G1優駿牝馬「オークス」も別路線組の台頭?無敗馬対決の行方は

デアリングタクト、「無敗の牝馬二冠馬」となるか?

今週末、東京競馬場のメインレースを飾るのが、牝馬クラシックの2戦目となるG1優駿牝馬(オークス)。その名の通り、1938年にイギリスのオークスを範として創設され、1946年以降は現行の東京芝2400mが舞台となっている。近年は、アーモンドアイ、ジェンティルドンナ、といった名牝が本競走でも強い勝ち方を見せており、レースとしての注目度合いも年々高まっている印象だ。

 

昨年はラヴズオンリーユーが勝利したことで、1943年クリフジ、1946年ミツマサ、1957年ミスオンワード、2006年カワカミプリンセスに次ぐ、「無敗のオークス馬」が13年ぶりに誕生。また、主要な臨戦過程であるG1桜花賞組が連に絡めず、2019年からリステッド競走の格を付された、忘れな草賞、スイートピーS、から挑んだ2頭によるワンツー決着となっていたことも、思案すべき傾向の変化と言えるかもしれない。

過去10年、1番人気の支持を集めた馬は「5-2-1-2」と安定した成績を残しており、2016年シンハライト、2017年ソウルスターリング、2018年アーモンドアイ、2019年ラヴズオンリーユー、と4連覇中でもある。なお、上位人気馬が堅実であることは、前走で凡走していた馬が巻き返し辛いことの裏返しとも言えるだろう。実際、前走2着以下に敗れていながらオークスを制した馬は前走桜花賞組に限られ、別路線からの臨戦となる場合は勝利していることが最低条件になっているようだ。

今年も無敗馬同士の対決に注目が集まり、その筆頭は3連勝で桜花賞を制した(4)デアリングタクトになるだろう。史上7頭目となる「無敗の桜花賞馬」でもあり、デビューから3戦目での勝利は最少キャリアのタイ記録でもあった。仮にオークスで二冠目も制することになれば、ミスオンワード以来63年ぶり2頭目の「無敗の牝馬二冠馬」となるだけに期待の大きさは計り知れない。

 

デビューから2連勝でスイートピーSを制した(1)デゼルは、母が無敗でフランスの牝馬クラシック二冠を達成した良血馬。本競走で種牡馬としての最多勝タイ記録を持つディープインパクトの産駒でもあり、別路線からの新星と取り立てられることにも頷ける魅力の持ち主だ。

ほか、デビューから2戦2勝でG3フラワーCを制した(3)アブレイズ、オークスと好相性のG3クイーンCで上位入選を果たした(10)ミヤマザクラと(12)マジックキャッスル、桜花賞では不利がありながらも4着まで盛り返した(2)クラヴァシュドールなど、捲土重来を期す馬たちにも注意を払いたい。

 

【優駿牝馬(オークス)】5月24日東京、G1・芝2400m、フルゲート18頭 発走15:40 サラ系3歳 オープン(国際)牝(指定) 定量

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ここでも昨今のクラシック戦線のトレンドである別路線組が優勢となるのか、あるいは王道を歩んできた馬たちが力の違いを見せつけるのか。今年は何かと記録のかかるオークスでもあり、興味が尽きない一戦となりそうだ。

text: シンヤカズヒロ

 

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サイゼリヤ持ち帰りに巨大ティラミス登場でネット歓喜「やべー」

大阪、京都、兵庫の関西3府県で緊急事態宣言を解除され、少しずつ休業要請が緩和されつつあるが、まだまだかつての日常の姿に戻るまでは遠い。通常営業を始める飲食店もあるが、客足が完全に戻るわけではなく、引き続きテイクアウトメニューに力を入れる店は多いようだ。そんな中、大手ファミリーレストランチェーンの「サイゼリヤ」が新たにテイクアウトメニューに加えたスイーツが、ネット上で話題となっている。

サイゼリヤのティラミスに歓喜の声

サイゼリヤの広報資料によると、「第4弾!おうちdeサイゼ!!」と銘打ち、 テイクアウトメニューをさらにバージョンアップさせたという。その中にある、「ティラミス クラシコ(ファミリーサイズ6人分)というイタリアンスイーツが話題らしい。

22日に発表されたばかりだが、早くもツイッターでは「待ってました! 」「この量やばい! 」「デブ活がはかどる」など、喜びの声が上がっているようだ。

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: サイゼリヤ

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コロナワクチン4億回分9月供給へ。英メーカー開発もほぼ米向け?

日本経済新聞によると、新型コロナウイルスのワクチンについて、イギリスの大手製薬メーカー・アストラゼネカ社が今年9月から供給を始めると発表した。同社はオックスフォード大学と共同で開発している新型コロナウイルスのワクチンについて、今年から来年にかけ、10億回分の生産体制を確立したという。

9月にも新型コロナワクチンの供給始まる

今年中に間に合うかどうかと言われていた新型コロナウイルスのワクチンだが、その供給が早くなる可能性が出てきた。

アストラゼネカ社によると、現在は子どもを含む3万人に最終段階の治験を行っていて、早ければ9月にもワクチンの供給を始めるという。

同社はすでに4億回分を受注。米生物医学先端研究開発局(BARDA)から10億ドル(約1080億円)以上の支援を受けていることから、そのうち3億回分は開発を支援したアメリカ向けに供給される予定となっている。残る1億回分はイギリスが確保していると時事通信が伝えている。

アストラゼネカ社は「ワクチンが世界で公平に供給されるよう、WHOなどと連携していく」としているが、その他の国にどれだけのワクチンが供給されるかは未定。

今回、ワクチン開発が成功し、実用化に至ったとしても、誰に優先的にワクチンを接種させるか、普及のための供給体制をどうするかなど、解決すべき課題は山積み。発生源を巡り、米中が関係を悪化させている場合ではない。世界がどう連携していくかが問われそうだ。

標的は河井夫妻にあらず。検察が狙う「安倍政権」という真の本丸

検察庁法改正による「検察幹部人事権の掌握」という目論見が、国民の抗議により潰えた形となった安倍政権。そもそもなぜ政府与党は、このような無理筋としか思えぬ法案を押し通そうと画策していたのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、官邸が検察庁法改正にこだわらざるを得なかった事情を改めて解説。さらに現在捜査が進んでいる河井前法相夫妻の買収疑惑に安倍首相が関わっている可能性が高いとして、国民から「正常化」を望まれている検察に、政界中枢部への斬り込みを期待する旨を記しています。

検察庁法改正案で挫折した安倍首相に迫る河井前法相立件のXデー

昨年7月の参院選をめぐる買収容疑で、河井克行前法務大臣を広島地検が立件する腹を固めたようだ。

報道によると、妻の河井案里参院議員が立候補した昨夏の参院選前、広島県内の首長や地方議員、後援会幹部ら数十人に総額で1,000万円を超える現金を渡していたという。

河井前法相の疑惑には参院選の3か月ほど前に自民党から渡された1億5,000万円もの巨額資金が絡んでおり、前法相の妻、河井案里候補(現参院議員)を強く推した安倍官邸の関与もとりざたされている。広島地検が本気で捜査に取り組めば、安倍首相も安閑としてはいられない。

おりから、検察幹部人事への介入を目論む検察庁法改正案を、あたかも検察の動きを牽制するかのように、国会に提出した安倍政権だが、コロナ自粛の閉塞感ともどかしさは、むしろ政府の動きに目を研ぎ澄ます力を社会にもたらした。

それは、安倍官邸にとって夢にも思わぬ展開だった。一人の一般女性からはじまった「#検察庁法改正案に抗議します」ツイートが多数の著名人も加わってみるみる100万単位の投稿数に拡大し、気がつけば500万を超えていた。

検察OBも次々と声をあげた。5月15日には松尾邦弘・元検事総長と清水勇男・元最高検検事らが司法記者クラブを訪れ、かつてロッキード事件の捜査にあたった14人の元検察幹部連名による「意見書」を発表した。

段階的に定年を65歳に引き上げる国家公務員法改正案に検察庁法改悪を紛れ込ませて「束ね法案」にし、国会をスピード通過させる政府与党の算段は、国民の抗議のうねり、検察OBの理路整然とした反対意見のまえに、立ち往生し、15日の衆院採決を断念。さらに、週が明け、各メディアの世論調査で内閣支持率がガタ落ちになったことが判明するや、安倍首相と二階幹事長が相談のうえ、5月18日午前には「今国会での成立を断念する」と早々に白旗を掲げたのである。

それにしても清水勇男・元最高検検事が書いた意見書は、安倍首相をして、「朕は国家」のルイ14世になぞらえるほど手厳しい。検察出身者が、ここまで時の為政者に直言した例は、ついぞ記憶にない。

本年2月13日衆議院本会議で、安倍総理大臣は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を変更することにした」旨述べた。これは、本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる「朕は国家である」との中世の亡霊のような言葉を彷彿とさせるような姿勢であり、近代国家の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる。…今回の法改正は、検察の人事に政治権力が介入することを正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺ぐことを意図していると考えられる。…黒川検事長の定年延長閣議決定、今回の検察庁法改正案提出と続く一連の動きは、検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きであり、ロッキード世代として看過し得ないものである。

これとは別に、元特捜検事有志38人もまた、改正案の再考を求める意見書を5月18日、森まさ子法相に提出した。思いは同じであろう。

こうなると、今の法案のままでは次回の国会でも成立は難しい。検察庁法改正そのものを断念するか、野党の修正案通り、内閣の判断で役職定年を延長できるという問題の部分を削除して提出するほかないのではないか。

中国の滑稽。一国二制度にしがみつく「台湾ストーカー」の醜態

今年1月の台湾総統選で再選を果たし、20日の就任式を経て2期目の任期をスタートさせた蔡英文総統。関係各国から祝福メッセージが届く中、中国からの圧力や嫌がらせは変わらず続いているようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では著者で台湾出身の評論家・黄文雄さんが、中国による妨害工作や武力威嚇の実態を明らかにするとともに、世界情勢が刻々と変わる中、旧態依然とした主張を繰り返す中国に、「明るい未来はない」と断言しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年5月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【台湾】中国の恫喝はもう台湾に通用しない

台湾の総統 2期目の就任式前に中国が圧力

2020年5月20日、台湾時間の午前9時から蔡英文総統の就任式が行われました。

新型コロナウイルスの影響で、式典は例年より大幅に規模が縮小されましたが、200人程度が集まったようです。また、国交のある14カ国と、日本やアメリカなど理念が近い27の友好国、計41カ国92人の政府要人から祝福のビデオメッセージが送られたそうです。

520新局》41國92名政要録影賀總統就職 教廷以書面聲明致賀

ビデオメッセージを送ったのは、エスワティニ、グァテマラ、ハイチ、ホンジュラス、マーシャル諸島、ナウル、パラオ、ベリーズ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント、ツバル、ニカラグア、パラグアイの国交ある国の要人65人、理念が近い友好国は、アメリカ、日本、オーストラリア、フィジー、インド、インドネシア、韓国、フィリピン、シンガポール、ドイツ、デンマーク、チェコ、スロバキア、イギリス、フランス、イタリア、ポーランド、リトアニア、ラトビア、カナダ、欧州連合からの27人だそうです。

とくに、アメリカは国務省の太平洋担当次官補や多くの上院議員など、過去最高レベルで就任祝賀の意を評したそうです。

また、総統第1期目の副総統だった陳建仁氏は、惜しまれながらも離任しました。新しい副総統は頼清徳氏です。

陳氏は、SARSが流行した際に中心になって感染防止に努めた専門家です。過去には、今回の新型コロナの統計で注目を浴びている米国のジョンズ・ホプキンス大学で博士号を取得しています。

陳氏は、規定上は副総統退任後も恩給の受給や送迎車などの待遇が得られますが、これら待遇を辞退し、引き続き中央研究院での研究に従事することを決めました。副総統待遇を辞退したのは陳氏がはじめてです。

新しい台湾内閣人事も事前に発表されました。以下、報道を一部引用します。

32人の部会(省庁)トップのうち、8人が新任するのを除き、続投がすでに発表されていた蘇貞昌行政院長(首相)をはじめ主要閣僚のほとんどが再任された。

 

新任するのは文化部(文化省)、科技部(科学技術省)、客家委員会、金融監督管理委員会、国家発展委員会、僑務委員会、移行期の正義促進委員会(促進転型正義委員会)、国家通訊伝播委員会の8省庁のトップ。このうち、文化部長には客家委員会の李永得主任委員、科技部長には呉政忠政務委員(無任所大臣に相当)が起用された。

 

一方、新型コロナウイルス対策で世界的に高く評価された陳時中・衛生福利部長(保健相)をはじめ、呉燮外交部長(外相)、林佳龍交通部長(交通相)などは再任される。

 

行政院の報道官を務めたKolas Yotaka(グラス・ユタカ)氏は総統府報道官の就任が決まっており、後任には同院で秘書を務める丁怡銘氏が充てられる。

行政院、新内閣の顔ぶれ発表/台湾

異色のIT大臣のオードリー・タン(唐鳳)氏も再任しています。

緊急事態解除は「息継ぎ」。次の波への備えに必要なものは何か?

日本国内では収まりつつあるように見える新型コロナウイルスの感染の大波。それでもパンデミックを起こすようなウイルスの場合には第二波第三波が必ずやってくると、メルマガ『8人ばなし』著者、山崎勝義さんは語ります。そして山崎さんは、またくるかもしれない窮屈な「自粛」を少しでも快適なものにするために、まず自分にとってどんな状態が「快適さ」を感じるのか定義付けするのがよいと提案しています。

対コロナ戦略のこと

今、新型コロナウイルスの最初の大波が収まりつつある。これが実現できたのはひとえに長期間に亘る国民の忍耐があったからである。「自粛」という自己責任式の行動抑制は「禁止」よりも遙かにストレスフルだったに違いない。

因みに、ここに言う「大波」とは通算で言うところの第二波に当たる。ただ、第一波の中国経由のウイルスは結果として小波に抑えることができたのでカウントせず、欧米経由の第二波をもって最初の大波、即ち第一波とする言い方が一般に通用しているようなので以下本稿もそれにならうものとする。

その第一波が落ち着こうとしている今、遠くには既に第二波が見えている。これは予想や予言の類ではない。100パーセント確実なことである。パンデミックを惹き起こすほどの強力なウイルスは決してワンパンでは倒れない。叩いても叩いても、不気味に頭をもたげてくる恐ろしくタフな相手なのである。

故に、このウイルスとの闘いは必ず以下のような経過をたどる。
第一波→寛解→第二波→寛解→第三波→寛解→…
まだまだ先は長い。我々に許されているのは波と波の間の息継ぎくらいなのである。

とは言え、緊張しっぱなしでは長期戦は難しい。短い息継ぎの間でも賢くリラックスする方法を個々人で見つけなければ心理的にまいってしまうことであろう。しかし、ストレスに対する反応はそれこそ千差万別である。これさえやれば、という万能の策は存在しない。

ただ、これを機に個々人が自分にとって、延いては家族にとって、快適さとは何か、居心地の良さとは何か、といったことを改めて考えてみるのはどうだろうか。そうあるものだからそうあって当然、と思い込むのではなく、こうありたいからこうある、と意識するのである。

これは何となく感じることなのだが、人間は自分にとっての快適さとは、という問いに対して存外無頓着な気がするのである。言い換えれば、不快ほどには定義できていないように思うのである。とすれば「快の再定義」というものに何かしらのヒントがあるような気もするのである。

いずれにしろ前にも述べたように、我々には賢くリラックスするということが大切なのである。故に寛解の気配に多少浮かれる分には問題はない。恐いのは狂うことである。自己抑制を、結局は抑圧ではないかと開き直り、反動的に狂うことである。こうなれば暴徒も同然である。ウイルスはそういった出鱈目や無秩序を許してくれるほど寛容ではない。必ず大反抗に出る筈である。そうなってしまえば、今までの努力が全て無駄になる。

実のところ、このウイルスとの戦いは戦術的には困難でも戦略的には意外に単純なのである。後続波(例えば第二波)は先行波(例えば第一波)より必ず小さくすること。寛解期を出来るだけ長くすること。この二つだけである。要は時間稼ぎということである。時間さえあれば、治療薬やワクチンの開発を期して待つことができる。安全なワクチンが手に入れば医療従事者を丸腰で前線に送り込むような乱暴もしなくて済むのである。

勿論、時間が人間だけに味方するとは限らない。一方でウイルスも毒性や感染力を強化させるかもしれない。しかし、世代交代の際にたまたま起こるウイルスの突然変異と、人類の不断の努力では後者の方があらゆる点で有利である。不断の努力、そう何より時間が必要なのである。そのためにも我々は常に「Cool Head」であり続けなければならないのである。

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コロナ後の意識の変化で、死者が少ない日本が取り残される可能性

PCR検査数が少ないことから、新型コロナウイルスに由来する東京の死者数ははるかに多いとする欧米メディアの疑念は、3月までの全死者数が過去4年の平均値を下回ったというデータにより、下火となっているようです。ニューヨーク在住『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』著者のりばてぃさんは、死者数が少ないのは喜ばしいことでも、多くの死者が出た欧米とは意識の違いが生じると指摘。世界的なビジネスのあり方の変化から取り残されないよう、注意すべきと伝えています。

データが裏付け。東京の死者数の少なさ

今週あたりから、世界的に新型コロナウィルス感染拡大防止のための営業自粛やリモート・ワークを徐々に解除する、しないという話題が飛び交っているが、そこを論じる前に知っておくべき極めて重要な情報を1つお伝えしよう。

それは、以下のブルームバーグ紙の5月12日付のニュース。日本でも同じ内容を和訳したものが5月14日付で報じらている。

【オリジナル】
Tokyo Mortality Data Shows No Jump in Deaths During Pandemic
【内容は同じ、日本語訳】
東京都内の死亡者数、新型コロナ感染症拡大局面でも急増見られず

これまでのところ日本は諸外国と比較するとPCR検査の実施率が低いということで、主に海外メディアなどから、「日本の低い検査率は疑問を生む」(Japan’s low testing rate raises questions、4月30日付BBC)とか、極端に言うと、「本当は新型コロナで亡くなってる人が増えているのに、日本ではPCR検査を徹底せず、隠蔽してるんじゃないの?」みたいな根拠のない批判も出ていた。「大丈夫なの?日本?」という論調が多め。

でも、このブルームバーグの一報では、「新型コロナウイルス感染症が拡大していても東京都の全体の死亡数は急増していない。それどころか、1-3月の死亡数は3万3106人と過去4年の同じ時期の平均を0.4%下回った」という事実を、ちゃんと英語圏の人々に向け、わかりやすいグラフも加え、東京都のデータに基づき証明している。

4月分のデータはまだ不明だが、3月分まで明らかになったことで諸外国からの、「3月に延期を発表するまで、東京五輪・パラリンピックの開催を実現するため感染者数を隠そうとしたのではないかとの説も取り沙汰された」などの指摘もこれで払拭されている。素晴らしい。

あと、この記事では「死亡数」の重要性に関する説明の中で、「超過死亡」という指標をこのように説明してくれているので、知識として覚えておくと良いと思う。

「新型コロナの発生による真の死亡数を把握する手法として超過死亡という指標が広く提唱されている。この数字には、ウイルス検査を受けずに亡くなった人や、別の原因で死亡した可能性があるが医療提供体制への負荷が高まり治療を受けることがでなかった人も含まれている。ある研究によれば、米ニューヨーク市内の死亡数は新型コロナ感染症が流行する中で想定の4倍に達した」

衝撃の事実。なんと、米ニューヨーク市内の死亡数は想定(=例年通りの平均値のこと?)の4倍にも増えている?!うーむ…。

なぜ日本での死者が少ないかの理由は清潔だからなどなど諸説でているが、感染者死亡者の多いニューヨークでもアジア人の感染や死亡者数は他の人種と比較しても非常に少ない。(前回のメルマガでお伝えしたように日本人医師で感染している人もいるし、一般人の方で亡くなっている人もいるので、悪化しないというわけではないしので、油断はできない)。

以上にように、日本での新型コロナによる死亡者数が極めて少ないのは、大変喜ばしいことなのだが、その反面、日本と諸外国で様々な違いは今後、出てくるかもしれない。

【書評】記憶力の衰えで気分が滅入る人が「やめるべきこと」

歳を重ねるに連れ衰えを見せる記憶力。そもそもなぜ人は、加齢とともに記憶する力を失ってゆくのでしょうか。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、そんな「老いと記憶」を科学する一冊を紹介しています。

偏屈BOOK案内:増本康平『老いと記憶 加齢で得るもの、失うもの』

dc20200521-s老いと記憶 加齢で得るもの、失うもの
増本康平 著/中央公論新社

振り返るという動作をしたら、その時考えていたことを忘れる症状がときおり出て来る、ということを発見した高齢者のわたしである。たった今でも、モニタに向かったまま、テキストを書く基本的な操作が不意に分からなくなることがある。都合の悪い過去は積極的に忘れる(ようにしている)が、関係した誰かは覚えているというのが困る。じつに困る。いまわたしが読むべき本がこれだ。

著者は神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授、専門分野は高齢者心理学、認知心理学、神経心理学。記憶の研究に参加する高齢者の多くは「物忘れが多くなった」「記憶にはまったく自信がない」と自信を持って言う。「どうすれば物忘れを減らせるのか」ときまって聞く。記憶が加齢でどう変化するのか、正しい知識を持つことが不可欠、といわれてもすぐ忘れちゃいそうな気もする。

第一章では「衰える記憶」と「衰えない記憶」について解説。第二章では「衰える記憶」への対処。第三章では記憶機能の訓練について解説。第四章では記憶機能の低下と認知症の予防について現在実施されている取り組みを紹介。第五章では高齢期における記憶の役割についての考察。うー、めんどうくさい。わかりやすく書かれているが、正直言ってよくわからない、ってのも変だが。

なぜ物忘れが生じるのか。経験したことを記憶し、それを思い出すためには、経験を情報として頭に入力し(符号化)、その情報を保持して(貯蔵)、保持した情報から必要な情報を思い出す(検索)という三つのプロセスを経る必要がある。年をとると特に低下するのは符号化と検索のプロセスで、その理由は加齢にともなう萎縮が顕著な前頭前野が、符号化と検索のプロセスを担っているためだ。あー、そうですかい。いまリアル老人が知っても意味ないわ。

記憶力の衰えの自覚によって気分が滅入るなら(わたしは開き直っているから平気)覚えることをやめればいい。覚えなければ忘れることもない。著者自身、記憶に問題があると家族に言われている。話を聞いていないし、聞いていたように見えても後で確認すると覚えていないし、まるで思い出を共有できていないと言われることもあるという。日々の予定も正確に把握していない。

仕事の情報も覚えているかというと、それほど自信がないという。自分の記憶をそれほど信用してはおらず、会議の日時や約束のスケジュール、論文の執筆に必要な情報など、正確性が求められる情報ほど記憶に頼ることをやめている。じゃどうしているのかというと、自分の記憶は捨てて、SOC理論に基づいた記憶補助ツールのスマホやタブレット、メモなどをその代わりしているのだ。

SOC理論というのは、選択(Selection)、最適化(Optimization)、補償(Compensation)の重要性の指摘で、頭文字をとったものだ。覚えておく必要のある重要なことは記憶するのではなく(選択)、メモや手帳などの記憶補助ツールによって正確に記録し(最適化)、記憶力の低下を補い、物忘れに対処する(補償)ということ。メモや手帳は重要だが、能動的に教えてくれない。

その欠点を補うのが高齢者の多くが持つ携帯電話だ。普及率も高く80%。それより機能が高いスマホの普及率が低いわけは、ガラケーを使い慣れていてスマホに移行する必要性を感じないことや、新たに操作方法を覚えるのが苦痛だからだ。いずれにせよ、記憶補助ツールの使用により、記憶機能の低下は補償できる。わたしは電話が大ッ嫌いだ。Macが使える限り頼るつもりだ。

編集長 柴田忠男

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セコすぎる。特別給付金の郵送申請書類に総務省が仕掛けたワナ

新型コロナウイルス対策として受付が始まっている「特別定額給付金」ですが、そのオンライン申請を巡り、日本全国で悲鳴が上がっています。複数の自治体がオンライン申請自体の打ち切りを決定したとの報道もありますが、なぜここまで大混乱となってしまったのでしょうか。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者の廣田信子さんが、国の行政システムに疑問を呈すとともに、郵送申請における注意点を記しています。

特別給付金申請で露呈した国の制度設計の甘さ

こんにちは!廣田信子です。

先日、10万円の特別給付金のオンライン申請が機能していない話を書きました。

特別給付金のオンライン申請で3密、しかも遅くなる?

19日には、総務省が、「署名用電子証明書」の暗証番号の再設定依頼が、普段はほとんどないのに、給付開始後に最大1日13万件に急増した…と。この数字は、ステイホーム、3密を避けて…と呼び掛けている最中に、オンライン申請のために、役所の窓口に並んだ人の数です。本当に、こうなることは想像できなかったのでしょうか。

そして、私がもっと驚いたのは、高いハードルを越えてオンライン申請をしたものでも、その確認作業がアナログで、いっこうに進まず、自治体が悲鳴を上げているということです。

品川区では、オンライン申請された情報を職員がダウンロードし、住民基本台帳と照合して、申請者の氏名や生年月日などに誤りがないかを2人一組の読み合わせと目視で確認し、入力ミスは修正している…というのです。

二重振り込みを防ぐため、給付を求める世帯員の住民票コードを手で入力し、振込口座情報は添付書類の画像と照合し、銀行名等のちょっとした入力の違いを一つ一つ修正している…と。約半数は、何らかの修整が必要で、処理できるのは週1,000件程度だというのです。書類申請なら、週2万件処理できるのに…と。

ICチップが入ったマイナンバーカードを使用しているのに、給付申請と自治体の住民基本台帳が紐づいていないため、結局、こんな原始的な方法で確認作業をしている…なんて、これって、オンライン申請と言えるの??とITに弱い私でもびっくりです。さすがに、この国の行政システム大丈夫かな…と思ってしまいました。

すでに、オンライン申請を受け付けないとした自治体もあります。今となっては、申請書が届くのを待って、郵送申請をした方がいいと思います。ところが、申請書での郵送申請にも注意が必要です。

総務省が示している申請書の見本によると、役所から送らせてくる書類には、世帯全員の名前が記載されていて、その名前の後にチェック欄があるのです。「受給を希望されない方は×印を御記入ください」とされているのです。

本当に自分に必要か、家族分全額必要か…を一度考えさせようという趣旨でしょうか…何ともせこい話です。口座番号を記入して送り返したら、全額を振り込むということで、いいじゃないですか。

これでは、「希望する」つもりで、「希望しない」にチェックを入れてしまう人が続出するのではないか…と危惧されています。私のところにも、記入時には注意するように、自治会長から連絡がきました。こういう身近な広報活動は大事だと思います。

しかし…もし、誤って、家族全員分のチェック欄(「希望しない」)にチェックを入れ、振り込み先の口座番号を記入した申請書が届いたら、役所はどうするんでしょうか。間違いじゃないか…と確認する作業が増えてしまうのではないですか。

制度設計をする国の役人さんたちのマインドに、できるだけ分かりやすく、迅速に…というものはなく、申請をできるだけ抑えさせるように、役所の責任が問われないように…ともう自動的に働いてしまっているのではないかと、やはり、今の国の行政システムに危惧の念を持ってしまいます。

こんな申請書のフォームでは、間違える人がいて、地方公共団体に余計な手間を掛けさせ、しかも、国民の手に現金が届くのが遅れてしまう…と進言する人は誰もいなかったのでしょうか。

コロナ危機は、国の行政システムの限界を露呈させています。これをきっかけに、地方への権限移譲が進むとしたら、これも、新たな未来への一歩となるのかもしれません。

今は、とりあえず、申請書に記入ミスをしないように、周りに声掛けをしましょう。

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コロナ離婚を防げ。いい関係を維持するために夫婦で始めるべき事

在宅勤務や外出自粛の影響により、いわゆるコロナ離婚の危機に瀕している夫婦の増加がメディアで報じられています。しかしその「夫婦関係の危機」は、突然湧いたものなのでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、夫婦仲が悪化するプロセスを解説するとともに、何年経ってもいい夫婦関係を維持するためお互いが努力すべきことをレクチャーしています。

夫婦仲が悪化するプロセスとは

結婚相手を考える時に、絶対に考慮しなきゃいけないのは、相手と自分とのレベルです。人間ってあらゆる面で、レベルというかランクというか格差があるわけですよ。高望みをして自分よりも上のランクを狙うのを止めろとは言いませんが、両者の格差が甚だしいと後々苦労することになりますよ。

結婚したらふたりでいる時間が増えるわけで、そうすると否応なく相手のレベルを感じるわけですよ。これが相手が上でも、自分が上でも差が開きすぎると疲れるんですよね。そもそも話題とか趣味が全く合致しなかったら、会話も盛り上がらないわけです。

ですから自分のレベルに近い相手の方が、結婚生活は上手く行きやすいわけです。特にあなたが譲れないというジャンルについて、両者のレベルがかけ離れていたら、場合によっては憎悪のタネになるかもしれません。

私の場合には、「本を読む人なのか」と「怪しい系に関する理解度」のふたつは譲れませんでした。それがマッチしていたのかは、私の家人に会ったことがある人は理解できますよね。

これは女性に多いんですが、結婚相手に年収1,000万を求めたりするじゃないですか。ま、ご自由にとしか言いようがないんですが、そんな人と貴女が釣り合うと思うんですか?今の時代、年収1,000万円ってかなり勝ち組の男性でしょ。そんな人とあなたが一緒に、同じ屋根の下で暮らして、価値観は合うんですかね?

年収1,000万になるような男性って、それなりに勉強しますよ。本もたくさん読むでしょうし、セミナーにも行くでしょう。まさか貴女はそれにとやかく言いませんよね。勉強しているコンテンツがなんであれ、応援するんですよね。

で、そうやってご主人がドンドン成長していったとして、あなたは今のまま、同じレベルでいるわけですか?それでご主人との格差は広がらないんですか?今はそこそこ釣り合いが取れているかも知れませんが、長い人生で学びのプロセスを続けている人と、同じところに留まっている人とでは、5年後に見える風景が変わるんですよ。

それで貴女とご主人の関係が維持できると思うのですか?ご主人はそんな成長しない貴女を、同じように愛してくれるのでしょうか?

同じことは男性側にもいえるわけです。奥さんになる人の趣味、嗜好をどこまで理解していますか?その趣味、嗜好に対してあなたはどこまで近づこうとしているのでしょうか?え?相手の趣味は趣味だから、勝手にやれば良い。オレはカネは出すんだから、後は自由に好きなことをやれば良い…ですか。

そんな趣味嗜好に没頭したら、それが5年間続いたら、貴方と奥さんとの距離感が変わって来ることが想像できませんかね。そんな趣味に対して、あなたが一切関わらず、おカネだけ出しているという状態で、夫婦間でそんな趣味の話ができると思いますか?趣味嗜好が深まるということは、家庭内でその手の話が増えるということで、その時に貴方は、「オレには関係ないんだから、その話はしないでくれ」って言うつもりですか?

貴方にとって好きでもない領域の話を、1時間くらいウンウンって聞いてあげられるんですか?そもそも相槌だって打てないですよね。え?カネを出してやってるんだから後は知らんですか。それじゃ奥さんは、自分の趣味の話を家庭内の誰と共有したら良いんですか?そんなのは外で勝手にやってろですか?それで奥さんとのラブラブが維持できると思うんですか?

夫婦仲が悪くなる原因はここにあるんですよ。

ではその解決法はどこにあるのか?を次回解説します。