なぜ、厳しいことを言って嫌われる上司と許される上司がいるのか

前回の記事『居酒屋で上司の愚痴を言うサラリーマンの給料が低い当然の理由』では、部下が自分の出世のために上司に何をすれば良いかと語ってくれた、メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。今回はその逆で、上司が部下に対して何をすべきかについて教えてくれます。

部下の給料を上げているか?

今日は部下を持つ人のために書こうと思います。

前回は部下の立場で、上司が出世するように上司のニーズやペインを解決すると昇格したり昇給するよという話をしました。

【関連】居酒屋で上司の愚痴を言うサラリーマンの給料が低い当然の理由 

今回は立場を変えて、上司は何をすべきなのかということを書こうと思います。それが、

 ● 部下の給料を上げているか?

なんです。

部下がなぜあなたに付いて来るのか、あなたの指示に従うのか。ひとつにはクビになりたくないとか、干されたくないというどちらかというとネガティブな理由ですね。もうひとつは、

 ● この上司に付いて行けば給料が増えるから

なんですよ。

この人の指示に従って頑張ることで、組織の業績が上がったり、本人のスキルが高まったり、成果が出たりすることを期待しているわけで、その最後のゴールは、「給料が増える」なんですよ。

だからそれを実現させてあげないのなら、あなたは上司としての仕事をしていないということになるんです。

なぜあなたは部下を叱ったり、あれはダメだこうやれって言ったりするのかというと、そうすることによって部下が成果を出せるようになるからなんですよ。

ここでダメな上司って、自分がラクをするためだってホンネが出ちゃうんですね。確かにこれはホンネなんだけど、ラクした見返りとして給料を増やしてあげないとダメだと思いますよ。

お前の給料を増やす手伝いをしてあげているんだよ、という気持ちが上司としてのあなたの根底にあるべきなんですよ。

韓国・ユン政権の頭脳が日韓関係のカギを握る?朴敏植とはどんな人物か

韓国の尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領の特別補佐役で朴敏植(パク・ミンシク)という人物がいます。日本のニュースではあまり報じられない名前ですが、尹錫悦氏にとってかなりのキーパーソンのようです。韓国でもあまり知られていないという朴敏植という男はどのような人物なのでしょうか?メルマガ『キムチパワー』の韓国在住歴30年を超える日本人著者が、 そんな彼について掘り下げて紹介しています。

朴敏植_尹次期大統領特別補佐役(特補)

尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領を取り囲む人々をときどき紹介してきたが、今回は朴敏植(パク・ミンシク)という人をご紹介したい。

この人は前面にはほとんど出てこないため筆者も全然知らない存在だったが、中央日報の記事によって知った。

去年2021年の7月2日、まだ党内での予備選挙が佳境を迎えているころに、元喜龍(ウォン・ヒリョン)氏が朴敏植氏に電話をかけ、「なんで俺でなくてソンヨルさんなんだよ?」と言った(ちなみに朴敏植氏は現在、尹次期大統領の特別補佐[特補]として働いている)。

尹錫悦氏を助けることにした朴敏植氏に対して人間的な寂しさを吐露したのだ。元喜龍と朴敏植の二人は、司法試験の勉強をいっしょにしながらずっと親交を深めてきた親友だったからだ。

酔った声の元喜龍に朴敏植が返事をためらっている瞬間、携帯電話からは元喜龍ではない別の男性の音声が流れてきた。その声の持ち主は、なんと尹錫悦氏だった。

尹錫悦は「ミンシガ(=ミンシク君といった意味。韓国語特有の愛称表現)、元喜龍さんもわれわれとともに政権交代の意思を共にすることにしたんだ」と言ったのだった。

朴敏植が「国民の力」の大統領選予備選挙で受験生時代に苦楽を共にした元喜龍候補ではなく、尹錫悦のほうを選んだのにはそれだけの理由があった。

特捜通(特別捜査に精通した)検事出身の朴敏植は、同じ特捜通検事として司法研修院2期生の先輩である尹錫悦と検察在職時代には、これといった親交はなかった。二人の縁は、朴敏植が検察を離れる決心をした2006年9月に訪れた。

朴敏植は国情院盗聴事件の捜査当時、金大中政府の林東源(イム・ドンウォン)、辛建(シン・ゴン)元国情院長を拘束起訴した。

また法曹不正事件の捜査では法曹界の先輩たちを大挙拘束し、「ブルドーザー」というニックネームをつけられていた。

順風満帆でソウル中央地検特捜部(東京地検特捜部に相当)検事として働いていた朴敏植が突然辞表を出した(理由は不明)という消息を耳にするや、同じように平検事の身分だった尹次期大統領が電話をかけてきて、いきなり「会おう」と言ったという。

二人はソウル瑞草洞(ソチョドン)のある食堂で向かい合って座った。

これといった親交もなかった朴敏植に尹錫悦がいきなり「わたしは以前辞表を書いて弁護士をやってみたので分かるのだけれど、あなたのような検事体質は弁護士にはなれない。早く帰って仕事をしろ(検事にもどれ)」と戒めたという。

“パクリ戦略”で韓国第5位の財閥に。ロッテが模倣と工夫でのし上がれたワケ

「お口の恋人」でお馴染みのメーカー・ロッテ。日本と韓国で大成功を収めた企業ですが、実はその歴史は“模倣と工夫”を続けてのし上がってきたといいます。果たしてどういうことなのでしょうか?メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』の中で、ロッテ創業者である重光武雄こと辛格浩氏について迫っていきます。

【一日一冊】ロッテを創った男 重光武雄論

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ロッテを創った男 重光武雄論

松崎隆司 著/ダイヤモンド社

ロッテというとパクリというイメージしかありませんが、本当のところがどうなのだろうか、という問題意識を持って手にした一冊です。

ロッテ創業者の重光武雄こと辛格浩(しんきょくほ)は早稲田高等工学校に学び、真面目に働いて、日本人から資金を出してもらって、油脂工場を運営します。人から信頼される人間だったのでしょう。

戦争で工場は焼けてしまいますが、戦後は原料のひまし油から石鹸、靴墨、ポマードを製造し、闇市で売って財をなしました。その後、ガムに進出し、シェアを拡大。チョコレート事業にも進出していきます。

バブル時代も投機に走ることなく、事業に使うために不動産を購入しており、真面目に事業に取り組む姿勢が伝わってきます。

湿地や水田、埋め立て地などを安く手に入れて、そこに生産設備などを設けて活用していくことを好んだようだ。結果的に、これらの土地は膨大な含み利益を持つようになる(p176)

プーチンと習近平を引き離せ。日本が生き残りを賭けて展開すべき中ロ外交

3月7日、アメリカやイギリスとともに日本を非友好国に指定したプーチン大統領。しかし海を挟んで国境を接するロシアと我が国との間には、漁業交渉をはじめとする「話し合いのテーブル」が必要な案件が数多く存在しています。日本政府はこの先、どのような対ロ外交を展開してゆくべきなのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、今後予想される懸念を挙げつつ、それぞれについて毅然と動いてゆくしかないと言明。さらに「中国とロシアをどう引き離すか」がひとつの鍵になるとして、その具体策を提案しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2022年4月26日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

 

岸田政権のロシア外交をどう考えるか?

鈴木俊一財務大臣は4月20日に行われた、G20の財務大臣・中央銀行総裁会議の終了後に記者会見しました。そこで、会議の中でロシアの代表団による発言の際、「自分自身は退席しないで」、ロシアのウクライナ侵攻を「最も強い言葉で非難した」と明らかにしたのだそうです。

ちなみに、米英など西側諸国の一部は、ロシア側が発言をする場面では会議から退席することで抗議の姿勢を示していたわけで、鈴木大臣は表面的には「ロシアとの喧嘩をスルー」した格好になりました。

また、日本維新の会の鈴木宗男参院議員はこれと前後して4月17日に、札幌市で講演し、ロシアが北方領土問題を含む平和条約締結交渉の中断などを表明したことについて、「現状では」という断りが付いていると指摘し、「まだ(日本に)配慮してくれている面がある」との認識を示したそうです。

その上で「(ロシア側のメッセージを)裏表を見ずに斜め読みしていると、どこかでツケが回ってくる」という不思議なコメントを述べています。これに対しては、宗男議員=親ロシアという「常識的な」見方から、同議員は「制裁を見直せ」と言っているのだという解説がされています。

ちなみに、その鈴木宗男議員の発言ですが、ロシアが「平和条約交渉を中断」と言っている中に「現状では」という「但し書き」があることに注目して、「これは完全に日本との関係を切るのではない」というメッセージが入っているという解釈をしているわけです。

つまり「だから制裁をやめろ」というのではなく、「制裁をして、ロシアを怒らせたのだから北方領土を諦める」というのは短絡であり、ロシアに負けないように、もっと息の長い交渉をすべきだとしているわけです。また、今はその時期ではないということも、宗男氏にしても理解しているのだと思います。

一方の鈴木俊一大臣ですが、実は鈴木善幸総理の息子さんです。善幸氏といえば、1977年に「200カイリ」問題で大トラブルとなった、ロシア(当時はソ連)との漁業交渉を非常に粘り強く担当したことで有名です。その粘りが、最終的に善幸氏を総理にまで押し上げたと言ってもいいでしょう。

あまりに、ソ連との交渉で粘りを見せていたので、アメリカは、善幸氏をそれこそ宗男氏のように「ソ連寄りのフィクサー」と誤解していたという説もあるくらいです。

さて、最初の鈴木大臣の言動ですが、実は、前後した宗男氏の発言と「連動はしていないかもしれないが、動機は同じ」だということが指摘できます。

というのは、この4月の17日から20日というタイミングでは、オンラインで、日本の水産庁とロシアの「サケマス漁の交渉」が続いていたからです。そして、意外なことに、この交渉は「成立」したのでした。

 

一歩間違えると“保険貧乏”に。ピッタリの生命保険がわかる「たった一つの法則」

人生の中で1番の買い物は「マイホーム」と言われますが、2番目に大きな出費といわれるのが「保険」です。数ある保険の中で、どのプランを選べば良いのか迷うところですが、無駄を省いて「ピッタリの保険を選ぶコツは一つしかない」と語るのは、ファイナンシャルプランナーで『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』などの著書でも知られ、NEO企画代表として数々のベストセラーを手掛ける長尾義弘さん。長尾さんは、ライフプランに合わせた保険の種類を紹介しながら「保険貧乏」にならないための注意点についても解説しています。

プロフィール:長尾 義弘(ながお・よしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『定年の教科書』(河出書房新社)、『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)。共著に『金持ち定年、貧乏定年』(実務教育出版)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

難しいこと一切なし。自分にピッタリの生命保険がわかる「たった一つの法則」

「保険って何を基準にして選んだらいいのかさっぱりわからない」
「保険商品がいろいろあって、選ぶが面倒!」

こういった声はよく耳にします。

その気持ち、よくわかります。「面倒だし」「複雑だし」そもそも商品が比較しにくいのです。

保険というのは、金融商品の一つです。しかも高額です。

保険をよくわからない人にとっては、自分にピッタリの保険を見つけるのは、とっても大変な作業です。

でも、超簡単な「たった一つの法則」で、自分にピッタリの保険を見つけることができます。

今回は、その方法を特別に解説します。

タダより高いものはない、と言えるのは「保険相談」?

保険商品というのは難しくてよくわからない。できれば誰かに相談したい。「それなら、保険の営業員に聞くのがいちばんいいのでは? なんてったって無料だし!」なんて思っている人は、間違いです。

保険会社の営業員は、その保険会社の保険商品しか取り扱いができません。だから他社の保険商品と比較することはできないのです。そして、保険営業員は保険商品を販売するのが仕事です。一生懸命に相談にのってくれるのは、保険を買って欲しいからだと思ってください。

「それでは、複数の保険会社の商品を取扱っている保険代理店なら、保険商品の比較ができのでは?」と思ってしまいますが、基本的には同じです。別にボランティアで保険の相談にのってくるのではありません。保険商品を販売するのが仕事で、販売手数料が売上げになるからです。「あなたには保険は必要ありません」などというアドバイスはしてくれません。

ですから、自分にピッタリ合う保険を提案してくれるかというと、けっしてそうではないことが多いと思います。

よくあるのは、必要のない保険まで提案してくるので、「気がついたら高額な保険に加入していた」ということもあります。

保険というものは、人生で二番目に大きな買い物だと言われています(一番目はマイホームです)。

生命保険文化センターの調べによると、1世帯が年間に支払っている保険料の平均は37.1万円です。生命保険というのは超長期の契約になり、20年・30年もの間、保険料を支払っています。場合によっては40年も支払うってことになります。年間37.1万円を30年間払うと、1113万円です。かなり高額になるというのがおわかりになりますでしょうか?

SNSには頼らない。長崎ちゃんぽんリンガーハットは売り物に何を付けたのか

安定した美味しさでちゃんぽんの本場・長崎県民からも支持を得ているリンガーハットが、新たな「販売方」を開拓し話題となっています。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』ではMBAホルダーの理央 周さんが、同社が導入し好調な売り上げを記録している、自動販売機による冷凍食品販売の成功の秘訣を分析。売り物を変えることなく顧客に満足してもらえる方法について、MBAならではの目線で考察しています。

 

売り物を変えず、付加価値をつけて売り伸ばす~長崎ちゃんぽんリンガーハットの事例

長崎ちゃんぽんのリンガーハットが、自動販売機を使った“夜”営業に力を入れています。

自動販売機で売られているのは、リンガーハットの看板商品の「冷凍食品」が6種類。

リンガーハットのホームページによると、メインの「長崎ちゃんぽん」や皿うどんは450円、他には餃子やチャーハンもある、ということです。

家に持ち帰って、水を沸騰させ、個別包装の麺と具、スープを入れれば、約2分で「お店と同じ味が食べられる」ということで人気が出てきたそうです。

IT mediaに載っている、リンガーハットの方のインタビューでは、「売れ筋上位は、ちゃんぽんが3割、皿うどんが2割、ギョーザが2割だ」とのこと。

なによりも、商品が売れる時間帯が意外で、店舗が営業している時間中に、全体の8割が売れるそうです。

そして残り2割は閉店後に売れているとのこと。

記事によると、店内で食事をしたお客が帰る際に、わざわざ自販機で買う様子が、頻繁に確認されているそうです。

一方で、残りの2割の利用者は、わざわざ店舗の敷地内まで、深夜や早朝に買いに来ているとのことなので、「いつでも購入できるという、“利便性”が支持されているのではないか」と分析しています。

リンガーハットでは、元々冷食を店内で売っていたそうですが、今では自販機の売り上げの方が上回っているそうです。

やはり、リンガーハットや松屋のファンは、そのお店の物を「家でも」食べたいと思うでしょう。

これが本来ブランドが目指すところですよね。

 

ようやく世間も気づき始めた?「いい円安」などほとんどない現実

20年ぶりに1ドル129円台となるなど、120円台後半が続く円安。ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあり物価高が急激に進む「悪い円安」との言説が広がっています。そもそも自国通貨の価値が上がるのは良いことであるはずなのに、円安を良いものとしてきたのは誰なのでしょうか。今回のメルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』では、著者で精神科医の和田秀樹さんがその“黒幕”を輸出業者、政治家、金持ち、テレビ局と指摘。円高を「暗黒」と呼び、国力を上げる機会を逃し、庶民にとっては本当の暗黒、金持ちには天国の日本ができあがったと解説しています。

 

いい円安なんてあるのか?

急激に円安が進み、物価高に直結していることもあり、またウクライナ情勢にそろそろあきてきたのか、話題になることが増えた。

この円安について「悪い円安」ということばがしきりに使われる。これまでの円安は輸出業者を助け、景気浮揚効果もあったので「いい円安」だが、今の円安は輸入品の物価を上げるし、輸出企業も海外に生産拠点を移したので輸出も増えないから「悪い円安」だそうだ。

私は基本的にいろいろなものにはいい側面も悪い側面もあるから両方を検討しなければいけないという考えの持ち主だが、円安については、コロナ自粛と同じく、いい側面のほうがずっと少ないと考えてきた。

輸出業者は確かに儲かったが、円安というのはダメな会社を甘えさせるという側面も大きい。昔なら1ドル80円でも売れて、利益が出せる車を作れていた会社が、120円でないと売れない車を作るようになっている。ここがドイツとの大きな差で、実際、ドイツは外貨準備高をどんどん増やしている。

私はこのコラムでも何回か書いたことがあるが、1ドルが360円だった1971年から、1995年には1ドル80円になるのに24年しかかかっていない。確かに円高不況と言われたが、その当時、日本の車も家電品も今よりはるかに競争力があった。このまま競争力を高めていれば、今頃1ドル20円である。

1ドル20円であれば、日本のGDPはアメリカのGDPを上回る。1ドル20円はさすがに難しくても50円であっても、日本のゲームや食文化(コロナですっかり破壊されたが)であれば1ドル50円でも勝負できる。

1ドル50円であれば、原油価格も今の3分の1になる。武器だって同じ値段で3倍近く買える。はるかに日本の安全保障のためにはいいはずだ。

さらに中国よりもGDPが多くなる。外交的プレゼンスもずっと高まる。このくらいの円高であれば、中国やアメリカの会社は日本の会社も、あるいは都心の土地も、観光地や水資源もなかなか買えないだろう。国益を考えれば円高の方が、メリットははるかに大きいのに、GDPの10%にも満たない輸出業者のいいなりになって円安になり、今頃慌てているというのが真相だろう。

 

ウクライナ侵攻の3年前。黒海沿いの都市オデッサで死にかけた日本人の話

侵略戦争を続けるロシアがウクライナの要衝として狙いを定める、黒海沿いの港湾都市オデッサ。「黒海の真珠」と謳われる美しい街ですが、平時はどのような姿を見せていたのでしょうか。今回のメルマガ『大川原 明の「アキーラ海外見聞録」』では、世界93ケ国を訪れた経験を持ち、元大手旅行会社の社員として世界中に駐在してきた大川原明さんが、2018年にオデッサを訪れた際に実感したこと、そして遭遇したアクシデントを写真とともに紹介しています。

 

ウクライナ訪問時に死にかけた話

ロシアのウクライナ侵攻から早2か月経過。ウクライナ戦争はいつ終結するのか、多くの方々が気になっている事だろう。日本での諸事情があり、もうしばらく日本を離れる事が出来ないが、時がくれば出国、ウクライナも訪問したいと思っている。メルマガ限定での情報発信もしていくので楽しみにしていてください。

今回のお題は3年8か月前に訪問したウクライナの黒海沿いの港湾都市オデッサで死にかけた時の事を書かせていただきます。オデッサといえば、ウクライナ東部の殆どを占領下においたロシアが次に狙っている都市で、国内いや旧ソ連有数の海洋保養都市として知られている。

オデッサへは、ウクライナと同じくロシアに対して反露感情が強いモルドバ共和国のキシナウから国際バスを利用して移動。オデッサには合計で1週間程滞在し、市内の見所は殆ど訪れ、黒海での海水浴も楽しんだ。この時は既にロシアによりクリミア半島を併合された後だったので、ウクライナ人のロシアに対しての警戒心は非常に強いと現地人との交流で実感した。

オデッサ滞在時に2つの事に遭遇した。1点目は判断を間違えれば命を失う話し、2点目は、全身湿疹ができた件。

1点目は

交通事故被害に遭いそうに

オデッサ市街地を散策していた時の話し。日本では毎日のように事故が起こっているものの、世界的に見たら事故件数は少なく、交通法規を守る人々は殆どである。しかし、海外、特に発展途上国では交通法規を守らない人の比率が高く、道を渡る際、車などを借りて運転する際は十分な注意が必要である。

オデッサ市街地を歩いていて、前方の横断歩道の信号が青になったので、そのまま渡ろうとしたのだが、左右を確認して渡ろうとしたら左から赤信号を無視して突っ込んでくる車が。正当に直進した車にぶつかり、2台が横断歩道を越えて横転した。

下の白い車が正当に直進した車。全面が大きく大破。運転手の女性は無事。

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下が信号を無視して突っ込んだワンボックスカー。運転手の男性が頭をうちつけ、出血しているが、意識はあり、その後、救急車で運ばれた。

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海外留学や駐在で海外居住し、海外慣れや海外での運転に手慣れた自分は必ず横断歩道を渡る前に左右から車などが来ないかを確認して渡るようにしている。もし、左右を確認して居なかったら死んでいただろう。この時は近くの人と一緒に事故車を救出に。出血しているものの、意識はあり、周りの人に救急車を呼んでもらう事に。

国内でももちろんだが、海外では尚更、交通法規を守らない人が多いので海外での道路の横断や運転はより一層の注意が必要である。ちょっとした油断で命を失ったり、怪我をするので油断は禁物である。

 

亡くなった元代議士が語った、憲法を「求める沖縄」と「捨てる日本」

元衆議院議員で社民党の副党首などを務めた照屋寛徳氏が15日に亡くりました。照屋氏は1945年生まれ。1945年生まれでは、「キツネ目の男」と呼ばれた“突破者”の宮崎学氏も3月30日に亡くなっており、同い年として2人の故人を偲ぶのは、メルマガ『佐高信の筆刀両断』著者で評論家の佐高信さん。照屋寛徳氏は佐高さんを“心友”と語っていたとのことで、独特のユーモアのエピソードとともに、著書や対談などで示していた憲法への思いを紹介しています。

 

憲法を求める沖縄と捨てる日本

「突破者」の宮崎学に続いて沖縄選出の社民党代議士、照屋寛徳が亡くなった。共に同い年だけに寂寥感は深い。

宮崎は「キツネ目の男」と言われたが、アリバイがあるということだった。しかし、いわゆる極妻である彼の母親は息子に向って「わての目はごまかされへんでぇ」と言って、宮崎から100万円を巻き上げたという。

宮崎と照屋が会ったことがあるかどうかは知らないが、共に独特のユーモアがあった。

2014年6月20日にやった「日本の今を問う」3連続対談が忘れられない。最初に沖縄のドキュメンタリーを撮っていた三上智恵と照屋、次に早野透と私、そして「孫が祖父に聞く歴史認識」で雨宮処凛と村山富市だった。

まず、照屋がこう口火を切った。「みなさんこんにちは。社民党は反帝国主義者の集まりですが、今日は定刻通り進めていきたいと思います。1時限目の授業は、照屋寛徳が三上知恵監督にいろいろと話を聞いてまいります」。帝国と定刻、寛徳と監督をダブらせた言い方に三上が「いっぱい用意して来たんですね」と笑う。

そのころ、照屋は『憲法を求める沖縄 捨てる日本』(ゆい書房)という本を出した。それを踏まえて、照屋はこう提案する。
「沖縄は復帰以前、まったく憲法が適用されない無憲法下にあった。復帰後は憲法は適用されたものの、安保条約がその上位に立つ適用になっていて、反憲法的な状況にある。そういう中で安倍政権は憲法解釈を変えて、集団自衛権行使容認を閣議決定だけでやってしまう。憲法9条をぶっ壊そう、憲法を捨てようとしている。三上さん、この日本が捨てた憲法を沖縄が拾って、沖縄は独立しようかね」

声高でなく話す照屋の言葉には説得力があった。照屋はこんなことも言っている。
「三上さん、あんたは映画監督でもテレビのアナウンサーでもあったから機関銃のようにしゃべる。でも脳梗塞を発症した照屋寛徳は、水鉄砲みたい(笑)」

最後に照屋は三上に対して「今度映画作る時は、あなたが監督で僕を助監督に。僕もしかしカントクのキャリアは68年ですから長いよ」と提言していた。

当時、68歳だったということだが、これには、やはり同い年の早野透が「照屋さん、意外に笑いを取ってましたねえ。あんな人とは思わなかったですよ。NHKの『日曜討論』などを見ていると、真面目に話していらっしゃるから」と受けていた。

前掲書で照屋は私を“心友”とし、拙著『この人たちの日本国憲法──宮澤喜一から吉永小百合まで』(光文社、のちに『反憲法改正論』と改題して角川新書)を「名著」として「保守も革新も、護憲派も改憲派も購入のうえ、ぜひとも精読されることを望む」と書いてくれた。護憲を左派の“専売特許”にしないという私のすすめを真っすぐに受けとめてくれたのである。

 

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文在寅の膿を出しきる次期大統領。「天下り禁止」ユン氏が大ナタ振るうワケ

韓国では尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領が進む人選作業のなかで出した指針が話題となっています。その背景には悪手続きだった文在寅政権時代の膿を出したいとの思いがあるようです。そこで今回は、無料メルマガ『キムチパワー』の韓国在住歴30年を超える日本人著者が、現在韓国国内で起きている実態に迫ります。

尹錫悦の人事哲学=天下り人事を禁止せよ

尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領が、大統領秘書室の人選作業と関連して、「天下り人事を禁止せよ」などの指針を数回指示した。能力中心の人選をせよという人事哲学を尹次期大統領が再度強調したもので、大統領秘書室の人選を控えた状況でこの指示が大きく影響するだろうという観測が流れている。

24日、「大統領職引継ぎ委員会」の関係者によると、尹次期大統領は最近、人選作業の実務陣に

1.公務員の中で若くて有能な人材最優先選抜
2.天下りと請託人事禁止
3.大統領秘書室のスリム化

などを注文した。そして尹次期大統領は「わたしは政界に借金のない人だ」という言葉も改めて強調したという。

「引継ぎ委」の関係者は、「政治家など外部からの圧力に動揺せず、能力中心の人選をせよという尹次期大統領の要請と理解した」と話した。

卜斗圭(ボク・ドゥギュ)元最高検察庁事務局長が新政権の大統領室人事企画官(このポストはこれまでにはなかったポストだ)に取りざたされているのもこのような理由のためだという。

卜斗圭元事務局長は9級公務員として出発し、検察一般職の「星」と呼ばれる最高検察庁事務局長(1級)を務めた人だ。卜元局長は、「尹次期大統領の古い系譜人物(以前から縁のある人間)ではない。

尹次期大統領は検察総長在職当時、最高検察庁事務局長として卜元局長ではなく別の人物を推薦したが、チョ・グク当時法務部長官が卜元局長を最終的に指名したという。

最高検察庁人事事務官と人事書記官を務めた卜元局長は、検察内の代表的な人事専門家に挙げられる。

尹次期大統領側の関係者は、「卜元局長の場合、政界関係者との利害関係が全くない人だ」とし、「次期大統領の人事哲学を実践し、純粋に人材発掘に没頭する適任者だ」と評価した。

卜元局長は引継ぎ委でも内閣および大統領室人事推薦業務を担当してきたという。

これに先立ち、尹次期大統領が人事検証チーム長に検事出身のチュ・ジンウ弁護士を任命したのも、「人選作業の際、政界に振り回されるなという無言のメッセージ」というのが尹次期大統領側の説明だ。