保守派の常套句「安倍晋三元首相は土下座外交を終わらせた」の大ウソ

国内よりも海外の方が高いと伝えるメディアも少なくない、安倍晋三元首相を巡る評価。それはある意味事実のようですが、喜んでばかりもいられないのが現状のようです。今回、立命館大学政策科学部教授で政治学者の上久保誠人さんは、その高評価の裏には保守派に連綿と受け継がれてきた「内弁慶気質」が大きく関係していると指摘。さらに「安倍氏が土下座外交を終わらせた」との一部保守論壇の主張に対する疑念を記しています。

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

国民を分断した「国葬」が終了。安倍氏銃撃事件以降を総括する

安倍晋三元首相の「国葬」が日本武道館で実施された。国内から約3,600人、海外からは約700人が参列した。その多くは各国大使などで、首脳レベルは、米国のカマラ・ハリス副大統領、インドのナレンドラ・モディ首相、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相、韓国のハン・ドクス(韓悳洙)首相や、カンボジアのフン・セン首相、ベトナムのグエン・スアン・フック国家主席、EU=ヨーロッパ連合のシャルル・ミシェル大統領が出席した。

岸田文雄首相は、国会の閉会内審査で、「国葬」実施の理由の1つに、「諸外国で議会の追悼決議は服喪のほか日本国民への弔意が示された」を挙げた。要は、安倍元首相が世界の首脳たちと深い信頼関係を築き、世界中から慕われていたから国葬をするのだというのだ。

だが、私は「安倍元首相が世界中から慕われていた」ことを、手放しで評価していいのか、疑問に思っている。

私は、以前から安倍元首相を中心とする「保守派」の政治家の「二面性」と「内弁慶」体質を批判してきた。保守派が従軍慰安婦問題などに関して、日本国内で「声高な主張」を繰り広げる一方、彼らの主張を加害国に対してぶつける努力を怠ってきたからだ。

韓国側の主張が世界に広がる中、保守派はこれまで外国の雑誌や新聞に論文を掲載することや、外国の政治家やマスコミを説得するなど、日本の理解者を増やす努力を怠っていた。否、保守派は海外の批判から目を背けて逃げ回ってきたとさえ言えるのだ。

保守派は、国内で隣国に罵声を浴びせるかのような強気な発言を繰り返し、海外の勢力から「国益」を守るとか、「自主防衛」とか主張している。だが、彼らは一歩でも海外に出れば何も言えなくなるのだ。そればかりか、日本の国益を売り渡すようなリップサービスを繰り返してきた。長年にわたる保守派の「内弁慶」な姿勢はまさに、相手国の要求を無条件でのみ続ける「土下座外交」そのものではないだろうか。

「土下座外交」とは、古くからある「日本外交」表現する言葉だ。外交において、相手国の要求を無条件で飲み続けるなど、極端な弱腰の姿勢で臨むことを意味する。逆に、この日本の弱腰の姿勢を外交カードとして諸外国が利用してきた。

プーチン“核兵器使用”の最悪シナリオ。照準は「あの首都」か?

実効支配中のウクライナ東部と南部の4州で、一方的な住民投票を行ったロシア。西側諸国はその正当性を認めない姿勢を明らかにしていますが、プーチン大統領がこの投票を実施した狙いはどこにあるのでしょうか。。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、考えうる複数のシナリオを紹介し各々について詳しく解説。さらにプーチン大統領がどの都市に向け核ミサイルを撃ち込むのかを考察しています。

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プーチン大統領のロシアは本当に袋小路に陥ったのか?

「大統領令により30万人の予備役が招集された」

「経済的に余裕のあるロシア人は挙ってその徴兵を避けるため、国外脱出を図った。それにより大渋滞が起き、ロシア発の航空券の価格は高騰している」

「ある程度、軍経験のある予備役が対象のはずなのに、軍事訓練を受けたこともない男子が突如、徴兵された」

「母国を守るための戦いではなく、Brothers and sistersを殺すために銃を握るよりは、牢獄に入れられるほうがいい」

この1週間、予備役徴兵の大統領令が出されてから、“ロシア人の声”が連日報じられました。

ロシア国内の各共和国・都市などで徴兵に対するデモが行われ、治安部隊による制圧の場面が繰り返し流され、母親たち・妻たちが泣き叫ぶ姿が映し出され、いかにプーチン大統領が自国民に対して酷なことをしているのかを印象付ける映像が流されています。

その“声”の内容の真偽はともかく、確実にロシアによるウクライナ侵攻は別の次元に入ったと言えます。

それはつまり【ロシア国民にとってこれまでどこか他人事だったウクライナでの戦争が、急に自分事に変わった】ということでしょう。

言い換えると「政府がよその国で行っている戦い」が、急に「自分や家族が前線に送られるかもしれない戦い」に変わることになりました。

この予備役の招集・動員はその転換点の一つと思われます。これまでウクライナ侵攻の最前線に配置されてきた志願兵やプロの軍隊に比べると、予備役の兵士たちの士気ははるかに低く、かつ能力も低いとされる予備役を敢えて投入するというのは“ロシアの行き詰まり”を意味するという分析もできますし、恐らく大きな戦況の反転には寄与しないと思われます。

明らかにやる気が感じられない予備役の兵士たちの姿が映し出され、経験・訓練不足な彼らはウクライナ軍による反転攻勢が激しい前線に送られるに違いないという報道がなされていますが、これは本当に実情を映し出しているのでしょうか?

多方面から届けられている情報を分析してみると、かなりの違和感を抱く状況にあることを申し上げておきたいと思います。

中には、ウクライナとの“戦い”そして同胞ロシア人を守るための戦いに自らも加わる機会を得たことに喜びを感じてしまう予備役の兵もいるようです。

そしてメディアによって描写される“状況”とプーチン大統領の意図の分析に対して違和感を抱かせるもう一つの要素が、今週に入って行われた4州での“一方的な”住民投票の存在と意味です。

結果については分かり切っていたことなので、9割以上のロシアへの編入への支持が示されたという“結果”には驚きません。

今回の結果を受けて各州の親ロシア人勢力はプーチン大統領に対してロシアへの編入を申請し、30日にはプーチン大統領がそれらを“承認する”と予想されています。

クレムリン宮殿前の赤の広場にはステージが作られ、そこでプーチン大統領が演説し、そして4州のロシアへの編入・帰還を祝うのだと言われています。

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過激な脱原発と脱石炭のツケ。ガス不足で国民凍死危機に瀕する国

深刻なエネルギー危機に瀕していると伝えられるドイツ。本格的な冬到来を目前に控えた今となっても、抜本的な解決策は無いに等しいのが現状です。なぜ「EUの覇者」とまで言われたドイツは、ここまで追い詰められてしまったのでしょうか。その大きな要因として連立与党の一角を占める「緑の党」の政策を挙げるのは、作家でドイツ在住の川口マーン惠美さん。川口さんは今回、彼らが進めてきた「脱原発と脱石炭」という無理筋な計画の見込みの甘さを批判的に記すとともに、そのドイツを後追いするかのような日本政府に対して方向転換を促しています。

プロフィール:川口 マーン 惠美
作家。日本大学芸術学部音楽学科卒業。ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。ドイツ在住。1990年、『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を上梓、その鋭い批判精神が高く評価される。ベストセラーになった『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』、『住んでみたヨーロッパ9勝1敗で日本の勝ち』(ともに講談社+α新書)をはじめ主な著書に『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)、『復興の日本人論』(グッドブックス)、『そして、ドイツは理想を見失った』(角川新書)、『メルケル 仮面の裏側』(PHP新書)など著書多数。新著に『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』 (ワック)がある。

ドイツ「緑の党」の大暴走

ドイツでは、今年の冬を無事に越せるかどうかがわからなくなってきた。ドイツの家庭の半分はガス暖房だが、そのガスが逼迫。寒い国なので、自治体がガスボイラーで作った温水を導管で流して、それで地域一帯の温水と暖房を賄っているケースも多いが、それだけに、代替燃料の調達が困難な自治体が危機感を募らせている。

万が一、厳寒時に暖房が切れればおそらく死者が出るだろう。また、切れないまでも、価格の高騰で光熱費が支払えなくなる住人が出る可能性は高い。そこでさまざまなケースを想定し、少なくとも住民が暖を取れるよう、大型避難場所の設営を検討し始めている自治体も出てきた。

公共施設の暖房の温度設定はすでに最高19度までと決められ、夜10時以降のショーウィンドウの点灯も禁止。ハーベック経済・気候保護相(緑の党)は国民に対して、シャワーの温度を下げろとか、手は冷たい水で洗えとか、先進国とは思えないような要請を出した。ただ、ドイツの不思議なところは、それでもこれまでハーベック氏の人気が落ちなかったこと。ただ、さすがのスーパースターも、最終的には無傷でこの苦境から抜け出すことは不可能だろうというのが私の予測だ。

ドイツでは光熱費はすでに上がっており、今後、さらに天井知らずになるということもわかっているが、それが家庭の請求書にはまだ完全に反映されていないという事情もあり、皆、つい最近まではかなり呑気だった。「寒けりゃセーターを2枚着る」とか、「冷たいシャワーは健康的」などと冗談めかしていたドイツ人だが、バカンスのシーズンが終わり、秋風が吹き始めた途端、顔色が変わり始めている。産業界からは悲惨なニュースがどんどん飛び込んでくるし、すでにガソリン代・ディーゼル代の高騰は家計を直撃している。秋風は冷たく、冬まであと一歩。暖房は大丈夫なのかと、不安が急激に膨張し始めた。

それに輪をかけるように、Ifo(ミュンヘンにある著名な経済研究所)は、来年のインフレは2桁台(11%)との予想を発表。9月現在、ガスの市場価格は前年比で10倍を超えている。このままではパン屋など零細企業はひとたまりもないし、経営不振はすでに、鉄やアルミ、あるいは化学といったガスをたくさん使う大企業にも広がり始めている。

焦るな。後期高齢者の一部が「医療費2割負担」も過度の心配は無用なワケ

この10月から変更される、後期高齢者の医療費窓口負担割合。これまで1割だった負担が条件により2割にアップすることになるのですが、正しい「負担増の条件」をご存知でしょうか。今回、後期高齢者の医療費見直しについて詳しく解説してくださるのは、ファイナンシャルプランナーで『老後資金は貯めるな!』などの著書でも知られ、NEO企画代表として数々のベストセラーを手掛ける長尾義弘さん。長尾さんは記事中、2割負担となる条件や負担額が大きくならないよう設けられた経過措置を詳しく紹介するとともに、医療保険加入が必要か否かについても具体的な数字を上げつつ考察しています。

プロフィール:長尾 義弘(ながお・よしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『定年の教科書』(河出書房新社)、『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)。共著に『金持ち定年、貧乏定年』(実務教育出版)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

「後期高齢者の一部は医療費が2割負担になる」に慌てないで!

2022年10月から75歳以上の高齢者で一定の所得のある人は、病院の窓口で支払う保険料が1割負担から、2割負担に変わります。

「また、高齢者の負担が増えるのか!」「値上げラッシュが続くなかで弱いものいじめだ」「高齢者の生活が厳しくなる!」などの批判がネットなどのなかで上がっているように思います。正しく制度を理解しないで不安だけを煽るような記事もあるように感じました。

たしかに75歳以上の高齢者の負担が増えるのですが、すべて上がるのではありませんし、2025年までは経過措置として月額の上限もあります。

今回は、後期高齢者の医療費の見直し内容というのは、どういうものなのかを確認していきましょう。

団塊の世代が75歳になってきた

新型コロナウイルス、ロシアのウクライナ侵攻といった世界の混乱が物価を押し上げています。さらに日本は円安が物価高を押し上げています。こんな値上げラッシュのときに、75歳の保険料の自己負担を1割から2割に引き上げなければいけないのか?ということからお話ししましょう。

「団塊の世代」というのは、人口のなかでもっとも大きいボリュームゾーンになっています。この団塊の世代の人口が600万人で総人口の4.7%を占めています(日本人の20人に1人)。その団塊の世代の先頭が75歳になりはじめました。

そもそも後期高齢者医療制度とは、75歳以上の人は全員が入る医療保険です。75歳未満の人たちの場合は、自営業者などは国民健康保険だったり、会社員なら全国健康保険協会(協会けんぽ)や、会社の健康保険組合に加入しています。

後期高齢者の場合には、医療費は原則1割負担で、現役なみの所得の人は3割負担です。

現役世代の負担を減らすという目的

今回の改正は、高齢者だけに負担を押し付けているのか?という議論になると、そうでもないと考えています。

まず一世帯あたりの金融資産でいうと30代は平均529万円に対して、70歳以上は1,314万円です。高齢者の方が貯蓄はあります。

若年層の実質賃金は上がっていなくて、非正規雇用の増加で苦しい生活をしている人も多いのです。

後期高齢者医療制度の医療費の財源というのは、高齢者自身の保険料が10%、国や地方自治体の税金が50%、残りの40%の負担は74歳以下の保険料から支援金として負担することになっています。

2022年度の予算ベースを見ると総額18.4兆円のなかで、現役世代からの支援金が6.9兆円です。この支援金を払うための負担がどんどん増えているという状態です。

そのため高齢者でも保険料を支払える人には負担してもらうというのが、今回の改正の目的です。それわすなわち現役世代の負担も減らすということに繋がります。

かっぱ寿司 社長逮捕で「今もっともマシな回転寿司屋」が判明?味・値段・労働環境…苦渋の消去法で選ぶベストチェーン店はココだ

日本の大手回転寿司チェーンには3種類の会社がある。「客を騙す会社」と「従業員を苦しめる会社」、あるいは「その両方」だ。今度はスパイ活動で「かっぱ寿司」の社長が30日に逮捕された。スシローやくら寿司にくらべ、今までクリーンなイメージがあった「かっぱ寿司」でも不正が発覚したわけだが、もはや回転寿司にはブラック企業しか存在しないのだろうか? そんな事件を受けて、日本4大回転寿司の中でも「もっともマシな回転寿司」はどこなのか検証してみた。

かっぱ寿司の社長が、はま寿司のデータを不正入手の衝撃

警視庁は30日、ライバルである「はま寿司」の営業秘密データを不正に持ち出したとして、「かっぱ寿司」を運営する「カッパ・クリエイト」の田邊公己社長(46)を不正競争防止法違反の容疑で逮捕した。

田邊氏は「すき家」で知られるゼンショー出身で、2014年からグループチェーンである「はま寿司」の取締役を務めていた。カッパ社の顧問に着任した昨年11月から12月に複数回、幹部と元部下から売上データなどをメールで受け取っていたという。この件については、2021年に「はま寿司」側が提訴しており、6月28日には家宅捜索も受けていた。

田邊氏は、カッパ社の顧問に就任してからすぐに副社長、翌年には社長に就任しており、巷では「はま寿司」の内部情報を手みやげにして社長に就任したとの見方も出ている。さらに公式サイトの社長写真にシミやシワが一切ないことから、ネットでは画像の“不正処理”も疑われているようだ。

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4大回転寿司ランキング&最近の不祥事まとめ

そんなお騒がせの回転寿司業界だが、常に安くて美味しくて安心なお寿司を求めている私たち消費者にとって「今もっともマシな寿司チェーン」はどこなのだろうか? まずは4大回転寿司チェーンのシェア順位と各社の不祥事の状況から見ていこう。

1位 スシロー

堂々のシェア31%で圧倒的1位だが、6月には「おとり広告」、7月には「売り切れビール」、8月には「偽装マグロ」と不祥事が立て続きに発生して、株価はピーク時の半分以下に爆下げしている。ただ相変わらず業績だけは好調のようだ。

2位 くら寿司

シェア21%で2位のくら寿司は、ジャンプ漫画やBTSなどとのコラボで、寿司だけでなくエンタメを提供しているのがミソだ。おまけがうれしい「くら寿司」はファミリー層に強い。不祥事があったにも関わらず、スシローと同じく業績は好調。

ただし、客には優しいが従業員には厳しい。店長が駐車場で焼身自殺をはかったり、社会保険取得資格がある従業員に社会保険に加入させなかったりと、従業員に過酷な労働を強いているとの報道が多い。しかも会社側は自殺の因果関係を否定し、報道を事実無根だと非難している。

3位 はま寿司

シェア17%のはま寿司は、売上も店舗数も2位に迫る勢いで、味の満足度も高いようだ。

今のところ不祥事は出ていないが、気になる“予兆”はある。同じゼンショーグループの「すき家」では、店長がアルバイト面接にきた女性に「セクハラではない」という同意書を示し、身体を触り、準強制わいせつの容疑で逮捕されたりと不祥事が多発しているのだ。また継続されていた早朝のワンオペ中、女性従業員が心筋梗塞で倒れ、そのまま誰にも気づかれないまま亡くなっている。共働き世帯が、妻のパート先として選ぶのは危ないかもしれない。

「すき家」「ココス」など、ワンオペなしでは利益が出ないビジネスモデルだと言われているが、店舗数がくら寿司よりも多いのにシェアが及ばないのは、ゼンショーにとって回転寿司が収益を上げにくいモデルだからではないかと言われている。

4位 かっぱ寿司

上位3チェーンから大きく離されてシェア9%なのが、渦中のかっぱ寿司。一皿100円のメニューが多いなど、安さは一番だが、安いが故にボリュームに欠け、顧客満足度は必ずしも高くない。「大戸屋」に代表される、母体のコロワイドが得意とするコストダウン・効率化は得意なようだが、原料高もあり、ボリューム感を出すのに苦労している様子がうかがえる。満足度を保ちながら同時に利益を出すためにはどうすればいいのか? コロワイド側がライバルチェーンのデータを欲しがった理由はそこにあるのかもしれない。

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法人税は30年で「17%も減税」の不公平。その穴埋めに引き上げられる消費税の現実

1980年代から1990年にかけて40%を超えていた法人税率は、徐々に引き下げられて、今では23.2%。同時に高額所得者の税負担も軽減されてきました。当然税収は減り、その分を消費税率の引き上げで賄い、大企業や富裕層以外は揃って貧乏になったのがいまの日本の姿と言えそうです。今回のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』では、投資コンサルタントでマネーアナリストの神樹さんが、日本の税収の推移を示しながら、大企業だけが巨額の利益を溜め込み、国民のほとんどが貧乏になった構造を明らかにしています。

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大企業は法人税率減で儲けの蓄積が膨大なものになった!

みなさま、こんにちは!「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。今回のテーマは、なぜ大企業ほど中小企業よりも税負担が軽くなるのか?──という問題をえぐっていきたいと思います。

2021年度の国の税収は、約67兆円で過去最高でした。前年2020年度に記録した過去最高の税収額約61兆円を6兆円も上回ったのです。原因は、コロナ禍からの景気回復と、円安による企業収益の増加、エネルギー価格の上昇による消費税の増収分などが寄与したからでした。

ところで、その内訳は主要3税収のうち、所得税が21・4兆円(前年度19・2兆円)、法人税が13・6兆円(同11・2兆円)、消費税が21・9兆円(同21兆円)で合計が約57兆円です。残り約9兆円は、相続税、揮発油税、タバコ税、印紙収入、自動車重量税、関税などが占めます。

総額約67兆円の税収比率を見ると、主要3税で全体の85%を占めますが、所得税が約32%、法人税が約20%、消費税が約32・7%です。主要3税で、消費税が最高税収比率となっていることにも驚かされます。

1989年度には、まだ19兆円あった日本企業全体の法人税収が、2019年度には11兆円にまで減り、2021年度は円安効果もあって13兆円まで戻しましたが、法人税収が減ったのは、法人税率をどんどん引き下げてきたからでした。法人税率は、1980年代には43・3%でしたが、以降は世界的潮流に乗って下げられ、現在は23・2%となっています。

法人にかかる税金は、法人税だけではありません。他にも法人の所得金額に対して法人住民税、法人事業税などがかかり、これらの総額の所得に対する割合を「実行税率」といい、法人税等の税負担率は2014年度の34・62%から毎年度下げられ、2017年には30・62%にまで下がりました。

大企業とマスメディアは、「日本の法人税の実効税率は世界と比べ高すぎる。これでは企業の競争力が殺がれ、産業の空洞化がすすむ」と訴え、政府もその意を汲んで実効税率を下げてきたのです。

また、所得税の累進構造も1970年代には最高税率が75%もあり、91年の税収では27兆円近くあったものの、今では最高税率が45%まで緩められ、直近では21・4兆円の税収です。法人税も所得税も、税率を下げて大企業や富裕層に手厚い優遇をしてきたのですから、税収が減るのも当然なのです。

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「Apple Watch Ultra」に都会派アウトドアウォッチとしての可能性をみた

9月23日に発売された「Apple Watch Ultra」は、これまでのApple Watchとは一線を画すものとして、アップルが大好きなユーザーたちをワクワクさせているようです。お弁当箱のようなパッケージを開けてすぐターゲットの違いを予感したのは、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さん。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、「Apple Watch Ultra」への期待感を筆致も軽やかに伝えています。

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Apple Watch Ultraで狙う新たな顧客層──「都会派アウトドアウォッチ」というジャンル確立へ

購入したApple Watch Ultraが発売日の9月23日に我が家に届いた。Apple Watchはこれまで細長いケースに入っていたが、Apple Watch Ultraでは弁当のような箱に入っていた。

箱を開けてまず驚いたのが、キチンとした冊子が入っており、どのボタンにどういった機能が振り分けられているか、この表示はどうった機能なのかがキチンと説明されていたのだった。

iPhoneやiPad、さらにこれまでのApple Watchにはそうした紙はほとんど入っておらず「アップル製品は直感的に使えるから、説明書なんて不要でしょ」というスタンスがビシビシ感じられたが、Apple Watch Ultraは懇切丁寧に説明が記載されているのが、意外すぎて驚いた。一体、どんな心変わりがあったというのか。

Apple Watch Ultraはこれまでとは違った層をターゲットにしているのだろう。Apple Watch Ultraの本体自体は質感も高く、とにかく「格好いい」。タッチアンドトライ会場でも「即買い」を決めていたが、その判断に間違いはなかった。

一方で、やっかいなのがベルトだ。「アルパインループ」というベルトについている穴に金具をひっかけることで外れないようにする機構が採用されているのだが、これが装着する際に結構、面倒くさい。激しい運動などでも外れない工夫なのだが、普段使いには過剰すぎるので、これまで使っていた45mmのレザーリンクに戻してしまった。Apple Watch Ultraは49mmであるが、特に問題なく使えている。

今回のApple Watch Ultra、SNSを見ていると結構、知り合いが購入している。もちろん、普段から登山をしたりダイビングしている感じの人たちではない。どちらかというと、アップルが新製品を出したら必ず購入する、という人たちだ。ただ、ここ数年、Apple Watchは見た目にはあまり進化をしてこなかったので、今回のApple Watch Ultraは大幅アップデートという感じで、すぐに購入したくなったというのはよくわかる。

また、クルマが典型的だが、高級なジープとかSUVなどはアウトドアを走破するために購入する人よりも、六本木など街中を走るためのモノだったりする。結局、Apple Watch Ultraも見た目はアウトドアを気取っているが、メインで使われるのは街中なのではないだろうか。

Apple Watchは「普通の時計」の代わりとしての存在感を求められてきたため、サイズ感やデザインにおいて、すでに「完成の域」に到達したような気がしている。しかし、Apple Watch Ultraは「アウトドア向け」であるため、サイズやデザインの制約をあまり受けない。

今後の進化の余地を考えるとApple Watch Ultraには様々な可能性があるし、Apple Watch Ultraをベースにして、さらに高機能化も期待できる。Apple Watchはスタート時、18金などを採用して大失敗したが、アップルはここにきてようやく高機能・高級路線の時計という金脈を掘り当てることができたのではないだろうか。

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探偵と聞くだけで「ブラックなイメージ」が未だに拭えない理由

探偵という言葉を聞くと感じる「アンダーグラウンド」なイメージ。実は現在の探偵はきちんと法律で守られているのですが、そのイメージは払拭できていません。それはなぜなのか、メルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、 その理由を語っています。

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果たして探偵はどこまでアンダーグラウンドなのか?

現在、探偵業界は今から15年前の2007年6月1日に施行された「探偵業法」という法律で守られ(縛られ)ています。これにより、探偵業を営むには管轄の公安委員会に届出を出す必要があり、欠格事由が定められました。

第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、探偵業を営んではならない。

一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
二 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者
三 最近五年間に第十五条の規定による処分に違反した者
四 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者
五 心身の故障により探偵業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの
六 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は次号のいずれかに該当するもの
七 法人でその役員のうちに第一号から第五号までのいずれかに該当する者があるもの

これを見ると、前回お伝えした犯罪者出身で反社会的勢力と関係のあったフランソワのような人物は探偵になれないのです。よって、現在の探偵と名乗る者は届出を行わないといけないので、探偵=クリーンになっているはずです。

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森元首相の逮捕はあるか?検察が五輪汚職で狙う「本当に悪いやつ」

電通出身の組織委員会元理事が3度にわたり逮捕されるなど、検察の容赦ない捜査が続く五輪汚職問題。巷間ささやかれている「政界の大物」の逮捕はあり得るのでしょうか。今回のメルマガ『上杉隆の「ニッポンの問題点」』では、ジャーナリストで『暴走検察』の著者でもある上杉さんが、田中角栄氏以来46年ぶりとなる、あの「元首相」の逮捕に言及。今後の捜査に対して一切妥協する姿勢を見せない、熱気に包まれた検察庁内の様子も紹介しています。

【関連】安倍氏銃撃で状況一変。ついに外れた五輪汚職という不正隠しの蓋

この記事の著者・上杉隆さんのメルマガ

 

【五輪汚職】検察の反撃(2)「本当に悪いやつは誰か」

前回のコラムに大きな反響があった。

【関連】安倍氏銃撃で状況一変。ついに外れた五輪汚職という不正隠しの蓋

「本当に政治家の逮捕はあるのか?」
「東京高検検事長の落合義和氏が抜けているぞ!」
「初めて検察のことを応援したくなった」

実際、検察庁には数多くの激励の声が届いているという。これまで検察といえば、政治家の言いなりで、時の権力に逆らえないという印象が広まってしまっていた。

その印象は、黒川弘務氏の存在によって作られたといっても過言ではない。黒川氏の「検察官人生」は時の政治権力、具体的には安倍政権とともにあった。首相の力を背景に、圧倒的な影響力を誇示し、さまざまな「事件」に遠慮なく介入していった。

近畿財務局事件(森友問題)、桜を見る会、学校補人加計学園問題、TBS記者準強制わいせつ事件などなど、真相解明に至らず、捜査が止まったり、事件そのものが消滅したりしたもののどこかには、必ずといっていいほど黒川氏の影が見え隠れした。

『暴走検察』(2010年,朝日新聞出版)を著し、のちに検察の一部から蛇蝎のごとく嫌われるようになった筆者だが、実はそれ以前に当の黒川氏からは徹底的にマークされていた。

まだかつてのボスである鳩山邦夫法務大臣が存命で、筆者がジャーナリストとして文春や新潮や朝日新聞などに盛んに寄稿していた頃のことだ。

「おい、上杉くん、いまどこだ?ん、永田町?じゃ、四川飯店に来れるな。君の天敵がいるぞー。面白いやつだ。紹介する」

突然の電話を受け、東京・平河町の全国旅館会館の四川飯店を訪れると、法務省の官僚たちが鳩山大臣とともに杯を交わしていた。宴もたけなわといった感じで、鳩山大臣はかなりできあがっていた。

「お、来たか!こっちだ、こっちだ、うん、ここに座れ!」

そうやって、私を隣に座らせて紹介したのが、当時、秘書課長から大臣官房審議官になったばかりの黒川氏だった(あるいは松山地方検察庁から大臣官房付に戻ったばかりだった時かもしれない)。

「おい、ほら、黒川審議官、君がこの世で一番嫌いな上杉隆だ!さぁ、三人で乾杯、乾杯だ!」

バツの悪そうな雰囲気で、だが独特の人懐っこい笑顔を湛えて、黒川氏は鳩山大臣の言葉を否定するかのように首を振っている。

「そんなこと言っていないって?なにを、うそつけ。黒川審議官、君はさっきだって『けしからんですね、大臣。あの上杉ってゴキブリは、早く捕まえてやりましょう』と言っていたじゃないか!ほら、いまだぞ!逮捕しろ、逮捕だ、逮捕!(笑)」

第一次安倍政権で法務大臣に就き、第二次安倍政権以降でもいくつもの重責を担った鳩山大臣は、その後、黒川氏の「危険な目論見」をたびたび、密かにだが、筆者に教えてくれた。その目論見については別の回に譲ろう。

この記事の著者・上杉隆さんのメルマガ

 

仕事がどんどん舞い込んでくる人が「完璧な仕事」をしないワケ

仕事ができる人、新たな仕事のチャンスを貰える人は、そうでない人と何が違うのでしょうか?その理由をズバリ伝えてくれるは、メルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者、石川和男さん。完璧な仕事をしないほうがいいって本当ですか?

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完璧主義者にチャンスがこない理由とは?

クライアントから依頼をいただく。新しいプロジェクトに声をかけてもらう。そんなチャンスがやってきたとき、何が一番ものをいうと思いますか?

仕事の質ですか?いや、違います。

答えは「スピード」です。スピードは、ビジネスに大きな差を生みます。

書類や企画書などの成果物は時間をかけて100点満点を目指すより、70点、80点の出来で良いので、スピードを上げることが先決です。

こんな経験はありませんか?「会議に使う内部資料の数字を出して」と部下に指示をしたあなた。簡単な計算で済むので、すぐに持ってくると思ったのに、なかなか持ってこない。

1時間経ち、2時間経ち、だんだん会議の時間が迫ってきたので、もしや別の仕事が入って手につかないのかと心配になり、部下のもとに行き「さっき頼んだ数字はまだ?」と聞いてみると、「あと1時間で完成します」と驚きの返事が!

状況を聞いてみると

 ・ざっくりな数字でよかったのに、1円単位まで計算
 ・手書きでいいのに、ワードで作成
 ・エクセルで棒グラフを作り色付け
 ・詳細な資料をネットで検索してプリントアウト

詳しく説明していなかった自分も悪いが、まさかここまで完璧に仕上げていたとは。

笑い話のようですが、一流大学を卒業した社員ほど、子供のころから常に100点満点でなければいけないと叩き込まれて育ったせいか、そんな完璧主義の落とし穴に落ちてしまうことが本当にあるのです。

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