『セクシー田中さん』作者・芦原妃名子さん急死。赤松健氏の“的外れな投稿”と日テレ側の“他人事感”あふれる「お悔やみ」が大炎上、「良い原作改変」と「原作クラッシャー」の違いとは?

累計発行部数が100万部を突破し、昨年日本テレビ系列でドラマ化された人気コミック『セクシー田中さん』。その作者である芦原妃名子さんが29日、栃木県内で遺体となって発見された。遺書のようなものも見つかっており、自死と見られる。芦原さんは25日に50歳の誕生日を迎えたばかりだった。

【最新】『セクシー田中さん』声明合戦は「誠意」か「あざとい作文」か?脚本家「初耳」、編集部「寂しいです」に賛否…日テレだけが知る「誰が嘘をついているのか」

【関連】「大切なのは原作者じゃない」セクシー田中さん作者の死を冒涜、日本シナリオ作家協会が大炎上。“脅迫”を理由に動画削除し逃走も…「毎秒拡散しろ」ネット激怒

『セクシー田中さん』は、小学館発行の月刊漫画誌『姉系プチコミック』で17年9月号から連載されている人気作品で、23年10月22日から12月24日まで、女優の木南晴夏(38)の初主演ドラマとして放送されていた。

このドラマを巡る「騒動」が広く知られることとなったのは、脚本を手掛けたA氏による自身のインスタグラムへの投稿。最終回放送日の24日、「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました」と綴り、28日には「どうか今後同じことが二度と繰り返されませんように」とポストした。

芦原さんがX(旧ツイッター)で明かした「全貌」

これを受け芦原さんは、自身がドラマ全10話中の9、10話の脚本を担当するに至った経緯を今月26日、X(旧ツイッター)で説明。芦原さんは『セクシー田中さん』のドラマ化に当たり、「必ず漫画に忠実に描き、忠実でない場合は芦原さんが加筆修正する」「完結していない原作漫画の今後に影響を及ぼさないよう、ドラマ終盤のあらすじやセリフは芦原さんが用意する」という2つの条件をドラマ制作サイドに提示し、原作版元の小学館を通し日本テレビに「この条件で本当に良いか」と何度も確認した後に、ドラマ化がスタートしたと明かしていた。

しかし現実は、毎回原作を大きく改変したプロットや脚本が提出され、芦原さんのXによれば「粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1~7話の脚本の完成にこぎつけ」たというが、8話については修正できず、9、10話については自身が脚本を担当したという。しかし脚本家としては素人であり、漫画の〆切も重なり推敲を重ねることもできなかったこともあり、本人は「力不足が露呈する形となり反省しきりです」と綴っていた。とは言えドラマの評価は、木南の好演もあり決して低いものではなかった。

しかし今年に入ってからの芦原さんの思わぬ「告白」に、ネットは敏感に反応。

《これがテレビ局のやり口か》

《一度ドラマ化OKの言質を取れば原作者の言い分なんて無視するわけね》

《漫画家にとって作品は自分の子供同然なんだからこういうのはひどすぎる》

などといった書き込みがSNS上に溢れた。

ところが28日、芦原さんは当該ポストをすべて削除。こんな言葉を残し急死した。

攻撃したかったわけじゃなくて。

ごめんなさい。

人気漫画家が「ネット私刑」を危惧

芦原さん急死の報を受け多くの著名人が哀悼の意を表したが、漫画家で参院議員でもある赤松健氏(55)もその1人。『ラブひな』や『魔法先生ネギま!』など、アニメ化やドラマ化された作品で知られる赤松氏は29日にXを更新し、その中に「脚本家がオリジナリティを発揮できない(やり甲斐が少ない)ことも創作の職業としては問題」「脚本家を責める流れになってはならない」等と記した。

赤松氏のポストに対するネットの反応

この赤松氏のポストに対しては、ネット上でさまざまな声が上がっている。

《赤松氏の意見は論点ずらし。もっとシンプルに原作クラッシャー》

《原作通り作ると約束したのだからその通りに作れ、契約は守れ》

《創造性を発揮したいなら自分のオリジナルでやれ》

《原作準拠の契約なら、脚本家の役割はその範囲で最高のものを書くこと。それが「やりがい」のはず》

《この場合の脚本家は作曲家というより演奏者。いきなり謎アレンジしたら炎上するのは当然》

ここで気になるのが「原作クラッシャー」なるワード。漫画がドラマ化された際にたびたび聞かれる言葉だが、それとは逆に「良い原作改変」との声が上がる作品があることも事実だ。何が両者を分けるのだろうか。

「良い原作改変」の条件とは

「良い原作改変」について、女性漫画誌の元編集者はこのように語る。

「基本は原作を徹底的に読み込んでいることですね。例えば『岸辺露伴は動かない』。荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフを実写化したものですが、原作を読み込んでいるからこその“良改変”が効いていると言っていいと思います」

ネタバレになるので詳述は避けるが、確かに同作には原作で重要な「スタンド」という言葉は使用されていない。しかしそれでも原作ファンからのブーイングはあまり聞こえてこない。

さらに元編集者は続ける。

「原作の何が支持されているのか、登場人物の人格など深く理解していることも条件の一つに入ってくるのではないでしょうか。個人的に例を上げれば、ゲイのカップルを主人公に据えたよしながふみ先生原作で、テレビドラマ化に続いて映画化もされた『きのう何食べた?』で、山本耕史さん扮する重要なサブキャラの小日向大策さんは、原作では“ガッチリ体形のクマ系”として描かれています。このキャスティングに最初のうちこそ戸惑っていた原作ファンも、『これはこれでアリ、むしろ大アリ』という姿勢に変わっていきました」

その他、「良い原作改変」の条件として元編集者は、「原作の魅力をさらに引き出す方向に創造性を発揮している」という項目を上げ、「原作に忠実」と言われているもののまったく違うエンディングが用意されている放送回もあるという、安倍夜郎による『深夜食堂』を上げている。

「原作クラッシャー」の被害に遭っていた赤松氏

生前の芦原妃名子さんは、自身の「告白」により脚本家A氏に炎上の矛先が向いてしまったことを悩み、前掲の通り「そういうつもりではなかった」という旨をXで表明している。ネット上ではこの件を苦にして死を選んだという見方が多いが、それ以上に「原作に対するリスペクトのなさ」にショックを受けていたように思えてならない。「毎回原作を大きく改変したプロットや脚本が提出」されてきていた点などの実情を知れば知るほど、その思いは強くなる一方だ。

Xへのポストに批判的な意見を集めてしまっている赤松氏だが、実は彼も「原作クラッシャー」の被害者でもある。アニメ化された『魔法先生ネギま!』では、原作にはなかった「ヒロインの火葬」が描かれているのだ。ただし赤松氏はもともとアニメ化に当たっては「好きにやってくれ」というスタンスであるため、「被害者」という意識は持ち合わせていない可能性も大きい。このように、自身の作品に対する考え方はさまざまであり、またメンタルの強さも人それぞれであることを付け加えておきたい。

責任の所在

芦原妃名子さんの作品は、これまでも『砂時計』(TBS系、後に映画化)や『Piece』(日本テレビ系)が実写化されている。そんな彼女だからこそ、「原作クラッシャー」に繋がりがちなテレビ業界の実態を熟知していたのではないだろうか。

このような事態を防ぐため、制作サイドに対して事前に条件を提示していたとも考えられるが、約束事が守られなければ打つ手はない。これはテレビ局サイドの大きな「責任」である。ネット上にもテレビ局サイドを批判する書き込みが多数見られることも、その証拠の一つではないだろうか。

《テレビ局の横暴が許される時代じゃない》

《テレビ局が各方面に失礼なのは、一般人にも漏れ聞こえてくる》

《テレビ局の罪は重いな》

《テレビ局は人間ではない》

《テレビ局はどこに存在意義があるの?》

また、『テラスハウス』(フジテレビ系など)の出演者だった木村花さん(22)が自死した際、その責任をネット民に押し付けるような姿勢も決して容認できない。さらに上掲の「テレビ局が各方面に失礼なのは、一般人にも漏れ聞こえてくる」というポストが証明するように、テレビ局の問題は何も「ドラマ原作改変」だけに止まらない。たとえば街ロケ番組でのスタッフの横暴さなどといった「テレビ屋の特権意識」は広く知られており、多くの市民が辟易しているのもまた事実だ。

自己保身的に過ぎる日テレの対応に猛批判

芦原さんの急死を受け、『セクシー田中さん』を放送した日本テレビは番組の公式サイトに「お悔やみ」のコメントを掲載。しかしその内容は、首を傾げたくなるものであった。以下、全文を引く。

芦原妃名子さんの訃報に接し、
哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。
2023年10月期の日曜ドラマ「セクシー田中さん」につきまして
日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら
脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。
本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております。

セクシー田中さん(日テレ公式ページ)

この日テレ側の「お悔やみ」は、あまりに「自己保身」に走り過ぎてはいないだろうか。今回の悲しすぎる結末の責任の多くは、彼らテレビ局側にある。業界慣習の違いや“すれ違い”という言葉で済ませてよい話ではないだろう。

キノコ類は「ビタミンD」が豊富。石づきはギリギリまで残した方がいいって本当?

食物繊維が豊富で、身体にもいいというキノコ類。では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか? 今回の無料メルマガ『美容と健康ひとくちメモ』では、そんなキノコ類の効用についてご紹介しています。

キノコ類は栄養豊富。太陽のチカラに感謝しよう

今が旬のキノコ類は栄養豊富で、中でも食物繊維とビタミンDが豊富で、食物繊維は普通の野菜が持つ繊維の働きの腸環境を整えて便秘を解消するだけではなく、食事から摂った脂肪分、塩分、糖分、添加物まで、余分なものを吸着して体外に排出してくれるそう。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨や髪、爪を補修し、精神の安定にも効果が。

水洗いすると香りや旨みが落ちるので、濡れ布巾で土とホコリを拭う程度にし、ガン抑制に効果的なβグルカンは足の先に多く集まっているので、石づきはギリギリの所だけ落とし、できるだけ足部分を残したほうがいいそうです。

キノコの傘にはビタミンDが豊富で、紫外線により量も増え体への効能も増すので、調理の前に生っぽさを活かしたい料理なら5分程度、乾燥しても構わないなら充分に天日干しした方がいいらしいです。

干し椎茸は生よりビタミンD含有量も旨みも多く、戻し汁には栄養分が溶け出しているので、色が悪くても捨てずに使いましょう。

image by: Shutterstock.com

精神科医が警告。自分の夢や理想を叶えたいと思う人が「絶対にしてはいけない」こと

あなたには夢がありますか?今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では、著者で現役精神科医のゆうきゆう先生が夢を実際に叶えられる人になるために決してしてはいけないことについて語っています。

他人の夢を●●する人間は、夢を叶えられない

こんにちは、ゆうきゆうです。

元気にされていますでしょうか?

さて、皆さんは夢を叶えたいと思いますか?

どんな人にも夢や叶えたいこと、理想があると思います。

しかしそれを実際に叶えられる人と、叶えられない人がいます。

今回は夢の実現について、お話しします。

■ 正直な男が語った夢とは!

「正直不動産」というマンガ作品があります。

ある日、不動産会社に勤める営業マンの主人公は、正直になってウソがつけない体質になってしまいます。

マンガの中でも言われていますが、不動産業界には「千三つ」という言葉があります。

これは、不動産屋の話す言葉の中で1000個に3個くらいしか真実がない、という意味です。

つまりウソや、ウソとは言わないまでも誇張が結構あるということですね。

そんな不動産業界で、主人公は完全にウソがつけなくなって苦労しながらも、幸せをつかんでいくお話です。

この「正直不動産」の中で、記憶に残っているエピソードがあります。

まず、主人公には夢があります。

その夢が「タワーマンションの中のタワーマンションに住むこと」です。

とはいえ彼は、あまり大きくない不動産屋の社員で、そこまで成功してるわけではありません。

しかしウソがつけないため、その夢を人前で語ってしまいます。

すると超大手不動産の社員が

「お前みたいなやつが住めるわけないだろ」

と言います。

すると主人公はそれに対し

「住める・住めないんじゃない。住むんだ」

と返します。

この主人公の言葉のように

「夢を叶えられるか、叶えられないか」

と可能性を考えることは、実は重要ではありません。

そうではなく

「やるんだ」

「叶うんだ」

という前提の下で行動する。

これこそが、何より重要なんです。

なぜ、親から子供への「抱っこ」がそこまで重要視されているのか?

子供を持つ親の皆さん、最近「抱っこ」をしてあげていますか? メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』の著者で現役小学校教師の松尾英明さんは今回、ある一冊の絵本を読んで得た、学校では満たせない親子関係の重要性について紹介しています。

現役小学校教師が語る「子どもと抱っこ」について

学級懇談会があった。

そこで、次の絵本を紹介し、読み聞かせをさせてもらった。

ねえ ママ』こやま峰子 作/平松恵子 絵 金の星社(2011)

以前、神戸の多賀一郎先生に紹介していただいて知った絵本である。

子どもは、抱っこして欲しい。

これは子どものもつ本能である。

人は愛情がないと生きていけない。

抱っこは、食事と同じで、いっぺんに溜めることができず、日々必要になる。

だから、少し時間が経ってからも補充されずに「空腹」な状態が続けば、いずれ「飢餓」状態になる。

そういう危機的状況になると、その子が本来しないような、いじめや怠学などの「異常行動」が出るようにもなる。

学校の子どもたちへの「抱っこ」は、基本的に教員にはできない。

特に今の時代、下手なことをすればすぐにセクハラで訴えられる時代である。

また、そんなリスクをとったところで、いずれにしろ補充はできない。

この点、教員には完全代替ができないのである。

例えるなら、それはインスタント食品のようなものである。

相手の空腹をとりあえず満たすことはできるかもしれないが、栄養の面で十分とは到底いえない。

親の抱っこが必要である。

別にそれは、実母だとか血の繋がりがどうこうという点が本質なのではない。

自分にとっての「最高の安全基地」における補充であればいいのである。

銃乱射事件を起こした犯人の「87%以上に共通すること」は何か?

アメリカなどの海外で発生することの多い、銃を使った乱射事件。犯人の精神的な診断はどうなっているのでしょうか。もりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、銃乱射事件の犯人について調査をした研究結果を紹介しています。

銃乱射事件の心理社会的因子と精神科診断

◎要約:『銃乱射を行った背景には未治療(もしくは不適切治療)の精神疾患と顕著な孤立状態が存在する可能性がある』

日本でも時々銃を用いた事件についての報道がみられますが、こういった事件の当事者の精神科診断等の背景はどのようなものなのでしょうか?

今回は、アメリカにおける銃乱射事件について、心理社会的因子や精神科診断を調べた研究をご紹介します。

A Retrospective Observational Study of Psychosocial Determinants and Psychiatric Diagnoses of Mass Shooters in the United States

銃乱射事件の心理社会的因子と精神科診断

銃乱射事件のデータベース(The Mother Jones databas)を元にして、1982~2019年に起こった115件の事件を対象としています。

分析の対象となったのは銃乱射を行った55人(35人は生存、20人は事件で死亡)で、生存者については司法手続きの過程で、各種の精神科的評価が行われています。

結果として、以下の内容が示されました。

・銃乱射犯のほとんど(87.5%)では誤診(と不適切な治療)が行われているか、全く診断(と治療)を受けていませんでした。

・大部分では、家族、友人、級友等からの顕著な疎遠状態に置かれていました。

・また、それに伴って対人関係の欠乏と未治療の精神疾患の悪化を認め、ネット上における言動の先鋭化が生じていました。

(精神疾患が治療されない背景として)精神科治療への繋がり難さについて改善を図る必要性を感じました。

image by: Shutterstock.com

楽天・三木谷会長「これからはRakuten AIだ」の本気度。単なる“安価なキャリア”から脱却できるのか?

先日おこなわれた「楽天新春カンファレンス2024」に登壇した三木谷浩史会長兼社長が「これからはRakuten AIだ」と、AIを強化していくことを表明しました。さまざまな問題をかかえていた楽天モバイルの前例からすると、不安の声も聞こえてきそうですが、本当に大丈夫なのでしょうか? 今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんが、三木谷氏の発表した「未来予測」とその狙い、そして可能性について解説します。

三木谷浩史会長が楽天市場出店者に「Rakuten AI」をアピール。国内4000カ所のエッジサーバーとのシナジーを出せるか

2024年1月25日、楽天グループは「楽天新春カンファレンス2024」を開催。基調講演で登壇した三木谷浩史会長兼社長はモバイル事業で新規契約獲得が順調に推移しているとアピールしつつ「これからはRakuten AIだ」とAIを強化していくことをアピールした。

もともと、楽天には国内で1億を超えるユーザーや年間6600億のポイント発行、さらには70を超えるサービスなど、データの宝庫となっている。OpenAIと組むことで、こうしたデータをAIで処理し、新たな可能性を見いだそうとしているようだ。

昨年からAIがバズワードになっているなか、今年は「オンデバイスAI」が注目を浴びている。先日、発表になったサムスン電子「Galaxy S24シリーズ」は、従来のクラウドベースのAIだけでなく、デバイス上でAI処理することが可能となっている。

楽天グループとしては、モバイル事業を手がけているが、三木谷会長としてはオンデバイスAIの可能性をどのように捉えているのだろうか。

「これからはオンデバイスとエッジの世界になっていく。ただ、オンデバイスAIといっても、いまのスマートフォンは正直言って高い。最新機種で20万円を超えるとなると、家族で機種変更したらクルマが買えちゃう金額になってしまう。

一方、エッジで処理を回せるようになれば、これまで専用機が必要だった世界中のゲームを月額1000円で提供する事も可能になる。また、レイテンシーの速さが求められる自動翻訳や通訳はエッジのほうが効率がいい。さらに複雑なものは生成AIのサーバーで処理することになるが、すべてを担うには計算量が膨大になってしまう。オンデバイス、エッジ、生成AIのコンビネーションになっているのではないか」

と予測する。

確かに楽天モバイルはかつて、国内4000カ所以上にエッジサーバーを設けて、5Gで超低遅延サービスを提供するとぶち上げていたことがある。

その後、キチンと開発が進んでいるかは定かではないが、もともと完全仮想化でエッジコンピューティングとは相性がいいはずで、実現すれば、結構、他社との差別化になって面白くなることは間違いない。

楽天モバイルがエッジコンピューティングとオンデバイスAIを組み合わせた「Rakuten AI」を提供し、ユーザー向けの面白いサービスを作れると、単なる安価な料金プランを提供するキャリアから脱却し、これまでとは違ったポジションに立つことができるのではないか。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

image by: Guillaume Paumier, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

4名の自殺者も。富士通の「システム欠陥」が招いた英国史上“最大の冤罪事件”

イギリスのテレビ局が年明けに放送したドラマをきっかけに、再び注目を集めることとなった英国郵便局スキャンダル。富士通の郵便事業者会計システムの欠陥により発生し、4名の自殺者まで出した「イギリス史上最大の冤罪」とはいったいどのような事件だったのでしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東さんが、同事件を詳しく解説。さらに英紙ガーディアンが指摘した「冤罪事件を招いた仕組み」についても紹介しています。

イギリス史上最大の冤罪事件。富士通のシステム欠陥が招いた郵便局スキャンダル

富士通の会計システムに端を発した、イギリスの郵便事業者における大規模な冤罪事件が、英国民の注目を再び集めている。

事件においては、過去10年以上の間で、700人を超える郵便事業者が横領罪などで起訴され、弁済の要求の果てに破産したり、自殺する人まであらわれた。結果、「英国史上最大の冤罪」と呼ばれるまでに社会問題化。

最近になり、イギリスで事件を扱ったテレビドラマが放送され、事件被害者となった郵便事業者の救済の機運が高まるなか、英政府も巨額の賠償リスクを抱えつつ、富士通を追及している。

他方で、システムの不具合を見逃した英国の司法制度の不備も指摘され、問題は複雑化。英政府は、富士通の幹部を議会に召喚した。

イギリスでは、政府が100%出資する郵便会社である「ポストオフィス」の支店が、英全土に1万店以上ある。それらは、郵便窓口業務のほか、小売店の役割も果たし、あるいは、農村部の中心的な存在となっている。

今回、問題となったのは、ポストオフィスが1990年代に導入した富士通の「ホライゾン」という会計システム。

しかし、窓口で実際に集めた現金の額がシステム上の残高より少なったために、99年~2015年にかけて700人超が横領や不正会計の罪で起訴され、少なくとも4人が自殺した(*1)。

導入当初から報告された多くの問題

もっともホライゾンシステムは、富士通ではなく、1996年にイギリスのInternational Computers Limited(ICL)が開発し、2000年頃に導入されもの。

富士通は90年にICL株の80%を12億9,000万ドル(約1,877億円)で取得し、子会社化。98年に完全子会社化し、02年にはICLブランドは廃止される。

そのため、富士通自体が直接責任を問われなくても、英国の子会社が賠償命令を受けた場合、富士通の業績に影響を与える可能性が。また、ICLは多くの英公共部門の情報システムプロジェクトを受注してきた。

英治安判事裁判所の事案管理ソフトウェア「リブラ」や歳入税関庁、労働・年金省の情報システムなどだ。このようにホライゾンシステムだけでなく、英政府系のITシステムには富士通の技術が不可欠だという(*2)。

ホライゾンシステムは99年からポストオフィスに導入されたものの、導入当初から多くの問題が報告。

仕事を始めた最初の週、管理者がずっと隣にいたのにもかかわらず、すでに500ポンドの不足が生じた(中略)「その時は何とも思わなかったけれど、その後も何度も似たようなことが起きた」(*3)

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

「植民地ニッポン」の作り方。米国と自民売国政府は“よく働きよく従う”優良属国をどう実現したか?

なぜ日本の政治は自国民を痛めつける一方なのか?それは「日本国の主権が働いていないからだ」と指摘するのは、投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹兵輔さんです。この記事では、米国政府から日本政府への「指示・命令」や、米国の国益のために日本国内で実行された「売国政策」の数々、1945年の敗戦から今日に続く「屈辱的な日米関係」の実態を神樹さんが詳しく解説します。(メルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』より)

日本に国家主権ナシ!自民党に政策ナシ!政策は米国からの「年次改革要望書」で決められ、軍事と外交は「日米合同委員会」の指令が絶対!あとは献金スポンサー「経団連」の言いなりになるだけ。いよいよ米国の代理戦争に駆り出されるニッポン!《前編》

日本の政治が、とことん愚かしいものになってきたのは、日本国の「主権」がはたらいていないからではないでしょうか。

敗戦でGHQに占領されて以来、日本はどんどん米国に侵食され、政治の中枢まで握られ、制御されるようになっています。

政権与党の自民党と公明党は、米国政府のご機嫌を伺い、米国の要求通りの政策しか実現できないのです。

それゆえにかもしれませんが、自民の中枢に巣食う世襲議員たちは、国家の将来や、日本の命運などどうでもよいとばかりに、ノー天気に自分の高待遇な「国会議席確保」と「金儲け」だけに走っています。

そして財界もマスメディアも、自らの利権を死守すべく、こうした自民と癒着を深めるばかりなのです。

日本の民主主義はどんどん形骸化していきます。

国民の声が政治に反映されないからです。

どうすればよいのか――と結論からいえば、米国隷従の属国政策・植民地政策をやめさせる方向で、米国の民主派の世論を喚起することが重要でしょう。

まどろっこしい話ですが、米国世論による米国政府への批判に期待する他なさそうなのです。

米国に、健全なる民主主義勢力があれば――の話ですが。

日本の民主主義が米国隷従で酷い状態になっていることを、良識ある民主的な米国民にも知らしめる――ということ以外に方法はないのではないでしょうか。

そのためには、まず日本側の世論の告発的発信、なかんずくマスメディアの報道にこそそれが求められますが、今の政権忖度のマスメディアに期待できるのか…といえば、どんなものでしょうか。

いずれにしろ、情けないことですが、日本の政治家たちの自浄能力がないのは明らかですから、端から絶望的な望みなのかもしれません。

しかし、米国側に日本への姿勢を改めてもらわなければ、日米関係の本来あるべき健全な位置関係は望めません。

もはや、 米国の51番目の州 になり下がっている日本なのですから。

小泉純一郎政権はアメリカの「忠犬」だった

さて、皆さんは「年次改革要望書」なるものの存在をご存じでしたでしょうか。

これは、政府・自民党にとっては、非常に不都合な米国との「やりとり」ゆえに、政権忖度の日本のマスメディアは、一切報道してくれないものでもあります。

そのため、多くの国民は知らされないままの状態が続きますが、「年次改革要望書」の中身の代表的なものが、かつての小泉純一郎内閣の一枚看板の「郵政民営化」でした。

これこそ、米国政府から日本政府への「指示・命令」が存在することが、明白に示されている文書に他ならないのです。

小泉政権が「米国のポチ」と呼ばれたゆえんでもあります。

日本が「郵政民営化」を行う必要性など、まったくどこにもなかったにも関わらず、米国政府は、日本の「郵便貯金(214兆円)」と「簡易生命保険(121兆円)」に蓄えられた335兆円を日本国の政府保証から外し、米国金融会社に開放させるために「郵政民営化」という方便を使い、小泉内閣に実行を命令したのでした。

米国の郵政事業は、「郵貯」も「簡保」も保有していないので、いまだに国営です。民営化などまったく行っていません。

日本の「郵貯」と「簡保」のカネを米国の金融会社に取り込ませるために、わざわざ日本の郵政事業を分割民営化してバラバラにし、今日の郵便事業赤字の状態に追い込みました。

そして今また、「郵貯」と「簡保」を元に戻すしかない――といった議論にまで舞い戻っているありさまなのです。

壮大なる災厄のツケをもたらした売国・小泉内閣だったのです(在任2001年4月~2006年9月)。

郵政民営化の詐欺に騙された国民

小泉内閣といえば、「郵政民営化」に絡め、スローガンばかりが虚しく響きました。

●「民間に出来ることは民間に!」

●「公務員の数を減らして合理化する!」(郵便事業は独立採算制で黒字であり、26万人の職員に税金が使われることなどなく、まったく関係がなかったのに、国家公務員人件費削減と絡めて行政改革を臭わせた)

●「郵政事業をもっと便利にサービスをよくする!」(民営化後の効率重視で郵便事業が赤字になるのは当然で、ノルマ至上主義で局員のモラル低下での犯罪を誘発したうえ、郵政事業の統廃合をすすめて郵便局を減らし、土曜日配達もなくして一層不便にさせたのが実態)

●「私に逆らう者は既得権益を守る抵抗勢力!」

……などなど。

こうしたウソを平気で吹聴して国民を騙し、「改革者」を演じた小泉純一郎首相は、米国の傀儡・隷従政権の最たる存在でした。

筆者は心中で「売国・小泉サイコパス政権」と呼んでいたものです。

これが「年次改革要望書」の命令に忠実に従った挙句に、日本にもたらされた災厄の代表例です。

郵政事業は、そっくりそのまま以前のカタチに戻すべきです。付言すれば、当時小泉政権の人気取りを率先垂範した、腐った日本のマスメディアの体たらくにも見事なものがありました。

この記事の著者・神樹兵輔さんのメルマガ

中国の不動産バブル崩壊が「世界経済に混乱をもたらす」は本当か?

29日、中国の不動産大手「中国恒大集団」に対し清算命令を出した香港高裁。かねてから不動産バブルの崩壊が囁かれてきた中国ですが、心配されているような「経済全体の崩壊」はありうるのでしょうか。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、著者で多くの中国関連書籍を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さんが、その可能性を否定。さらに大規模経済対策を打たない習近平国家主席を「裸の王様」と評する向きに対しては、否定的な視線を向けています。

中国に「失われた30年」は来ない。不動産価格下落をどう捉えるべきか

中国「バブル崩壊」で世界経済に深刻な混乱をもたらす──。

一般紙に至るまで中国経済の崩壊を予言する記事があふれるようになったのは2022年の夏ごろからのことだ。

上海ロックダウンが不評で、習近平政権が内外からの批判にさらされ、コロナ禍での「失政」を指摘できる絶好の機会と重なったこともあり「崩壊論」は勢いづいた。

習近平国家主席が、いわゆる日本メディアのいう「異例の3期目」に突入したことへの違和感も攻撃の理由となった。周囲をイエスマンで固めたことで「悪いニュースが習近平の耳には届かない」という表現が多用され、それを失政の原因とする解説も横行した。

だがあれから1年半以上。かつてのリーマンショック後の世界金融危機のような混乱が中国発で起きたのだろうか。

むしろ現在もなお世界の経済発展は中国経済頼りではないだろうか。

中国の景気は確かに湿っている。だが、それは中国人(とくに富裕層)のマインドが冷えて、投資や消費が振るわないこと。またコロナ禍を経て先行き不透明感を感じた人々が財布の紐を堅くしていることが大きく響いているからだ。

総じていえば、やはりコロナの後遺症から立ち直り切っていないという問題であり、そこに不動産不況が重なった結果だ。中国の新築住宅価格は昨年12月、9年ぶりの大幅な下落を記録した。

だが不動産に関しては「価格が上がり過ぎて庶民の手に届かない」という政治的な問題や将来のバブル崩壊リスクへの懸念もあり、習政権は2016年末から不動産価格を下げる政策を採ってきた。つまり、極端な変動でなければ不動産価格の下落はむしろ歓迎であり、長期的には不動産に大きく依存した経済発展からの脱却を目指してきたのだ。

現状を見る限り、中国政府は慌てて不動産業界にかつての賑わいを取り戻させようとはしていない。

ただ週明けから恒大グループの債務に関する香港の裁判所の判断が下されることもあり国内の不動産業界への影響を心配する声が高まっている。26日には住宅都市建設部が「都市部不動産融資調整制度会議」を開催。不動産開発プロジェクトを支え、各企業の融資ニーズを満たし、安定した健全な発展を促すよう指示した。

一方で中国は安易な景気刺激策に走ることに慎重である。このことは世界経済フォーラム(WEF)年次総会に出席した李強首相の発言からもうかがえる。李は

経済の軌跡を成功と表現する中で、当局が「長期的なリスクを蓄積しながら短期的な成長を追求することをしなかった」と強調した。
(『ブルームバーグ』1月18日)。

習政権が大型の刺激策を打たないことに対しては、「(当局が)非常に憂慮しているという印象を与えたくないためだ」とか「景気の下押し圧力を過小評価している」といった批判も聞かれる。しかし「長期的なリスクの蓄積」を嫌うのは2008年の世界金融危機以降、中国の一貫した姿勢だ。典型的なのはコロナ禍での対応だが、李克強総理(当時)は徹底して減税を支援策の中心に据え続けた。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

松本人志報道で持論、爆笑問題・太田光がサンジャポで視聴者についたウソ、太田の「大人の意見」に騙される人々…浜田も「告発」で窮地か

『週刊文春』による松本人志(60)の性加害疑惑報道に揺れる芸能界。そんな中にあって、28日に放送された「サンデージャポン」(TBS系)で、MCを務める爆笑問題の太田光(58)が松本を巡る報道に関して思うところを述べ、反響が広がっている。

この日太田は、文春に証言を寄せている女性たちについて、過去に松本との間であったこと、松本から言われたことを傷として抱えている彼女らが、「あれは傷だよねって思ってくれる社会になってもらえたら自分もやっぱり傷だったんだって言える。そのことが彼女たちにとってはもしかしたら一番大事なこと」だったのではないかと推測。さらに彼女たちは、松本に立ち直れないほどの打撃を与えようとしていたわけではないのでは、と続けた。

しかし『週刊文春』に対してはトーンが異なる。「週刊文春っていうのは、いわゆるこういうことが過去に行われた、さあどうなんでしょう、組織的なっていう意味で社会に一石を投じるという意識があって」とした上で、「SNSの社会だから、文春が意図している以上に、私刑みたいなことが、それはもう制御できないぐらいに広がっていきますよね」と、「文春が報じたことにより私刑が起きた」と発言したのだ。

このコメントに対して、ネット上に「賛同の意」があふれる。

《太田さんの発言に同意します》

《今回ばかりは太田の言うことが正しい》

《文春の意図通りに私刑が起きてる》

《有名人に対する社会的な私刑に繋がる、ということは報道機関としてわかっていたはず》

《こうなる世の中であることは文春もわかっているはず》

ただ一方で、このようなポストが投稿されているのも事実だ。

ともあれ、概ね好意をもって受け止められている今回の太田の発言。しかしながら、彼がサンジャポで発したコメントには、重要な観点が抜けているとは言えないだろうか。そしてその意見に納得してしまった視聴者は、控えめに言っても「騙されている」ことに気づくべきではないだろうか。

太田のコメントには何が不足しているのか

ここで考えてみるべきは、週刊誌やネットメディアの影響力は、どのような際に最大化するのか、という問題である。IT業界に長く身を置く40代の男性に聞いた。

「それは単純明快でして、国民に広く報じられて然るべき大問題を、テレビや新聞といった大手かつ主要メディアが黙殺してみせたり、明らかに曲解して伝えていることが見え見えのときですよね」

まさに松本の「性加害疑惑」が報じられ始めた時期、完全に黙殺したのはテレビであり、新聞といった大手メディアだった。ジャニーズ問題も然り、である。彼らが報じない限り、週刊誌やネットメディアがその情報を伝える役割を担うことになるのは当然の成り行きだ。

マスコミ関係者は、このような構図をどう見ているのだろうか。週刊誌への執筆経験を持つ元記者はこう話す。

「大手メディアが報じないことを伝えるのが週刊誌の社会的存在意義とも言えると考えています。『週刊文春』さんはそこにバッチリはまったと言いましょうか」

確かに、テレビや新聞が故意か否かは定かではないが報道せずにいたことを、文春は幾度もすっぱ抜いている。当時の木原誠二官房副長官(53)夫人の元夫の不審死事件などはその筆頭で、主要メディアは完全無視を貫いていたが、文春だけが追撃を続けたのは記憶に新しい。

【関連】大マスコミが完全無視。木原誠二官房副長官の妻「元夫怪死事件」で遺族の会見を報じぬ謎

2016年には経済再生相だった甘利明(74)の現金授受を伴う口利き疑惑をどこよりも早く報じ、大臣を辞任に追い込んでもいる。

【関連】甘利氏の収賄疑惑、なぜか動きの鈍い検察と安倍政権の不適切な関係

ちなみに84年に発覚した「ロス疑惑」をスクープしたのも『週刊文春』であることを付け加えておく。

なにが『週刊文春』をここまで大きくしたのか

大手メディアが報じないことを伝えることで、社会的意義を得たという週刊誌。上智大学の音好宏教授は「政界の『スクープ』はなぜ週刊誌から?――メディアの役割分担と政治的中立」の中で、「出版社系の雑誌などは、その存続が毎号の販売部数にかかっています」とするが、『週刊文春』の収益性をここまで高くしたのは、実のところ彼らの経営努力以上に、新聞やテレビの「怠惰」があるのではないだろうか。実際、大手メディアが視聴者や読者が知りたいことを伝えれば、つまり本来の役割を果たせば、週刊誌のすべてが廃刊になると言っても過言ではない。

【関連】政界の「スクープ」はなぜ週刊誌から?――メディアの役割分担と政治的中立

「大手メディアが報じないことを伝えるのが週刊誌の社会的存在意義」と語った元週刊誌記者は、こうも言う。

「読者が知りたいと思う真実を報じることで、国民の知る権利をサポートしているという一点のみをもってしても、週刊誌は十分に社会貢献の役割を果たしているのではないでしょうか。その内容を読み、今後の社会のあり方や国の行く末を考えるのが、政治家や国民の仕事ではないかと」

あくまで週刊誌は大手メディアが行わない「問題提起する側」という考え方と言って差し支えないだろう。提起された問題を炎上させるもさせないも、受け手に委ねられている。

松本人志と「共犯」関係にあるテレビ各局

では、テレビの側の人間は、この件をどう見ているのだろうか。NHKや民放キー局で番組制作に携わった経験のある50代男性が解説する。

「そもそもテレビは総務相の許認可事業で、各局とも言ってみれば国民の電波資源を利用してビジネスをしているわけです。公共の電波というとNHKを思い浮かべる方も多いと思いますが、そういう意味では民放も同列と見ていいのではないでしょうか」

そんな「公共の電波」に松本を出演させ続けたテレビ局に対して、SNS上には厳しい声も寄せられている。

《知らなかったはずないんだから、テレビ局も松本の共犯者だよな》

《視聴率取れるからって出し続けてきたテレビ局の責任はよ》

《テレビ局員も松本も同じ穴のムジナみたいなものってこと?》

さらに言えば、テレビ局は上記指摘のように「共犯者」である上に「利害関係者」でもある。なぜなら吉本興業の株主に、ずらりと在京・在阪キー局が並んでいるからだ。

【関連】松本人志「性加害」を大マスコミが“軒並みスルー”は株主ゆえの忖度か?文春砲「続報」用意なら電撃引退&巨額の違約金発生も

自浄能力など皆無なテレビ局と芸能界

そんなテレビ局や芸能界に、自浄能力など皆無であることは言わずもがなだろう。今回の「松本騒動」でも、吉本興業は文春の報道の直後、聞き取り等一切することなく自社HPにで「当該事実は一切なく」と言い放ち、昨年12月29日放送のフジテレビ系『ワイドナショー年末3時間生放送SP』では今田耕司(57)が、文春が報じたような内容の発言を松本が言うとは思えないと発言。さらに21日放送の『ワイドナショー』レギュラープログラムでは、松本側が文春だけでなく、記事をリライトしたネットメディア、Xで「いいね」やリポストした人間も訴訟対象とする可能性を芸能リポーターが示唆するなど、メディアも事件をもみ消すような動きを見せていたことは明らかだ。

そもそも吉本興業は、宮迫博之(53)ら複数の芸人が処分を受けた「闇営業問題」が発覚した19年からこれまでの間、何一つ変わっていないとも言える。それはさまざまな問題が囁かれる三浦瑠麗(43)を、経営アドバイザリー委員会として起用していることからもうかがえる。

【関連】吉本興業”改革”の委員会が酷い! 自民党に護憲派攻撃を指南した学者、裏金隠蔽に加担の検察警察幹部、三浦瑠麗…

21年にはモデルのマリエ(36)が島田紳助氏(67)からの枕営業強要を告発する動画がインスタにアップされ注目を集めたが、その後なぜかマリエが動画を削除するという敵方の「失策」もありスキャンダルの揉み消しに成功。今回の松本の件も、同様に揉み消しにかかったのだが不可能だった、と見ることもできはしないか。

【関連】出川哲朗がマリエに“勝利目前”。名誉棄損で訴訟準備、動画削除の「証拠隠滅」で売名行為確定か

前出のテレビ関係者はこのように語る。

「ここに来て吉本やテレビ局は形勢不利と見たのでしょうか、松本さん擁護の姿勢を急変させました。だからといってそれを週刊誌がトリガーを引いたSNSでの私刑によるもの、なんて見るのはどうかと思ってしまいます。まずはテレビが自分自身を改めるべきです」

爆笑問題の太田の芸歴は36年。あまりに長くテレビの世界にいるため、自分がその中で活動する側の人間ということに、あまりに無自覚過ぎると言えよう。

吉本興業所属の芸人が訴えたパワハラ

奇しくも29日、吉本興業所属のお笑いコンビ「プラスマイナス」の岩橋良昌(45)が、浜田雅功(60)が出演する番組を多数手掛ける制作会社の社長によるパワハラをX(旧Twitter)に連投するも、翌日それらがすべて削除された一件が報じられ一部で話題となった。ちなみにその投稿の中には、パワハラを浜田が見逃したとするポストも含まれていたという。

【関連】プラスマイナス岩橋良昌に何が…深夜の「X」連投でパワハラ告発→一夜で全削除のナゾ

岩橋は「最終的には自分が納得し、ツイートを削除しました」と説明しているが、このような事態が起こる状況下で、太田が語ったような意見は勘違いの綺麗事にすぎないと言っていいだろう。

太田には、本記事で指摘した点も含め、改めて自身の考えを表明していただきたい。影響力が大きい太田に、それを期待して止まない。