53日間で休暇1日。過労死した中学教諭の遺族が法廷で語った言葉

富山県滑川市の中学に勤務していた男性教諭がくも膜下出血で死亡したのは長時間労働が原因として、遺族が県と市に対して1億円の損害賠償を求めた訴訟。7月5日、富山地裁は被告側に8,300万円余の支払いを命じました。この裁判を取り上げているのは、健康社会学者の河合薫さん。河合さんはメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で今回、男性教諭が置かれていた状況と、遺族が訴えを起こすに至った背景を紹介。さらに働き方を巡り社会に浸透してほしいと望む「常識」を記しています。

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

裁判所は「命」を守ってくれるのか?過労死した中学校教諭の裁判に思う

本日、注目の裁判の判決が、富山地裁で言い渡されます。

訴えを起こしたのは、40代の時にくも膜下出血で過労死した、中学校教諭の男性の妻ら遺族です。亡くなったのは7年前。男性は進路選択を控える3年生の担任や女子ソフトテニス部の顧問、理科の教科指導などを担当していました。

男性が「頭が痛い」と言っていたのは2016年7月19日、保護者懇談会の初日だったそうです。

直前の3連休は顧問を務めるソフトテニス部の大会や練習があり、酷暑の中連日指導していました。男性の体調を気にする妻に、夫は「どうしても休めない。夏休みに病院に行く」と学校に行き、3日間の懇談会を終えた翌日の7月22日、自宅で就寝中に異変が生じます。救急搬送され意識不明の状態が続き、翌月の8月9日に亡くなりました。

長男を妊娠中だった妻は、2歳の子どもと残されてしまったのです。

報道によれば、妻は裁判まで起こすつもりはなかったといいます。しかし、夫の葬儀の際、参列した人たちがまだ小さい長女に「お父さんのように立派な先生になればいいよ」と声を掛ける様子を見て、「今のような働き方のままで自分の子が教員になるのは絶対に嫌だ」と感じました。

夫の勤務状況を調べる際に協力してくれた同僚の教員らを同じような目に遭わせたくないとの思いも募り、19年10月、富山県と滑川市に計約1億円の損害賠償を求める訴えを富山地裁に起こしました(18年4月、くも膜下出血の発症は過重労働が原因だったとして公務災害と認められている)。

訴状によると、夫の時間外労働は発症直前の1カ月間で137時間、その前月は155時間に達し、過労死ライン(月80時間)を優に超え、16年5月30日~7月21日の53日間で休日はわずか1日しかありませんでした。妻側が、市側が教員の勤務時間を適切に管理する義務を怠ったと主張。一方で、市側は「部活動の指導は教員の自由裁量に任せており、くも膜下出血を発症することは予見できなかった」などと反論しています。

文科省が実施した調査で、過労死ライン(月80時間)以上に働いた教員は中学校で36.6%に上り、小学校でも14.2%だったことがわかっています。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

飲食店が悩む人件費の増加。「業務委託モデル」に可能性はあるか?

食材原価や光熱費の高騰の直撃を受けている飲食店の利益をさらに圧迫しているのが、人件費関連の支出の増加です。毎年上がる最低賃金に加え、ステルス増税である社会保険料率の値上げもあって、企業側の負担は増しています。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、人件費の負担増の状況を解説。「業務委託モデル」が当たり前になっている美容室の例を上げ、飲食業にも導入できないか考察しています。

飲食業における業務委託モデルについて考える

食材原価の高騰よりも大変なのは人件費関連です。

働き方の改善

今までのような働き方は絶対にもう無理です。

・36協定の範囲内での適正な働き方
・完全週休2日制の当たり前化
・年間休日110日以上

この辺りを実装しようとすると、皆様の各店舗の人件費はどの程度上がりますか?

基本的にはそれを見据えてのビジネスモデルの設計が前提となります。

最低賃金の増加

毎年10月に増加する最低賃金。昨年は過去最高を更新しましたが、今年はそれを更新するのでは?と想定されています。昨年が3.3%でしたので、3.5%~4%弱が今年の想定になってきます。これは継続していく流れですので、ここも加味して考え続ける必要があります。

しかも年収の壁は頑なに変えなさそうなので、12月にはタイミーなどのスキマバイト時間を予算に計上しておく必要も出てきました。

雇用保険・健康保険料の増加

ステルス増税であるこの領域。労使折半なので企業側の負担もあります。皆様も雇用保険の今年の確定金額を見て、その値上がり率に驚かれたのではないでしょうか。

ここは残念ながら今後も増える見込みですので企業負担は着実に増えていきます。

人件費増加のまとめ

上記が主だった部分になります。「今のビジネスモデルのままで…」というのは正直かなり厳しいところがあります。

ベテランメンバーだけが残り、中堅メンバーが辞めて若手は来ない。このような衰退にならないためには、ビジネスモデルの刷新が必要になってきます。

その中でユニークな取り組みが、「業務委託モデル」です。

美容室の取り組み

ここは有名なところですが、美容室は業務委託が一般化しました。彼らも元々職人的な仕事なので長時間労働。ここの残業代支払いの問題がありました。

しかも、成長してスタイリストになると「お客様を連れて辞める」のがこれも一般的な状況でした。経営的な視点で見るとかなり重いですよね。しかし従業員視点で見ても低賃金なので、お互いにとって苦しい状況が続いていました。

それで生まれたのが業務委託です。様々なケースがありますが、飲食で使えるモデルが下記ですね。

法人側:物件契約・ブランド(屋号)貸し
委託側:通常営業しながら売上からのマージンを貰う

このようなパターンですね。収支モデルが違うので一例ですが、美容師で売上の40~60%バックが多いようです。

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

2024年度施行の「障害者総合支援法」改正を現場はどう見ているのか?

障がい者の生活や就労を支援する「障害者総合支援法」。2005年に成立した同法の改正案が、来年度より施行されることをご存知でしょうか。今回のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』では、要支援者への学びの場を提供する「みんなの大学校」学長で、障害者総合支援法に基づく就労サービスのひとつである「就労継続支援B型事業所」運営者の引地達也さんが、この改正案の要点を解説。その上で、現場に身を置く人間としての受け取り方と要望点を綴っています。

国会で可決した「支援法」改正案は、社会とのミスマッチを本当に改善できるのか?

2022年12月に国会で可決した「障害者総合支援法」改正案は2024年度から施行される。

「障害者総合支援法改正法施行後3年の見直しについて(議論の整理)」としてまとめられた改正案は「障がい者の地域生活」「社会的ニーズへの細かな対応」「質の高い障がい福祉サービス」の3つの柱からなる。

多様な就労ニーズへの支援と障がい者雇用の質の向上を目的とした改正は、自分の就労支援に関する動き方を再考しなければならない。

これは障がい者雇用でミスマッチが生じている現状を改善しようとする中で考えられたものであり、福祉サービス全般に対して、これまでの動き方からの変化を促すものでもある。

私の解釈では就労系サービスにおける当事者視点での支援とその共有が益々重要で、支援でのコミュニケーションの質の高さが求められる。

同時に改正案が促す行動の変容は、当事者にとっては自分の就労イメージに近づける希望の道筋として捉えたいと思う。

障害者総合支援法は、正式名称を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」と言い、社会における障がい者の考え方を反映してきた。

当初は「障害者自立支援法」という名称であったが、「自立」への批判も起き、2013年から「障害者総合支援法」に変更された。

基本的には障がい者が福祉サービスの給付制度や、障がい者の生活支援を充実させることを目的とし、重度訪問介護の対象者の拡大や地域生活支援事業の実施など、障がい者福祉の内容の拡充を図ることも明記されている。

今回の改正案は柱のひとつである「障害者の多様な就労ニーズに対する支援及び障害者雇用の質の向上の推進」で示しているのは、就労希望者がより自分に合った仕事に就けるような仕組みを構築するための「就労選択支援」を創設である。

この支援の具体的な形はまだ見えないが、どのような職が適切かをはかる「就労アセスメント」の考え方を援用する形を想定しているようである。

背景には障がい者雇用の仕事のミスマッチが職場でのうつ病の発生などの二次障害や就労の定着の難しさの要因として考えられており、この解消を目指しているのであろう。

現場の感覚からは、それが「アセスメント」の質の向上だけで解決するとは思えない。

どんな支援も同じなのだが、支援におけるコミュニケーションの質が確保されてなければ、よいアセスメントにはたどり着けないだろう。

就労支援の中で本人の希望の尊重と、その尊重に沿った形で選択できないかを支援側も配慮することになるのは当然で、それは当事者の思いを共有するコミュニケーションの力が試されることになる。

この記事の著者・引地達也さんのメルマガ

腸内細菌の分析でアルツハイマー病がより早く簡単にわかる可能性

年齢を重ねるごとに感じる衰えのなかでも、認知機能の低下によって自分が自分でなくなっていくことに漠然とした恐ろしさを感じる人も多いのではないでしょうか。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、認知症の6割以上を占めるアルツハイマー病に関する最新の研究を紹介。腸内細菌叢の構成とアルツハイマー病の関連性が確かめられ、認知機能が正常なうちに、今よりも簡単で安価にリスクを診断できる可能性があると期待を示しています。

腸内細菌叢がアルツハイマー病の指標となるかもしれない

腸内の細菌がどのような分布を示しているかによって、そこで産生されている物質が異なり、それが脳に影響を与えるのではないか?という指摘があります。逆に、脳の状態が腸内の細菌分布(腸内細菌叢 ちょうないさいきんそう)に影響を与えるのではないかという議論もあります。

今回は、腸内細菌叢の構成を調べることによって、まだ症状の出現していない初期の段階でアルツハイマー病の指標が得られるのではないか、という内容の研究をご紹介します。
Gut microbiome composition may be an indicator of preclinical Alzheimer’s disease(腸内細菌叢の構成が症状のないアルツハイマー病の指標になるかもしれない)

認知能力が正常の164人が研究の対象となり、このうち49人については他の生物学的な指標でアルツハイマー病の兆候が確かめられていました。

検便により腸内細菌叢の構成を調べたところ、次のような内容が示されました。

  • 他の生物学的な指標でアルツハイマー病が確認されている場合とそうでない場合では、腸内細菌叢の構成が異なっている。
  • 腸内細菌叢の変化は、アルツハイマー病の原因物質とされるβ-アミロイドやタウ蛋白の蓄積と関連していました。

要約:『アルツハイマー病の症状が現れない初期段階において、腸内細菌叢の構成が変化している可能性がある』

脊髄液や血液検査よりも、簡便でコストのかからない方法でアルツハイマー病初期のスクリーニングができる可能性を感じました。

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佐々木希が離婚しないのは金が理由?実は“ヒモ夫”じゃない渡部健の仕事事情

3年前、『週刊文春』に報じられた不倫スキャンダルの影響で大幅に仕事が減った、お笑いコンビ・アンジャッシュの渡部健ですが、ここにきて露出が増えています。今回、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが、実は“オイシイ”仕事をしている渡部の現状から、佐々木希がゲス不倫夫と離婚しない理由を考察しています。

自粛生活を送りながらも稼いでいた渡部

世間を騒がせた不倫スキャンダル数あれど…多目的トイレや個人事務所で佐々木希と交際中に密会、ひとりとは結婚後も続いていたという3人との不倫が『週刊文春』に暴露された『アンジャッシュ』渡部建が、あれから3年経った今、ここにきて急に露出が増えてきました。

渡部の心の内の悪魔の声が「才能はあるんだから、3年も大人しくすればもういいよね、そろそろ地上波で稼がせてくれよ…」と呟いているような気がします。

芸能マスコミも渡部の活発になった動向に、自宅周辺の張り込みに動き始めたようです。

私がまず“あっ、始まったな…”と感じたのは1ヶ月程前の『女性セブン』が報じた“乳児を抱いて夜の焼き肉店で大騒ぎ”という記事でした。

同誌によれば今年4月下旬、第2子を出産した佐々木の御祝いを兼ね、ママ友パパ友会が焼き肉店で3時間にも及び開かれたとか。

これには読者やSNSで“それぞれの家庭の判断だろうが、乳児を連れて焼き肉店で3時間はいかがなものか…”とか、芸能人御用達の有名焼き肉店での集まりに“ヒモ夫が板についてきたか、佐々木の稼ぎだけでよくこんな店に出て来れるよな…”なんて辛辣な声が溢れる事になりました。

今、世間を騒がせている広末涼子にしても、何年経ってもこの類いのスキャンダルは記憶が薄れることはあっても、一般人の頭の中から消え去ることはないと裏付けるのがよくわかります。

これに続いて同誌は約半月後、また渡部の記事を掲載しました。

不動産投資イベントにスペシャルゲストとして登壇、主催した会社の会員のためのいわゆる“接待”で渡部が“コミュニケーション術やトーク術を学ぶ”トークセッションをしたという記事です。

フィリピンに不動産を持つオーナーを集めたこの会社の社長が、共通の飲食店を介して知り合った渡部を会費1万円のイベントにゲストとして招いたわけです。

実は渡部、芸能記者の間では自粛生活を送りながらも地味に講演活動で結構稼いでいる…という話は聞かれていました。

自虐ネタを織り交ぜながら「僕は今、女性の話は出来ない立場なのですが…口下手でもいいんです。人の話をたくさん聞きましょう」と展開していくトークは、さすがかつてバラエティや音楽番組のMCを何本も抱えていた人気お笑い芸人だけに得意とするところでしょう。

何かとトラブルも聞かれる海外不動産投資家たちも、明石家さんまや『ダウンタウン』松本人志の楽屋話に心を和ませる貴重な時間を過ごせたことでしょうね。

すでに終焉した中国の高成長。習近平が「覇権国家の元首」になれない訳

アメリカとの間で、長きに渡り熾烈な覇権戦争を続ける中国。しかし習近平国家主席が世界覇権を握ることことは極めて難しい状況のようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、中国による対東南アジア投資額の急減と、その原因を伝える記事を紹介。さらに中国が覇権国家の座を掴むことが困難である理由を、国家ライフサイクル論等を交えつつ解説しています。

チャイナマネーの減少で中国は覇権国家になれない

中国について私は、2005年に一冊目の本『ボロボロになった覇権国家アメリカ』を出した時から、ずっと同じことを書きつづけています。

  • 中国は、08年~10年に起きる危機を短期間で克服する
  • だが、高成長は2020年まで

当時、日本では、「08年の北京オリンピック、10年の上海万博後バブルが崩壊し、共産党の一党独裁体制も崩れる」という「中国崩壊論」が大流行していました。

しかし、私はその時、「中国はまだ国家ライフサイクルで成長期だから、立ち直りははやい」と書き、実際にそうなったのです。

あの本を出してから15年が経ち、中国の高成長時代は終わりました。とはいえ、ここ数年、「わけのわからない年」がつづいています。

2020年と2021年は、「新型コロナパンデミック大不況」。2022年は、「ウクライナ戦争インフレ」。異常事態がつづいているので、中国の状況がわかりにくいのです。

そんな中、先日、『フォーブスジャパン』7月3日付に、面白い記事を見つけました。

中国の東南アジアへの政府開発融資(ODF)は、データが入手できる直近の年である2021年に再び減少した。同年のODFは39億ドル(約5,630億円)相当で、最も多かった2015年の76億ドル(約1兆970億円)の半分強の水準だ。2010年以降の年平均額である55億3,000ドル(約7,940億円)をも下回っている。

中国の東南アジアへの政府開発融資が、2015年の1兆970億円から、2021年には5,630億円まで減少した。6年間でざっくり半減しています。

中国に代わって他国や国際機関の存在感が増している。2015年以降、中国はこの地域最大の単独投資国として全体の25%を占めていたのが、わずか14%にまで落ち込んだ。実際、中国の投資はピーク時から急減し、今ではアジア開発銀行と世界銀行にトップの座を譲っている。

2015年から2021年までで、東南アジア投資に占める中国のシェアは、全体の25%から14%まで減少したそうです。本当に「急減」ですね。

日本は継続的に投資しており、2015年からの累計額は中国にほぼ追いついた。中国の累計投資額は379億ドル(約5兆4,690億円)で、そのほとんどが期間の前半に行われた。地道な取り組みにより日本の累計投資額は280億ドル(約4兆405億円)で、韓国もそう劣らず200億ドル(約2兆8,860億円)強だ。以下、ドイツ、米国、オーストラリア、フランスの順に多く、各国の累計投資額はそれぞれ85億ドル~54億ドル(約1兆2,265億~7,790億円)となっている。

日本、なかなか健闘しています。

移動時間が「労働時間」になる?社会保険労務士が“具体的な事例”を解説

仕事中の移動時間は「労働時間」になるのか?考えたことがない人も多いのではないでしょうか?今回、無料メルマガ『採用から退社まで!正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者で社会保険労務士の飯田弘和さんが、移動が労働になる/ならないケースを詳しく解説しています。

移動時間が労働時間になるとき

よくいただくご相談に、移動時間について、それが労働時間になるのかどうかといったものがあります。

労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間をいいます。

明示の業務指示だけでなく、黙示の業務指示であっても、使用者の指揮命令下にあることになりますので労働時間になります

そして、労働時間であれば、当然に賃金が発せします。

そこで問題になるのが、直行直帰の時間や業務途中の移動時間です。

特に建設業や訪問介護業などで、問題になることが多いです。

例えば、建設業では、朝会社に集合して、そこで社用車に皆で同乗して現場に向かう場合や、訪問介護ヘルパーが、利用者宅から次の利用者宅へ向かう場合などが想定されます。

移動時間については、

1.移動中に業務の支持を受けず
2.業務に従事することもなく
3.移動手段の指示も受けず
4.自由な利用が保証されている

場合には、労働時間に該当しないとされています。

そうなると、例えば、会社から社用車を運転しての移動を命じられた場合、「3.移動手段の指示」を受けていることになります。

また、社用車の運転を指示されての移動は、主たる業務に付随する業務と考えられます。

したがって、会社から社用車を運転しての移動を命じられた場合の移動時間は、労働時間と考えられます。

では、朝会社に集合して、そこで社用車に皆で同乗して現場に向かう場合の移動時間は労働時間になるのでしょうか。

この場合、社用車に皆で同乗して現場に行くことが、会社の指示であるならば、この移動時間は労働時間に該当する可能性があります。

ただ、現場に行くのに、自ら直接に現場に行ってもいいし、社用車に皆で同乗して行ってもいいというのであれば、その移動時間は会社の指示による、会社の指揮命令下の時間とは言えないでしょう。

しかし、この移動中も、車内で何か業務を義務付けられているならば、それは労働時間に該当します。

一般的には、このような場合には、運転者については、その移動時間は労働時間と考えられますが、それ以外の同乗者については、車内で自由に過ごすことが認められているならば、その移動時間は労働時間には該当しないと思われます。

次に、訪問介護ヘルパーでよくみられるような、利用者宅から次の利用者宅への移動時間について考えます。

この移動時間のすべてが労働時間に該当するわけではありませんが、通常の移動に要する時間については、その時間は、「4.自由な利用が保証されている」とは言えないので、労働時間に該当すると考えられます。

ちなみに、たとえ移動時間が労働時間に該当する場合でも、本来の業務に対する賃金額と移動時間の賃金額を異なるものにすることは可能です。

その場合には、あらかじめ、それぞれの賃金額を定めておくことが必要です。

しかし、そうであっても、各都道府県の最低賃金額を下回ることはできません。

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“神の手を持つ男”と呼ばれる脳外科医が語る「人生は一に努力、二に努力、三に努力」の精神

福島孝徳さんという医者を知っていますか?福島さんは、「神の手を持つ男」と呼ばれる脳外科医です。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、そんな福島さんと南東北グループ総長・渡邊一夫さんとの対談の一部を紹介。「神の手を持つ男」が世界一になった理由とは?

「神の手を持つ男」はなぜ世界一になったのか

神の手を持つ男と呼ばれる脳外科医・福島孝徳さん。その手術には、全世界から脳外科医が見学に訪れるといいます。

福島さんはいかにして世界一の技術を身につけたのでしょうか。その心構えと実践に学びます。対談のお相手は、多数の病院やリハビリテーション施設を展開する南東北グループ総長・渡邊一夫さんです。

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福島 「私は若い時からとにかく、日本一、世界一になりたかった。そのためには普通のことをやっていたらダメなんで、『人の2倍働く』『人の3倍努力する』という方針でやってきました。普通の人が寝ている間、休んでいる間に差をつけると。

そういう姿勢で若い頃から腕を磨いてきたんですけど、いま71歳(取材当時)になってみると、人生は短い。私に残された時間はもう少ない。だから、一刻も無駄にできないんです」

渡邉 「いまは年間どのくらい手術をされているんですか?」

福島 「600回ですね。一番の盛りは三井記念病院にいた43歳の時で、900回はやっていました。

私は人間の年齢には暦の上の年齢と、生理学的な年齢の二つがあると思っているんです。私が本当に感心するのは、経団連の会長をされていた土光敏夫さん。80を過ぎても矍鑠としていましたよね。素晴らしい人でした。

で、いま世界でも、例えばモスクワの国立ブルデンコ脳神経センターというところは脳外科だけで2,000床もあるんですが、ここの総帥がコノバロフという人で83歳のいまも毎日手術をしている」

渡邉 「ああ、そうでしたか。それは凄い」

福島 「それからローマ大学のカントーレという教授、彼もいま83ですけど、手術をしています。

私自身、手術に関してはいまだにマスターチャンピオンですよ。目と手は全然若い人に負けない。だからあと10年は大丈夫じゃないかなと思っています。

これにはやっぱり天性の才能が少なからずあると思うんですけど、それ以上に膨大な数をやっています。だから、私はいつも言うんですけどね、人生は一に努力、二に努力、三に努力、全部努力なんですよ。他の人が信じられないような努力をして、経験を積む。

それから本当はいいコーチがいなきゃいけない。オリンピック選手を見ていても、皆が類い稀な技量を備えている中でどこに差が生まれるか。コーチですよ」

渡邉 「なるほど。でも、福島先生にコーチはいないでしょう?」

福島 「いや、私は若い頃、ちょっと暇があれば、世界中の名医を訪ねて回りましたから。

いまでもそうです。毎日勉強しています。あの天才ミケランジェロが残した有名な言葉が『ラーニングアゲイン』。ルネサンス期に世界一の絵と彫刻を生み出していても、いまだに日に日に勉強しています、と言った。

だから日に日に勉強して、日に日に努力して、渡邉先生も同じだと思うんだけど、毎日仕事しています。休んでいられないですよ。私は土日と祭日も一切休まない。夏休み、冬休み、一切取らない。毎日働くのが趣味なんです」

※本記事は月刊『致知』2014年2月号「一意専心」一部抜粋・編集したものです。

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稼ぐなら今。「民泊」経営の基本から応用まで詰め込んだ完全マニュアル

コロナによって廃業してしまったホテルや旅館が多くありますが、宿泊施設が足りない今が絶好のチャンスであるという見方もできます。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介する一冊では「民泊」での稼ぎ方を詳しく説明しています。

民泊で年2,000万円稼いだ方法⇒『民泊1年生の教科書』

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民泊1年生の教科書

ぽんこつ鳩子・著 祥伝社

こんにちは、土井英司です。

インバウンドが復活し、観光客の宿泊ニーズが増えていますが、コロナで廃業したホテル・旅館が多く、宿泊施設が足りない。今は絶好の民泊のチャンスとなっています。

本日ご紹介する一冊は、商社勤務のフルタイムOLでありながら、民泊で年2,000万円稼ぐ、ぽんこつ鳩子さんによる、民泊初心者のための本。

民泊を開業するのに必要な手続きから、稼げる物件の探し方、予約が続々入る部屋の作り方、売れるサイトの作り方(Airbnb)、宿泊客へのアフターフォロー、地方で民泊をやる時のポイントなど、痒いところに手が届く内容です。

実践で結果を出している方だけに、法的に気をつけるべきポイントや、設備に金がかからないうまい物件を探す方法、クレームやトラブルを避ける方法、他の物件と差別化する方法、サイトで高評価を得られる方法など、具体的なところが書かれています。

これ一冊で、民泊を立ち上げるのに必要な全手続きがわかる、まさに『民泊1年生の教科書』です。

また、民泊をやって外国人を泊めるには、ハウスマニュアルの作成が不可欠ですが、本書では、著者作成の「住所と民泊までの地図」「入室時の注意」「主要駅や空港からの所要時間」「ゴミの分別ルール」「家電の操作方法」などが英語表記で掲載されているため、そのまま真似して使うことができます(これは助かりますね)。

空き物件を持っていてこれから民泊をやってみたい方、ゼロから借りて民泊を立ち上げてみたい方、あらゆる方のニーズに応える、民泊マニュアルの決定版です。

民泊には興味がない、という方でも、著者のビジネスマインド、視点からは学ぶことが多いのではないでしょうか(結局、こういう人が稼ぐんですよね)。

 

「退職届の日付を書いてないから撤回する」社員の言い分は通るのか?

日付が入っていない書類を書いて突き返された経験、ありませんか?今回の無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』の著者で特定社会保険労務士の小林一石さんが、日付の入っていない退職届を出した社員が会社を訴えた裁判事例を紹介しています。

日付の入っていない退職届は無効か、有効か

人事の仕事は日付がややこしいです。

例えば、保険の取得日は雇用保険も社会保険も通常は入社日です。

ところが喪失日は雇用保険は退職日、社会保険も退職日、ではなく社会保険はその翌日です。

また、労使協定も通常は有効になるのは協定を結んだ日ですが36協定は労基署へ提出した日です。

さらに、私も社労士デビュー当時にほんの数回やってしまったことがありますが、日付を入れ忘れたりなんかすると当然ながら受け付けてももらえません(これは当然と言えば当然ですが)。

では、これが退職届だったらどうでしょうか。

それについて裁判があります。

ある素材メーカーの会社で、退職届を提出した社員が、その退職は無効であるとして会社を訴えました。

実はこの退職届には「退職の日付」が記載されていませんでした。

そこでこの社員は「退職希望日が明確で無い場合は、退職する意思を示す意思表示と法的に解釈することはできない」と主張したのです。

冒頭のような経験をしている(日付を入れ忘れて役所に受け付けてもらえなかった)私としてはわかるような気もします。

では、この裁判はどうなったか。