コロナ禍のマスク不足で見えた可能性。アパレルの国内生産回帰

新型コロナウイルスの影響でマスクが品薄になってしばらくすると、日本ではマスクを手作りする人たちが現れました。ペットボトルや紙オムツやブラジャーと、代用品探しの狂騒を繰り広げた中国の人たちは「手作りの発想」に驚いたそうです。ファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんは、メルマガ『j-fashion journal』で、日本人と中国人のマスクへの意識が真逆であると解説。手作り布マスクの価値が認識されたことで、アパレル業界が中国依存から脱却し、国内生産に回帰する可能性が見えてきたと期待しています。

マスクから国内生産が立ち上がる

1.コロナ禍のマスク問題

コロナ禍により、世界各国がマスク不足に陥った。マスク供給は中国に依存していたが、中国政府はそれを知りながらマスクを輸出禁止にした。中国国内からもマスクが消えた。マスク着用を義務づけられた中国人は、マスクの代用品を探した。ペットボトル、生理ナプキン、紙オムツ、オレンジの皮、白菜、瓢箪、ブラジャーのカップ等々をマスクの代用品として身につけ、その写真がネット上に拡散した。

中国人は日本人がマスクを手作りするのを見て、「マスクを作るという発想はなかった」と言ったそうだ。世界最大の繊維製品の輸出国には、家庭科の授業もなく、ミシンの使い方も教えていなかった。

日本でもマスクがなくなったが、マスクを手作りする人が増え、ガーゼ生地やゴム紐が店頭から消えた。本業を自粛している企業もマスク生産を始めた。機屋、縫製工場だけでなく、航空会社の客室乗務員、ナイトクラブのホステスもミシンを踏んでマスク生産を行った。

同時に、中国でもマスク生産ブームが起きていた。こちらは、不織布マスクの機械を導入し、フル生産を始めた。新規参入が相次ぎ、あっという間にマスク生産は飽和状態となり、次々と倒産しているという。中国政府が輸出を禁止していたので、個人ベースで日本に輸出した。それを中国人が経営するタピオカ屋や雑貨屋で販売したり、路上販売を始めた。

それらのマスクは、どこで作られたのか分からず、性能や品質が規格を満たしているかも分からない闇マスクである。当初の販売価格は一枚100円から始まり、すぐに60円程度となり、国産マスクが出回るようになると更に価格は下落した。

2.「防護マスク」と「エチケット・マスク」

日本と中国では、マスクに対する考え方も異なる。中国人のマスクは、ウイルスを防ぐ防護マスクだ。他人から自分が感染しないように防ぐことが目的である。

日本人のマスクは、小学校の給食マスクが基本であり、配膳する人の唾液が飛ばないようにするのが目的のエチケット・マスクだ。自分が無症状でも感染している可能性があるので、他人に感染させないようにマスクを付ける。それが日本人の発想である。

同じマスクでも日本と中国の発想は正反対だ。防護マスクと考えるから、布ではなく、ペットボトル等を加工したのだろう。「アベノマスク」と揶揄された政府支給のマスクは主にガーゼマスクだった。政府がガーゼマスクを支給したことにより、布マスクは市民権を得た。安心して生産、販売ができるようになったのだ。そして、各企業のマスク生産が加速した。

アベノマスクは品質管理や検品において、素人同然の仕事だったが、布マスクを認定したという点においては評価しても良いのかもしれない。

コロナで切り捨ても。障がい者の「就労」状況から考えるべきこと

自宅待機中に雇い止め通告を受けたり、コロナ禍の中で障がい者の就労状況は厳しさを増しているようです。現状を伝えるのは、障がい者の雇用の支援に取り組むメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』著者の引地達也さんです。引地さんは、企業も「生き残り」をかける中では、障がい者雇用の維持は理想論だと一蹴される場面も増えそうだと予測。障がい者雇用が各企業の本業から遠い位置に置かれたままという社会構造の問題を指摘し、障がい者の「就労」の問題ではなく「しごと」の問題として捉える議論が必要になると提起しています。

コロナ禍で障がい者雇用の「しごと」を考える転換に

新型コロナウイルスによる首都圏の緊急事態宣言が解除されたことで延期されていた障がい者雇用の面接が始まり、私の周囲では早速内定をもらう方が出る一方で、就労している方の中には業務の激減により自宅待機を命じられ、そのまま契約打ち切りになるケースも出てきた。

自宅待機中の過ごし方に関する悩みを聞いていた矢先の雇止め通告に当事者は大きなダメージである。コロナ禍で騒がれる新たな日常は、障がい者にとっては、新しい希望ではなく、同じ苦しみの始まりのようにも思えてしまう。おそらく、このような事案は全国各地で起こっているのだろう。

面接の延期も解除されて、いざ面接に望んでも採用に至らず、コロナ禍の中での落選は先行き不安を助長するようで、落ち込んだ人の話を聞く戻った日常の風景はコロナ前よりも先行きが暗い。

今年4月の完全失業者数は189万人で、前年同月に比べ13万人の増加となり、3か月連続の増加である。失業率2.6%は米国の10%以上の失業率と比べ低水準ではあるが、休業者を「隠れ失業者」とみなした場合には別の風景が広がる。

ブルームバークの報道によると「第一生命経済研究所の星野卓也副主任エコノミストは、休業者がすべて失業者に振り替わった場合、4月の失業率は11.4%になると試算」、さらに「SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、休業者を加えた不完全雇用率は11.5%、非労働力化した人も加えると12.6%に達する」という。米国の数字に近づくわれわれの雇用状況は障がい者の就労移行の現場の感覚に近い数字であり、経済活動の再開は就労を目指す障がい者の一喜一憂の始まりでもあるが、状況が悪化している中に旧来の就労移行活動にそのまま戻っていいのか、という戸惑いがある。

そんな景気の落ち込みと失業率の上昇による障がい者雇用へのしわ寄せという不安に襲われる中で、先ほどの雇い止めした企業は、障がい者が担う仕事を利益の余剰分と考えていたケースで、障がい者が担っていた部門は業績が悪くなれば削減する運命にある。障がい者が働く場を本業の中に組み入れて対応できるのが理想ではあるが、コロナ禍による「生き残り」をかけたサバイバルゲームの中では、障がい者雇用の維持は理想論だと一蹴されてしまう。

企業が努力をして障がい者雇用をねん出したケースほど、苦しい状況に追い込まれているようで、これは企業が悪い、というわけではなく社会の構造上の問題。今回、持続化給付金の手続きややり方の問題が浮かび上がっているが、社会的弱者への措置に関して議論もされないまま、今後も雇止めだけが増える悲しい現実を受け入れるしかないのか。

コロナ禍を受けて企業は障がい者雇用維持のための措置や予算を国に独自に求めていいものだが、企業側にその余裕はないだろう。やはり、障がい者雇用を本業から遠い位置に置いたままだから、まだまだ周縁の存在であることが悲しくも浮かび上がってくる。

この問題を捉え直すために、最近、財団法人発達支援研究所との議論にしていきたいのが、「就労」という言葉で括るのではなく「しごと」で考えてみる取り組みだ。企業への就労ではなく、自分が行うしごと、という文脈で構築していこうとの試み。

コロナ禍の前に予定されていた「障がいとしごと研究会」は延期になったまま開催できずにいるが、現状を受けた新しい考え方で構築する必要がありそうだ。テレワークによる就労の形はこれまでの延長線上で考えれば創造的な仕事にはならない。就労がすべてと思いこまされた結果の悲劇を回避するよりも、「しごと」が自然と楽しい存在として考えられるための情報の提供が社会には必要である。

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輸入依存のジェネリック薬。有効成分「原薬」不足で課題浮き彫り

日本国内では、新型コロナウイルスの感染状況に落ち着きが見られ、新聞各紙の視点も一時に比べ独自色が出てきているのかもしれません。今回のメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』では、ジャーナリストの内田誠さんが各紙が報じた「新型コロナの意外な影響」を抽出。朝日が報じたジェネリック薬品の原薬不足や、毎日が取り上げた妊婦へのPCR検査など、気になる問題を解説しています。

新聞各紙が報じた、新型コロナの「意外な影響」

◆1面トップの見出しから……。
《朝日》…電話勧誘 録音改ざん・捏造
《読売》…入国 1日最大250人
《毎日》…「持続化」未支給1万件
《東京》…「素人が大半 大丈夫か」

◆解説面の見出しから……。
《朝日》…専門家会議「役割」どこまで
《読売》…首相、中止封じ 都、経費を圧縮
《毎日》…五輪拠点 細心の展開
《東京》…首相答弁、説明尽くさず

プロフィール

■輸入に依存してきたジェネリック業界■《朝日》
■コロナ禍のサウジ■《読売》
■妊婦PCR■《毎日》
■IT産業の力■《東京》

輸入に依存してきたジェネリック業界

【朝日】は7面に、海外に依存している薬について書いている。見出しから。

(7面)
薬の供給 目詰まり
海外依存の原料 輸入に遅れ
在庫や代替薬でしのぐ

海外からの原料輸入が滞っていて国内メーカーが十分に生産できないため、一部の薬の病院への供給に問題が生じているという。海外では、都市が封鎖され、工場の操業が止まったりして日本への輸出が滞っているという。

ジェネリック医薬品の原薬(薬の有効成分)はその約6割を輸入に頼っており、1位の韓国が全体の21.8%、2位中国が18.6%、以下、イタリア、インド、スペインとなっている(記事中に一覧表あり)。5月には業界団体がインドまで特別に航空機を2往復させて緊急輸入を行い、急場をしのいでいる状態。幸い、今のところ、患者に深刻な影響は出ていないという。

政府は国内生産を増やそうと、補正予算で設備投資の補助を予算化しているが、薬価を上げなければ成り立たないとの指摘もある。

●uttiiの眼

医療経済学の専門家は「医療機関では今後、安定供給のために原薬の調達先を多様化させた製薬会社の薬を選ぶ動きが強まるだろう」と先読みしているようだ。製薬会社間の競争条件に新たな一要素が付け加わったことになり、一層グローバル化した企業が勝ち残っていくのだとしたら、以前にも増して国際的な企業買収などの動きが活発になるのかもしれない。

鍼灸師が教える梅雨時からの夏バテ対策と内臓疲れのチェック法

いよいよ梅雨に突入し、まとわり付く湿気と暑さに悩まされる季節となりました。少しずつ蓄積される疲労を放っておくと、それが夏バテにつながると注意を呼びかけるのは、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者、のぶ先生です。先生は疲労の蓄積を顔色と舌の色でチェックする方法を教えてくれます。

夏バテ予防の内臓疲れチェック

【夏バテの原因】

蒸し暑い日が続くと夏バテしやすくなります。でも、暑さに体が適応できなくなることで生じるわけではない。体温調整が行き届かないで暑さに負けるのは、熱中症(東洋医学的には中熱といいます)です。

この暑さ負け=熱中症(中熱)が続くことで、体力を消耗します。軽めの熱中症(中熱)だと、体のだるさや食欲不振、ふらつきやめまいをおこすことがあります。体調不良の自覚があれば、暑さ負け対策のために積極的に休養を取るのでしょうが、「暑いからこんなもんか」とばかりに疲労をそのまま放置しておくと、疲れがたまって夏バテとなります。

【顔色と舌の色】

暑さ負けの蓄積疲労は、内臓機能低下につながります。

  • 暑さに負けていると、顔色はおでこや頬っぺたのあたりが火照るように赤みを帯びます。
  • 同時に目の下に黒いクマが出たり、下まぶたが下がったように、顔がやつれて見えます。
  • 内臓機能低下は、舌の色を見るとよくわかります。
    ※舌の色がピンクではなく、暗赤色だったり、紫がかって見えるのは、内臓疲労が始まっている状態です。

【梅雨時からの夏バテ対策】

夏バテするのは暑さよりも内臓疲労が原因です。蒸し暑さを感じる梅雨時から、夏バテの苗床は作られていきます。とくに舌の色が暗赤色や紫色なのは、内臓の血流が悪く疲労やストレスがたまっている状態です。十分な睡眠時間をとって回復の機会をたくさん持つことは必須です。

また、おなかを温めて過ごすことも効果的。おへそが冷たく感じたり、へその両脇の腹筋が硬くなっているようなら、腹巻をして過ごしましょう。

食あたりや夏バテは日頃からのコンディショニングで予防することがかないます。予報では今年の夏は例年以上に暑くなるみたい。厳しい残暑が過ぎるまで、毎日自分の顔色と舌の色をチェックしながら、夏バテチェック続けてみてください。

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今度はサントリー。新浪剛史氏が実践して実力を養った2つの教え

ローソンの業績を回復させ、現在はサントリーホールディングスの社長を務める新浪剛史氏。そんな新浪氏の「現在」を作ったのは、たゆまぬ努力と先輩からの2つの教えの実践だと言います。彼を「プロ経営者」に育てたその教え、一体どのようなものなのでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』で、新浪氏自らが語っています。

サントリー・新浪剛史社長に学ぶ仕事を発展させる2つの教え

日本を代表する企業・サントリーに招聘され、創業家以外から初となる社長に着任した新浪剛史さん。

経営危機に陥ったローソンをV字回復されるなど、輝かしい実績を残してきた新浪さんですが、その原点には人の何倍もの努力、そして三菱商事の先輩から教えていただいた2つの教えの実践があったといいます。


(三菱商事に)入社当時、先輩から教わり実践していたことが2つあります。1つ目が休日の使い方について。

「なぜ週2日の休みがあるか知っているか?それは、1日は勉強し、1日は趣味のためである」

そう学んでから、土曜日は毎週神奈川県立図書館に通い、10時から18時まで勉強に打ち込みました。社内留学制度を活用して、ハーバード大学に留学するためにTOEFLやGMATの試験勉強の他、論文対策で経営書を読み漁り、世界の動きを追っていました。

一方、日曜日は会社のバスケットボールチームに入り、練習や試合に明け暮れていました。このようにメリハリある生活を送っていたため、根を詰めすぎずに勉強も継続できたのだと思います。

2つ目が「朝一番に出社し、夜は最後に帰宅しろ」との教えです。

朝は7時には会社に来て、海外から送られてくるテレックス(メールやFAXがない時代に使われていた通信機器)を切り、先輩の机に置くのが日課でした。

当然目を通しても内容を理解できないわけですが、早朝から出社していると、先輩から「何か分からない点はないか」と聞いていただけるようになり、そうした機会を逃さず質問することで、着実に知識をつけていきました。

当時の先輩たちはテキパキと仕事をする人が多く、帰宅時間は一番遅かったとはいえ19時半頃だったように思います。

仕事後にはよくチームリーダーから「ちょっと一杯いくか」と声を掛けていただき、そこで砂糖部が赤字に陥った理由を教えていただいたり、部の改革のために元組織学会会長の野中郁次郎先生らが記した『失敗の本質』を読むよう勧められたりしました。

「朝一番に出社し、夜は最後に帰宅しろ」とは、最近の働き方改革に一見反するようですが、自ら成長の機会を増やすことで確実に実力を養うことができました。

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「くさい」「におい」、「からい」「つらい」はどう書き分ける?

例えば「臭い」と「匂い」など、同じ読み方をする故にどちらを使えばいいのか迷ってしまう漢字、ありますよね。今回の無料メルマガ『仕事のメール心得帖(無料版)』では著者の神垣あゆみさんが、そんな紛らわしい漢字の書き分けについて、例文を挙げながら分かりやすくレクチャーしてくださっています。

「くさい」「におい」の書き分け

くさいにおい

これを漢字で書くと

臭い臭い

と書くことができ、これだと「くさいくさい」とも読めてしまいます。

新聞の統一表記では、実際に不快なにおいがする場合は「臭い」と漢字で表記し、疑わしいとか、怪しい様子を比喩的に表現する場合は「くさい」と平仮名表記にして区別しています。

例)「臭い」 : 汗臭い、酒臭い、臭い物にふた
  「くさい」: うさんくさい、素人くさい、面倒くさい

「におい」の漢字表記には、上記の「臭い」のほかに「匂い」もあります。どのように使い分けるのでしょう。

新聞の統一表記では、鼻で感じる刺激のうち心地よいにおいを「匂い」と表記し、不快なにおいを「臭い」と表記して区別しています。

例)「匂い」:バラの匂い、匂い袋
  「臭い」:嫌な臭い、生ごみが臭う

しかし、冒頭に挙げた「臭い臭い」のようにどちらも同じ漢字表記になる場合は紛らわしいので、「臭いにおい」と「臭い」は漢字表記で、「におい」は平仮名表記とします。もっとも「臭いにおい」の代わりに「悪臭がする」と書けば、区別はできるのですが……。

においは感覚的なものなので、柔軟剤や香水のにおいを心地よいと感じる人もいれば、不快と感じる人もいます。このように良い香りか不快な臭いか判別できない場合も「臭い」ではなく、平仮名の「におい」を用います。

「とめる」「やめる」の書き分け

その計画はすぐに止めるべきです。

という一文に使われている「止める」。「とめる」とも「やめる」とも読むことができ、どちらの読みでも意味は通ります。

自分では「とめる」のつもりで入力しても「止める」と漢字変換されると読む側は「やめる」と読んでしまうということが起こります。

新聞の統一表記では「とまる・とめる」の場合は「停止」の「止」を用いた漢字表記とし、「やめる」の場合は平仮名表記と区別し、統一しています。

したがって上記の文例は

継続している計画を停止する(とめる)場合は

その計画はすぐに止めるべきです。

計画自体を終わりにする場合は

その計画はすぐにやめるべきです。

と書き分けます。

「止める・止まる」と表記するのはほかにも

  • 交通が止まる、通行止め
  • 差し止める、流れを止める

などがあり、「やめる」と表記するのは

  • 会議を取りやめる、作業をやめる

のように使います。

細かいことのようですが、使い分けの基準を持っておくと、入力時の意図と異なる文字や意味で伝わることを避けることができます。

「からい」「つらい」の書き分け

とても辛いです。

この一文に使われている「辛い」も「からい」と「つらい」と二通りの読みがあります。

「とても辛いカレーでした」という文であれば「からい」、「とても辛い経験でした」という文であれば「つらい」と文意から区別して読むことができますが、冒頭のような文例だと、判断がつきません。

新聞の統一表記では「からい」は「辛い」と漢字で表記し、「つらい」は平仮名表記で統一しています。パソコンでは「からい」と入力しても「つらい」と入力しても「辛い」が変換候補に出てきます。

自分は「つらい」と訴えたいのに相手は「からい」と読んでいたというのでは、少々つらいので、「辛い」と「つらい」の書き分けをお勧めします。

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中産階級は貧困層に。新型コロナが世界中で生む差別、格差、分断

全世界にさまざまな「社会変革」をもたらしたと言っても過言ではない新型コロナウイルス。しかし、元国連紛争調停官で国際交渉人の島田久仁彦さんによれば、この未知なるウイルスはこれまで隠されていた綻びまでをもあぶり出しつつあるようです。その「綻び」の露呈は、私たちの生活にどのような影響をもたらすのでしょうか。島田さんが自身のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』で考察するとともに、今後の世界が直面するであろう危機を予測しています。

 

COVID-19があぶり出した国・政府の”True Colors”

新型コロナウイルス感染が世界中に広がった2020年前半。各国はこれまで覆い隠してきたいろいろな綻びを露にしました。その一つが様々な形での“差別”です。

最も顕著な例で、かつ今、世界を違った意味での連帯に駆り立てているのは、ミネアポリスで起こったジョージ・フロイド氏が白人警官に膝で首を抑えられて窒息するというショッキングな事件でしょう。Black Lives Matterの合言葉の下、人種差別に対するデモが全米に広がり、そのうねりは全世界に広がりました。

英国では植民地支配を推し進めた人物たちの銅像が引き倒され、騒ぎが収まる気配はありません。

どうしてここまで騒ぎが大きくなり、また抗議の波が世界に広がったのでしょうか?

断言はできませんが、コロナ渦の下、各国で表面化した様々な形の差別への反応ではないかと考えます。

Black lives matterの直接的な問題は、アメリカはもちろん、英国をはじめとする欧州各国、そしてラテンアメリカ諸国でずっと存在しているため、比較的連帯の形は見えやすいのですが、どうしてこの反差別へのデモ・抵抗がその他の世界にも広がったのかはなかなか複雑かもしれません。

その一つは、新型コロナウイルス理由での失業・雇用問題にあるのだと考えます。

先週号(「不可避の惨劇。コロナ後に鮮明化する米中対立と新興国の破綻連鎖」)でも書きましたが、ILO(国際労働機関)が今年4月末に発表した報告書では、コロナ下で職を失い、生計の手段を失う可能性がある人口を世界で16億人と予測しました。そのうち11億人は途上国・新興国と言われていますが、失業の波は、いわゆる先進国をも激しく襲っています。

例えば、BP(British Petroleum)社は全社員数の15%にあたる1万人の解雇を発表し、原油への需要減少と原油価格の下落という収益の落ち込みを食い止めるためのコストカット策として、コロナ理由での解雇を行います。また“コロナ”とは言っていませんが、ソフトバンクのビジョンファンドも15%程度の雇用をカットする見込みです。

雇用のカットにまで至らずとも、「雇用を守るため」と職員に時短勤務を要求したり、一時的な解雇を行ったり、理由不明の休職要請を行うことで何とか耐えようとしている企業が多いようですが、もしコロナの影響が長期化する場合、それらの企業も大量倒産することになり、それは失業者への給付の急激な増加を招き、政府も財政負担で破綻してしまう危険性もある、との暗い見通しがILOや世界銀行から発表されることになりそうです。

それに加え、欧米の大企業のリーダーたちの会議に混ぜてもらった際に耳にしたのが、「今後10年間はオフィススペースを大幅に削減し、効率性を高め、儲けを出さなくてはならない」という意見で、それは急激なデジタルエコノミーへの移行を意味します。そういえば最近、日経新聞をはじめとする経済系メディアでもDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉をよく耳にするようになりました。After Coronaの世界経済の“現実”は、DXについてくることができない企業は淘汰され、断行した企業においてはJOBの定義が変わり、構造的かつ大規模な失業が発生することを意味します。それは、さらなる経済的な格差を社会に生むことも意味します。

同じ会議でこのようなことも聞きました。「政府は大企業を経済のエンジンとして守り、中小零細は悪いが一旦破綻してもらうのが良い。コロナをきっかけとして、一度、増えすぎた中小企業の整理が望ましい」というものでした。

日本の持続化給付金の真の意図は分かりませんが、他国で行われている(特に米国で行われている)同様の給付には【倒産するための元手】という隠れた意図があるのではないかとさえ感じさせます。

 

フェイスブックのショップサービスは中小企業の味方になるのか?

5月19日、米フェイスブックは、同社が運営するプラットフォーム上で直接商品を販売できるサービス「フェイスブックショップス」をスタートすると発表しました。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんがこのサービスを紹介。新型コロナの影響でEC利用への抵抗感が薄れているいま、売り逃しを避けるためにもトライする価値ありと伝えています。

フェイスブックのショップスは中小企業の味方か?~売り逃がしを避けて販路を確保せよ

米フェイスブックは5月19日、電子商取引~ネット通販などいわゆるECの機能である、「ショップス(Shops)」を強化すると発表しました。今号では、この事例から売り伸ばしを図るには、「何が必要なのか」「どう仕掛ければいいのか?」について深掘りしていきます。

フェイスブックのショップスとは何か?

ちなみに、フェイスブック社であるということもあって、インスタグラムでも、この機能を使うことができるようになります。ちなみに、これまでもフェイスブックやインスタグラムでも、簡単なECの機能がありました。つまり、ユーザーは、投稿された記事や、広告から物を買うことはできました。

このショップスではさらに、その上をいく機能と仕組みがあります。つまり、フェイスブック上に「お店」が出せるのです。具体的には、ツイートや記事、広告にあるリンクから買ってもらう、ということではなく、フェイスブックやインスタグラムの中に「店舗」を開くことができる、ということになるのです。

楽天市場に出店するように、フェイスブックやインスタグラムの中に出店ができるようになる、ということです。このショップスの機能を使うと、これまでよりも、個人事業主や中小企業が、手軽にネット通販を始められるようになります。

フェイスブックのショップスで何が変わるのか?

ウオールストリートジャーナルによると、フェイスブックは、「ショピファイ」など、他のネット通販サイトを利用する事業者には、そうしたサイトへのリンクを認めるとのことです。これによって、フェイスブックの関連アプリ全体で、現在23億6000万人を数える、デイリーユーザー基盤を活用できる、とのことです。

もうこうなると、いくつかの国の人口を足したくらいの大きな経済圏、といった感じですね。フェイスブックがEC機能を強化することで、消費者がSNSのような交流サイトなどで、商品を選んで購入できるようになります。

新型コロナウイルス拡大防止の機運によって、ネット通販を利用する機会が増えていることが、この事業拡大につながったのでしょう。

親が新型コロナで入院したら、幼い子はどこが預かってくれるのか

現時点では国内での感染拡大の波は一応の落ち着きを見せているものの、かならず「第2波」がやってくるとされる新型コロナウイルスの流行。その時に備え、私たちは何をしておくべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、厚労省が先日発表した指針の中から「保護者が新型コロナウイルス感染により入院した場合等の対応」について紹介し、子を持つ親が今すべきこと、家族で話し合っておくべきことを記しています。

親が感染した場合 続報

さて、本日はしばらく前の記事の続報。

新型コロナも少し落ち着いてきましたね。ただ、第二波第三波が懸念されているので、落ち着いている今のうちに細かな準備をしていきたいところです。

新型コロナでは、軽症者は自宅療養とされていました。ま、後に軽症者用のホテルが借り上げれられ、そこに収容されることになりましたね。

ところが、問題なのは、家庭内の全ての大人が罹患してしまった場合、つまり両親や同居の祖父母など全員が罹患して、ホテルや病院に収容されてしまったら、

  • 子どもの世話は誰がするの?

というところが分からないままでした。

この点、厚労省から指針が出ていました。

厚労省 令和2年4月10日 事務連絡

です。このうち

6.保護者が新型コロナウイルス感染により入院した場合等の対応

が、この問題についての指針です。この項目の全文を挙げておきます。

6.保護者が新型コロナウイルス感染により入院した場合等

 

保護者が新型コロナウイルスの感染のため病院に入院した場合、衛生部門において、同居していた子ども等の入院措置や、自宅・宿泊での療養、待機等につき必要な判断が行われることとなりますが、親族等による保護が難しい場合には、子どもの保護について衛生部門から児童相談所への相談も想定されます。こうした場合における子どもの迅速な保護ができるよう、あらかじめ、児童福祉部門と衛生部門が連携し、都道府県、市町村のほか、関係施設等で相談の上で、役割分担等の子どもの保護の対応について、検討を行っていただきますよう、お願いいたします。

要は、

  • 児童相談所で預かる

(預かれるように関係各所で相談しておいてね)ということです。

これを踏まえて各地の児童相談所と保健所・受け入れ病院などで協議されたはずですね。

もっとも、この点について完全に統一されたマニュアルがあるわけではなく、各自治体によって対応も異なるようです。

ま、そりゃそーだ。子どもの年齢にもよるし、濃厚接触していて子ども自身が感染しているかもしれないわけだから、児相なのか病院なのかホテルなのかは、個別に判断せざるを得ないでしょう。

いずれも、

  • 保健所もしくは児童相談所に連絡して相談

ということは間違いないようですので、高校生くらいまでのお子さんをお持ちのご家庭では、一度管轄保健所や児童相談所の連絡先くらいは確認しておいた方がいいのではないでしょうか。

ちなみに、両親のうちいずれか一方のみの感染だとしても、残った方が子どもの世話が出来ないようなら(あり得るのが、残った親が仕事に出なくてはならないのに、子どもが幼児だとか)の場合でも

  • 児相に相談してよい

んだそうです。親戚等がいるかどうか聴かれることがあったとしてもソコはマニュアルなんだろうと思って、苦境を説明すればOKなんだとか。困った時に頼る機関なんですモンね。

まだまだ先の長そうな新型コロナ。親が罹患した場合の打ち合わせを家族でしておいた方がいいかもしれません。

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作家・曽野綾子が警告する「くれない族」になることが危険な理由

肉体的な老化を少しでも遅らせるためにエクササイズに勤しむ方は多いですが、「精神的な老化」へのケアは万全でしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では作家の曽野綾子さんが、口にし始めた時から精神的な老化が進んでいると思ったほうがいい言葉を取り上げ警告するとともに、幸福に生きるために大切な考え方を紹介しています。

くれない族

数多くのベストセラーを手掛け、日本を代表する作家として知られる曽野綾子さん。23歳で文壇デビューを果たして以来、いまなお精力的に創作活動を続けておられます。

その曽野さんが『致知』2018年11月号のインタビュー取材で聴かせてくださった興味深いお話をご紹介します。

幸福に生きるためには大事なこと 曽野綾子(作家)

幸福に生きるためには大事なことはいろいろありますけどね、やっぱり、できたら与えることだと思います。

私は昔から「くれない族」と定義していますけど、青年でも中年でも「~をしてくれない」と言い始めた時から、既に精神的な老化が進んでいる。それは危険な兆候だと思って、自分を戒めたほうがよろしいかもしれません。他人が「~をしてくれない」と嘆く前に、自分が人に何かしてあげられることはないかと考えるべきです。

それから、以前インドへ行った時に、感じのいい日本の若者たちと出会いました。彼らは皆、自分で貯めたお金を使って誰の迷惑も掛けずに、長期間インドを旅行していたんですけど、私と同行していた神父さんがこう言ったんです。「彼らは少しも幸せそうに見えなかった」と。「どうしてですか?」と私が聞くと、「彼らは自分のしたいことをしているだけで、人としてすべきことをしていないから」とおっしゃったんです。

自分のしたいことを自分の力ですると同時に、他者のためにさせていただくという気がない人間は大人とは言えない。真に幸福な人生も生きられない。だから、7割は自分の楽しみ、3割は育てたいもののためにお金と時間を使う。年を取れば取るほど、そういう人間になれるといいですね。

私はオペラが好きなんですけど、オペラの語源はラテン語で「仕事」っていう意味なんです。だから、オペラは大勢でつくり上げる一つの仕事なんですね。主役はいるけれども、主役一人でオペラはできない。それぞれが過不足ない役割を与えられて、その持ち場で丹誠を込めていくから素晴らしいオペラになる。

いまはそれを間違って考えて、自分のしたいことをすることが自己を育てることのように思う人がいるので困りますね。自己を丹誠するにはまず一生懸けていいという目的を持ってなきゃいけない。その目的に向かって、どういう人間に自分を仕上げたいのか。人間はもちろん脇道に逸れる時間も必要ですけれども、やっぱり自分を訓練していくと同時に、自分も他者のために、少し手助けする気持ちを持つことが大切です。

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