管理職は必見。現場から文句を言われない「優しいウソ」のつき方

「管理職と現場との意見の食い違い」という多くの企業が頭を悩ますこの問題、なぜ起こってしまうのでしょうか。無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では、「レイヤー(社内の階層)の違いによる状況判断の相違」が原因の1つにあるとして、その打開策を提示しています。

状況を理解できない人にはウソをつくしかない

状況判断のレベルって人によってかなり異なります。上司として真っ先に知りたい情報って、誰がどのレベルの状況判断をできるのか、だったりします。だってこれがわからなかったら人に合わせられないじゃないですか。

さらにこちらの意図が正しく伝わらなくなりますから、つまらない誤解やエラーが起こってしまうんです。特に社員としてのレイヤーが異なる人とのコミュニケーションではここが重要です。

ここでおおざっぱに説明しておくと、人事権を持った部下がいない人というのは、会社にとって完全に「現場の人」です。この上に、管理職というレイヤーがあります。さらにこの上に経営層と言われる幹部級がいるのが会社ですよね。ここで現場の人は現場の状況しか理解しません。今目の前にいるお客さんや、自分がやっている作業、業務の状況が思考の最優先事項になっているんです。

こういう人たちに、部の方針とか、会社の戦略とか言ってもまったく伝わりません。それらが自分の現場の仕事とぶつかって何らかの悪影響が起こるとわかったら、「そんなことをやったらお客さんのクレームが増えます!」って喚くのオチです。これがレイヤーの違いによる状況判断の相違という問題です。

同じように、管理職の人というのは、自分が管理している部門の次元にあった状況判断をして生きています(これすらできなければ降格、クビになるわけですね)。このレイヤーの人たちは全社レベルの戦略とか、他社との提携、他部門とのコラボというところに関する状況理解が弱かったりします。逆に言えば、このレイヤーにいて、そういう状況理解が的確にできると自動的に出世してしまうのです。

これは現場で働くレイヤーの人も同じです。現場目線から部門目線、管理職目線でものが見える人は真っ先に出世します。管理職の人から見たら当たり前ですよね。自分と同じ目線でモノゴトが理解できるということは、いちいち翻訳しないでもストレートにものを言っても理解してもらえるということですから。

暑い日こそ。サクサクッ、ジュワァ〜なトンカツに隠された健康効果

なぜだか突然「トンカツが食べたい!」と思う日ってありますよね。もしかしたら身体が欲しているのかもしれません。無料メルマガ『美容と健康ひとくちメモ』では豚肉に秘められたパワーを紹介、さらに健康効果が高いとされる食べ方も指南してくださっています。

別名 ビタミン「ブー」

ビタミンB1とは、糖質がエネルギーに変換されるときにかかせないビタミンで、ごはんが主食の日本人には大変重要な栄養素なのだそうです。江戸時代には「江戸患い」、明治時代には国民病と恐れられた「脚気」は、ビタミンB1の欠乏からくる病気で、また、現代は、甘い清涼飲料水やアルコールを多量にとる「ペットボトル症候群」というそうですが、特に、運動などでエネルギー消費量が多い人は、B1欠乏症になりがちなので注意が必要なのだそうです。

ビタミンB1は別名「ビタミンブー」とも言われ、豚肉に多く含まれているそうで、にんにくの香り成分アリシンと一緒に摂ると吸収率が良くなるので、「豚の生姜焼き」「ポークソテーとにんにくの組み合わせ」は、夏バテ防止やパワーをつけるためには、効果的らしいです。

豚ヒレ肉は昆布を合わせて風味もアップ

豚ヒレ肉は部位の中でも最も柔らかく、きめ細かい赤身肉。淡白で油を使った料理に向いているそうです。健康成分で注目はビタミンB1・B6・マグネシウム。これらが心臓強化に役立つといわれます。

健康成分を生かすのはトンカツが一番だとか。コツは2度揚げ。180度の油で1分30秒揚げ油から引き上げて、そのまま4分間おきます。もう一度180度の油で40秒揚げて引き上げます。

また、ヒレ肉にとろろ昆布を巻いてから揚げると昆布のうま味が加わり、栄養も風味もアップするそう。

免疫力を上げる豚肉の食べ方

部位によって栄養特性が異なる豚肉。豚のモモ肉は免疫力を高める良質なアミノ酸とポークペプチドが最も豊富だとか。マヨネーズを塗って調理するとマヨネーズの酸味が吸収を高め、油によって栄養を閉じ込めます。

豚肉は寄生虫などがいる恐れがあるので充分に火を通すことが大事ですが、電子レンジで蒸す(加熱)と栄養の損失が少なくてすむそうです。

image by: Shutterstock

 

ゲーセンは終わったのか? レトロゲーム専門「ミカド」が見せた復活のカギ

発売以来20年以上経つレトロゲームが人気を集めています。例えば、21年ぶりにファミコンカセットの新作「8BIT MUSIC POWER」が発売されたり、スマホのイヤホンジャックに刺すだけでレトロゲームが楽しめる「ピコカセット」の発売が発表されたり、11機種もの古いゲーム機のソフトを1台で遊べる互換機は予約分が即完売するなど、レトロゲームの人気は止まるところを知りません。そんなレトロゲームのみが置かれたゲームセンター「ミカド」も注目を集めています。ゲーセンが減少傾向にあるなか、個人経営のこちらの店舗の業績は右肩上がりと絶好調。その秘密は「資金力がないからこそのアイデア」と、ある「強い姿勢」でした。無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で詳しく分析しています。 

いまあるもので何とかする

今回はレトロゲームに特化したゲームセンターで右肩あがりの業績をあげている企業を分析します。

ミカド(ゲームセンター) 

戦略分析

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■戦場・競合

  • 戦場(顧客視点での自社の事業領域):ゲームセンター
  • 競合(お客様の選択肢):アミューズメント施設 など
  • 状況:ゲームセンターの店舗数、市場規模はともに減少傾向にあります。

■強み

1.連日盛り上がる

  • 同じゲームが好きな方々と空間を共有できます。
    →盛り上がりのないとこころには、人は集まりにくいので、特にアミューズメント施設にとっては重要です。

2.ヒーローになれる

  • 自分が参加した大会の動画が見ることができます。これにより、ヒーロー気分を味わえます。

3.上級者でなくても楽しめる

  • シューティングゲームが上手くない方向けの部活動や初心者講習があります。

4.旧作ゲームで長期間遊べる

  • 入れ替えが少なく、好きなゲームがなくなりません。

⇒上記の強みを支えるコア・コンピタンス

★圧倒的な企画・運営能力とレトロ(旧作)ゲームそのもの

  • レトロゲームで連日大会を開催し運営するノウハウ
  • 気合と根性で乗り切る文化
    →スタッフは少人数なため、連日大会を開催するということは並大抵のことではありません。
  • どんどん新作と旧作が入れ替わる他店では、取り扱うことのないゲームが中心
    →他店は常に新作ゲームを置かないと集客できない中で、旧作に重きを置き、ミカドにしかないゲームを揃えています。

上記のように他社が取り扱わない旧作のゲームを現役として扱うための企画運営ノウハウや気合で乗り切る文化があるからこそ、強みを実現できているといえます。

■顧客ターゲット

  • 30代の元ゲーマー(少年時代にゲームに夢中になった方)
    →子どもの頃に夢中になったゲームで楽しみたい方

南海トラフに不気味な「ひずみ」。地震予測のプロはこの異変をどう見る?

未だに収束の目処が立たない熊本地震 の混乱が続く中、海上保安庁の調査により、南海トラフ周辺に巨大地震を引き起こす「ひずみ」が存在することが明らかになりました。まさに地震大国・日本で暮らす我々にとって避けては通れない巨大地震。その発生時期を予知・予測しようと努力する民間団体の存在をご存知でしょうか?最新の地震予測情報を伝えてくれる3つのメルマガを紹介します。

●海底の直接測定でわかった南海トラフのひずみ

最大で震度7の揺れが観測され、熊本県を中心に大きな被害が出た今回の熊本地震。発生から1か月半経った現在も、余震とみられる揺れが頻繁に起こっており、終息する目途はまったく立っていない。

そのいっぽうで、先日イギリスの科学誌ネイチャー電子版に掲載された海上保安庁による論文が、大きな波紋を呼んでいる。その内容とは、南海トラフ周辺の広い範囲で、地震を引き起こす源とされる「ひずみ」が蓄積されている、というものだ。

南海トラフといえば、四国の南方から駿河湾に至る海底に存在する水深4000m級の海溝で、近い将来起こるとされる、巨大地震の震源域として注視されているエリア。国が発表した被害想定によると、最大でマグニチュード9クラスという巨大な地震の発生が見込まれており、その場合は津波などにより、約33万人の死者が出るとされている。

海上保安庁では2000年度から、日本列島周辺の海底にGPS観測器を設置し、ひずみがたまる陸側と海側のプレートの境目の動きを測定。今回の論文では、南海トラフ沿いに設置した15か所のGPS観測から、06年度から15年度に発生した地盤変動を分析し、その結果が明らかにした。それによると年間で最大5.5センチも移動する地点も存在するなど、南海トラフの広範囲にひずみが蓄積されていることが判明。また具体的なエリアとしては、四国の沖合や遠州灘の沖合で、特にその傾向が顕著であることがわかった。

これまでは海底の動きを正確に測定する術がなく、陸地にある観測点のデータから、海底の動きを推定していたという。しかし今回の分析結果は、海底の動きを直接測定したデータが用いられた点で非常に画期的で、これにより南海トラフにおける巨大地震発生のメカニズム解明が進むのではと、大きな期待が寄せられている。

このカップル、何かがおかしい?1枚の写真に世界が大混乱

仲よさそうな一組のカップル写真。だが一箇所、明らかにおかしい部分が存在している。

どこがおかしいか、お分かりだろうか?

 

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画像出典:Metro

そう、足が男女で逆になってしまっているのだ。

海外掲示板「Reddit」に投稿されたこの画像は多くの人に閲覧されていて、閲覧数は180万回を突破している。

「画像加工だ!」という声も挙がったが無加工の写真であるという。

ではどうしてこのような謎な現象が起こったのか。海外でも多くの人が頭を悩ませたが、答えは非常に単純なものだった。

 

実は手前の男性の短パンの柄が、紺と白のツートンカラーだったのだ。

つまり女性の下半身に見える部分は全て男性のズボンの白い柄部分。そこに偶然、女性の素足部分がキレイに重なってしまったのである。

写真がこの錯覚を狙って撮影されたかは不明だが、少なくともカップルは、自分たちの熱愛っぷりを世界に発信することには成功したようだ。

 

(※↓詳しくはコチラへ)
参照・画像出典:Metro/This optical illusion of a couple hugging is confusing the internet
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)

記事提供:ViRATES

 

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夢から覚めたシンガポール。景気減速の要因は「外国人労働者」か?

シンガポールといえば、大きく口を開けたマーライオンと、緑あふれるきれいな街並み!なんてイメージしか持たなかったのは、ひと昔前の話。今となってはアジア有数の先進国となったシンガポールですが、実は早くも経済低迷の兆しが見られるとか。最近シンガポールに行った人もそうでない人も、一緒にシンガポールの現在と今後について考えてみませんか?

変わる消費者のニーズと、つのる国民の不満

数年前にテレビに映る空飛ぶ船のようなマリーナ・ベイ・サンズを目にしたときには、それまでのシンガポールのイメージが一新させられ、その経済成長とゴージャスさに驚いたのを覚えています。

 

この5つ星ホテルでは、屋上に設置された巨大プールからシンガポールの摩天楼が一望でき、館内には家族で楽しめるスケートリンクの他、イタリア風のゴンドラが行き来する運河まで流れています。

まさにシンガポールの好景気を象徴する贅沢な演出。

高級ショップやレストランが軒を連ねる同施設内でショッピングを楽しんだ後は、ミシュランシェフの店で食事を楽しみ、カジノでナイトアウトなんて現実離れした優雅な休日の過ごし方を求める観光客も多いのでしょう。

ところが、そんなシンガポールの経済が早くも低迷し始めているというウワサがきこえてきました。

Bloombergによると、2010年にはGDP成長率が前年比で+14.5%と、過去最高の成長率を達成したシンガポールですが、2015年は前年比でわずか+2.5%にとどまっており、その景気減速は明らか。

経済低迷の理由としては、中国の経済低迷の影響が挙げられます。

中国はシンガポールを東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済・金融・貿易のハブとして、アジアで真っ先に自由貿易協定(FTA)を結ぶなど、経済的に大きく支えてきましたが、それはつまり、中国の経済が落ち込むと、その煽りを全面的に受けてしまうことにもなるのです。

加えて、国内ではこれまで政府が積極的に受け入れ、シンガポールの経済成長を支えてきた外国人労働者たちへの国民の不満が募っていることも影響しています。

というのも、ここ数年は国民の方が移民よりも失業率が高い傾向が続いており、職に就けない国民が特に金融セクターなどで働く外国人に対して不満を抱いています。

政府は外国人の就労基準を厳しくするなどして、国民の不満の高まりを抑える姿勢を示してはいますが、働き手である外国人労働者を規制すれば経済低迷に拍車をかけることにもなり、そう簡単に解決できる問題ではないようです。

また、多くの海外有名ブランドショップを取り込み、「Shopper’s Paradise (お買い物天国)」として施設を充実させてきたシンガポールですが、そもそもシンガポール国民は通販で買い物をすることが多く、外国人観光客にしても、シンガポールに限らずどこでも購入できるブランド品へのニーズは陰りを見せています。

その結果、同国でZARAMarks & Spencerを展開してきたアルフテイムグループは年内に少なくとも10店舗を閉鎖すると発表しています。 

 

そのかわりに、同グループはシンガポールよりもコストの安いマレーシアやインドネシアへの進出を計画しているとのこと。

失われた消費者たちの購買意欲を再び取り戻すためには、彼らのニーズを満たすようなシンガポールのオリジナリティが求められているのかもしれません。

他にも7四半期連続で住宅の値段が低下し続けるなど、抱える問題は多数のシンガポール。

英語を公用語とし、多くの移民を積極的に受け入れて、外資依存型経済大国として飛躍を遂げてきましたが、景気回復のためには大幅に見直すべき点が多々ありそうですね。

Image by: Shutterstock

Source by: Bloomberg, Sankei Biz

文/貞賀 三奈美

仏像のアフロに隠された秘密とは? 仏像見学のポイントをプロが指南

「歴女」「刀女子」なんて言葉もある通り、最近では古来の日本文化へハマる女性が急増している。「仏像」もそのひとつ。昔ならお年寄りが手を合わせる、なんてイメージだったが、今では若い世代がお気に入りの仏像を一目見ようと、奈良や京都を訪れるとか。

しかし、初心者にはどれも同じに見えてしまう……。詳しくなりたいけどディープなカテゴリー、どこから手をつけていいか分からない……。そんな人たちに朗報だ。江戸文化や日本史、仏教など様々な分野に精通するイラストレーター・田中ひろみ氏が「マンガで学べる仏像の謎」(JTBパブリッシング)を発売した。この本では、仏像の種類や成り立ちなどをマンガでわかりやすく解説しており、初心者はもちろん、子どもまで楽しめる内容となっている。

仏像のアフロに隠された秘密とは……田中ひろみ氏が仏像見学のポイント指南

そこで、Entame Plexは5月28日、東京・神保町にある書泉グランデにて開催された田中氏のトークショーに出向いて話を聞くことに! スライドを用いたトークショーには「マンガで学べる仏像の謎」を監修した歴史学者・青木淳も登場。会場には多くのファンがつめかけ、急遽イスを追加する一幕も。トークショー終了後のサイン会には、「仏像大好きなんです」と小さな子の姿もあった。

仏像のアフロに隠された秘密とは……田中ひろみ氏が仏像見学のポイント指南

――トークショーお疲れさまでした。図解での説明はとても分かりやすかったです。そもそも、田中さんが仏像に興味を持ったのはなぜですか?

「最初に仏像に触れたのは、まだ小さいころです。叔父が好きで、見に行く際によく連れて行かれていたんですね。でも、当時は全然興味がなかったんです。それからしばらくして、大人になってから、京都の(蓮華王院)三十三間堂に行って恋に落ちました(笑)。そこでは千手観音像がずらっと並んでいるんですけど、圧倒されました」

――急に恋に落ちたと。

「それまでにも『仏像パラメータ』が溜まっていたんだと思います。トドメが三十三間堂でしたね」

――トークショーでは、お客さんの世代の広さに驚きました。

「毎月、私がガイドを務める『仏像バスツアー』では、お年寄りに混じって小学生の姿も見られます。名古屋の中日文化センターで開いている仏像講座には、この間も中学生が来ていましたね。話を聞いたら、すごく仏像に詳しいんですよ。驚いてしまって。低年齢化はしていると思います」

――すごいですね。

「先ほどサイン会にいらした女の子も、よく奈良や京都で仏像を見学すると言っていましたよ」

仏像のアフロに隠された秘密とは……田中ひろみ氏が仏像見学のポイント指南

――今の「仏像好き」にはどういう人が多いのでしょうか?

「人によってそれぞれですが、癒しを求めているのかな、という気もします。バブル期では、海外旅行をしたりブランド物のバッグを手にするなど、日本人の意識が外に向いていましたが、今、不景気になって足元を見つめるようになったのではないでしょうか。その頃から、神社仏閣に興味を持つ人が増えたと思います。そうした場所を訪れて仏像を見て、自分を見つめ直すというか」

――なるほど。では、極端に若い世代が興味を持つのはどうしてだとお考えですか?

「本当に若い世代になると、生活のなかで神社仏閣にまったく触れてこなかった場合も多いのではないかと思います。最近は仏壇のない家も多いと聞きます。ですから、私たちの世代では古くさいと感じていたものが、反対に新鮮に映るのではないかと思います。外国人が異文化に触れて刺激を受けるのに近いのかもしれません」

――1周回って新しいものに映っていると。

「最近ではお坊さんや仏教文化がブームですが、まったく知らないからこそブームになったのだと感じていますね」

――それでは、「仏像のここを見ると面白いよ」というポイントは?

「顔です。ミーハーでいいと思うんですよね。好みの顔を探してみるとか……(笑)」

仏像のアフロに隠された秘密とは……田中ひろみ氏が仏像見学のポイント指南

――でも、みんな同じ顔に見えてしまうんです(笑)。

「最初はそうですよね。でも、たくさん見ていくうちに区別がつくようになってきますよ。そのためには、まず国宝仏像を見に行くことをおすすめします。国宝仏は奈良や京都に集中しているので、2泊3日でバッと集中して周るといいかもしれませんね。国の宝、と言われるだけあって特徴のある仏さまが多いんです。まず、そこをおさえておけば、違いがだんだんとわかってくると思いますよ」

――外国人の顔がだんだんと区別がつくようになるのと同じですね(笑)。では、都内に住む人たちに「これは見ておいたほうがいいよ」という仏像は?

Entame Plex

「上野の東京国立博物館はぜひ訪れてほしい場所です。本館に常設展がありますし、館内の『法隆寺宝物館』には奈良・法隆寺の仏像がたくさん並んでいます」

――そうした展示場所に知り合いと行って、知っていたら自慢できるトリビアを教えてください。

「そうですね。たとえば、仏像の額にあるのはホクロではありません。白毫(びゃくごう)というらせん状の白い毛なんです。あとは髪型がパンチパーマに見えるけど、本当はすごく長い毛を巻いているとか。そうしたちょっとした知識も『マンガで学べる仏像の謎』に多く載っていますよ」

仏像のアフロに隠された秘密とは……田中ひろみ氏が仏像見学のポイント指南

――これまでに田中さんはいろいろな書籍を出されていますが、この「マンガで学べる仏像の謎」はどのような内容ですか?

「すべてカラーページで、仏像にまつわることをマンガでわかりやすく書いています。これまで、仏像に関してちょっととっつきにくかった人でも興味が持てるように、なるべく噛み砕いた内容になっています」

――「イラスト+文章」のような本はこれまでにもありましたが、ここまで徹底してマンガなのはうれしいですね。

「さらっと読めて、一度読めば仏像のことがよりいっそう好きになるはずです。ぜひ手に取ってみてください!」

 

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そこは昭和。阪本順治はなぜ「団地」を舞台にした映画を作ったのか?

『どついたるねん』『顔』『KT』の阪本順治監督の最新作『団地』が6月4日より公開。昭和の集合住宅「団地」を舞台に、日本を代表する舞台女優・藤山直美さんが主演を務めます。これはMAG2 NEWS世代にも直撃!ということで、早速、阪本監督を直撃取材してきました。

阪本順治×藤山直美が16年ぶりの再タッグ

その映画はいまも、“傑作”として語り継がれている。日本を代表する舞台女優・藤山直美さんが「映画初主演を飾った『顔』。引きこもり同然のヒロインが殺人を犯してしまうものの、逃亡の旅の中、新たな人生へと目覚めてゆく異色のロードムービーだ。

2000年に公開された本作は数多くの映画賞を総なめにしたが、あれから16年監督を務められた阪本順治さんが再び彼女に熱きラブコールを送り、実現したのが最新作『団地』。盟友であるお二人の16年ぶりの“共闘”はどうだったのか、また、その間のご自身の身辺の変化など、阪本監督にいろいろとうかがってみた。

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――映画での藤山直美さんとの再タッグ、本当に嬉しいです!

阪本順治氏(以下阪本):今回は、あの多忙な藤山さんのスケジュールが「2週間ほど空く」と聞きつけ、企画をにわかに立ち上げ、一気に自分でオリジナル脚本を書き上げたんですよ。16年前の『顔』という映画はオファーから撮影まで3年半かかり、“最初で最後”のつもりで取り組んで、持てる力を出し切りました。なので、『顔』の延長線上にはもう何もなくて。さて何を藤山さんとやろうかと頭をひねっていたら、ふとラストシーンを含め「大阪の団地」を舞台にした物語が浮かんできて、そこに長年僕を捉えて離さない根源的な問いを取り入れようと思いついた。つまりそれは「人は亡くなったらどこに行くのか」ということ。僕の実家は仏壇屋で、子供時分から“死”が身近にあり、何かと考える機会が多かったんですね。さらに「この宇宙の中で人はどう生かされているのだろう」「われわれの体はなぜ電力もないのに動いているのか」といった、同じく昔からずーっと抱いてきた疑問を掘り起こし、物語の中に組み込んでみました。人間って、幼少期や思春期の頃の記憶をいつまでも引きずっているものなんですよね。

――結果、人情味たっぷりの奇想天外な映画になったわけですが、藤山さんに台本を見せたときのリアクションはいかがでしたか?

阪本:たいそう呆れられていましたね(笑)。それでも出演を快諾してくださって、すぐに岸部一徳さん、石橋蓮司さん、大楠道代さんに電話をかけたんです。「藤山さんの主演映画をやりますのでスケジュールを空けておいていただけませんか」と。そうしたら皆さん、台本を読まずに決めてくれて、蓮司さんなんか「どうせ何か企んでるんだろ、お前の企みには無条件で乗るよ」って。なんていい方たちなんだろうと感激して、いざ台本を渡し、読んでもらったら「阪本、頭大丈夫か?」と言われましたよ、蓮司さんに(笑)。

――でもそういった反応は、監督としては折り込み済みだったのでは。

阪本:まあそうですね。「団地」と「意外な世界観」との取り合わせで新鮮な違和感を生もうと試みたんです。皆さん、昭和の空気を呼吸されてきた方々で、とりわけ僕と藤山さんは同い年。大阪万博の頃、近所にニュータウン、巨大団地が建ち始めたのを鮮明に覚えています。

――実際に団地にお住まいになられたことはありますか?

阪本:ないです。でも友人たちは住んでいたし、泊めてもらったこともあります。子供ながらに「これ、家族4人で暮らすには狭いよなあ」と感じながら、初めてのシステムキッチンをもの珍しそうに眺めていました。

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16年経ってもまったくブレない藤山直美のプロ魂

――藤山さんは劇中、大女優のオーラを消し去り、大阪近郊の古ぼけた団地に引っ越してきたごく普通の主婦・ヒナ子を見事に体現されていましたね。

阪本:ヒナ子は、普通の主婦だけども哀しい過去を隠し持っている。このポイントを常に意識しながら、藤山さんは確かなリアリティを付与して演じてくださいました。その存在感は当然とはいえ、全編圧倒的でしたね。

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――藤山さん、分からないことは率直に阪本監督に質問されるそうで。

阪本:ええ。舞台の芝居と一番違うのは、映画は時間軸をバラバラに撮るので、「役の感情が前のシーンと繋がっているか掴みにくい」と藤山さん、よくおっしゃっていました。『顔』のときは泣く場面で、「吸う息で泣くんですか、吐く息で泣くんですか?」と訊かれ、「吸う息ですかね」と答えながら、明確な自信がなかった(笑)。とても繊細な演技をされる方なんですよね。今回も郵便受けの前で佇み、フレームアウトするシーンで「右足からですか?」って。そんなこと他の俳優さんには訊かれません。驚くべきは藤山さんは16年経っても映画に向き合う姿勢が全く変わっていなくて。あれだけの人気、集客力のある日本一の舞台役者なんですが、ステージ上での自分のやり方を映画の現場には絶対に持ち込まないんです。あくまで映画の流儀に合わせようとし、全てをスタッフに委ね預け、畏敬の念とともに現場入りしてくれる。それが彼女のすごいところだと思います。

――ヒナ子の夫・清治役は岸部さん。家業を漢方薬局にされた理由は?

阪本:「岸部さんならば漢方薬局の店主が似合うかな」と何となく(笑)。それと僕は現在、漢方のお世話になっているんです。漢方は古来中国から伝わったもので、老舗のお店を考えたとき、自分が使っている漢方が浮かびました。

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時代に取り残された昭和な空間、それが「団地」

――映画では床下の収納庫が、劇的な空間として登場していましたが、あれはもとから備わっていたんですか。

阪本:室内自体、セットを組みました。「3階の団地の設定で床下などない」と言う人もいましたが、僕が子供の頃に行った団地にはあったんですよ。ぬか漬けとかを置いておく冷暗所が。岸部さんが入れるほど大きくはなかったですけれども。

――ある事件をきっかけに、ヘソを曲げた清治……岸部さんが「死んだことにしてくれ」とそのスペースに潜って隠れてしまう。まさかの展開が可笑しいですね。

阪本:床下を、一種の小宇宙と捉えてみました。

――本作のキャッチコピーは、「【DANCHI】なんでもありえる昭和の集合住宅。ウワサが転がる小宇宙。」ですが、阪本監督にとっては団地が星雲、惑星の集合体のようなイメージがあったのでしょうか?

阪本:どこか時代に取り残された“昭和な空間”で、ひとつのコミューンを構成しているな、というのはありました。やっぱり今時のオートロックのマンション群とは違いますよね。

――団地が長屋に見え、一種落語的な世界も感じたのですが。

阪本:それはあるかもしれないですね。団地って、階段で縦に繋がる長屋なんですよ。両側にドアがあり、お隣さんではなくお向かいさん。密接しつつプライベート空間で、閉じたドアのその奥を想像したくなる。噂話というのは大阪では、団地内だけでなく人が密集した場所ではどこにでもあり得ることでして。大阪の地べたの話と、それとはかけ離れた天上、形而上の話も描き、両者を繋ぐ場所としてマンションや住宅地ではなく、昭和の面影を残す古ぼけた団地のビジュアルが一番面白いと閃いたんです。

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50代の転機

――漢方薬局みたいに、他にもご自分の体験が反映されている箇所はございますか?

阪本:床下に隠れる清治は僕ですね。実は脚本の初期は床下ではなく、押し入れの屋根裏にしていて、昇り降りに時間がかかると思って変えたんです。中学生までよく、仏壇屋の店舗の屋根裏に隠れてましてね(笑)。コウモリが飛んでくる中、蝋燭を立てて本を読んでいました。最後の一行で常識や日常を引っ繰り返す星新一さんや筒井康隆さんの作品、アーサー・C・クラーク、フィリップ・K・ディックなどのSF小説を読むには最適な環境で、目の前の現実より空想や妄想のほうにリアリティを感じる時期ってあるじゃないですか。もちろん年齢が上がるにつれてだんだんと、現実と対峙せねばならなくなるわけですけれど。

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――その現実と向き合っていく中で、転機となる出来事がたくさんあったと思うのですが、50代に入ってからはいかがですか?

阪本:ここ最近で言えば昨年、90年続いた実家の仏壇屋をたたんだことかな。両親の具合が悪くなって入院することになり、しばらく実家に戻って社会勉強を改めてたくさんさせてもらいました。この映画で主人公夫婦が家業の漢方薬局を閉めるのは、その体験から来ています。オリジナル企画で映画をやるってことは、身近にあるものを拾い集め、表現へと変える作業なんですよね。この1年間の自分をさらけだしたと思います。でも観終わった後は、藤山さんと岸部さんが演じる中年夫婦を通じ、お客さんひとりひとりの“別の物語”が生まれる。今回はそんな映画を作った気がします。

文/轟 夕起夫

 

information 

阪本順治(Junji Sakamoto)
1958年生まれ、大阪府出身。1989年に赤井英和主演の『どついたるねん』で監督デビューし、ブルーリボン賞最優秀作品賞ほか、数々の映画賞を受賞。2000年には藤山直美主演の『顔』が各界で絶賛され、日本アカデミー賞最優秀監督賞などを受賞。その後も人間ドラマから社会派ドラマほか、幅広いテーマの作品で邦画界に常に驚きを与えてきた。その他の代表作に『KT』『亡国のイージス』『闇の子供たち』『座頭市 THE LAST』『北のカナリアたち』『人類資金』などがある。

団地
6月4日(土)、有楽町スバル座、新宿シネマカリテ他、全国ロードショー
配給:キノフィルムズ

どうせ僕は人望ないんや、もう団地から消えるんやーー。大阪近郊にある、昭和感満載の団地にやってきたヒナ子・清治夫妻。ウワサ好きの住民が集うこのコミュニティに嫌気がさした清治は、ある日突然、「僕は死んだことにしてくれ」と言って床下に隠れてしまい……。「団地」住民たちが持つどこか近寄りがたくて、でもアットホームな空気感で展開される人情喜劇、いや悲劇?

 

(C)2016「団地」製作委員会

睡眠短い日本人、独特な居眠り文化に秘密あり? 英学者の考察

勤勉な日本人は「遅く寝て早く起きる」というのが、外国人が持つ印象だという。事実、最近の調査でも、日本人の睡眠時間の少なさが指摘されている。その一方で、海外では怠け者の象徴と見られる「居眠り」が、日本では容認されているとイギリスの研究者が指摘し、居眠りと日本人について考察している。

遅寝に向かう世界。最も眠らないのは日本人

世界的に見て睡眠時間は減っており、「グローバル睡眠危機」が懸念されているという。多くの人々が、就寝時間が遅い夜型になっており、これが睡眠時間減少の最大の理由だとされている。ミシガン大学の行なった研究では、調査に参加した20ヶ国中、日本人の睡眠時間は、平均7時間24分で、シンガポールとともに、最も少なかったという(英デイリー・メール紙)。

同調査によれば、日本人男性は、夜11時半過ぎに就寝し、朝7時前には起床というのが平均のパターンで、女性の場合は夜11時過ぎに就寝し、朝7時起床が平均だ。この結果は、日本人は早起きで遅寝であることを示し、早起きで勤労、長い夜は同僚との付き合いに費やすという日本人の評判と一致すると、タイム誌は指摘している。

どこでもいつでも、眠りに落ちる日本人

一方BBCは、ケンブリッジ大学で現代日本について講義するブリジット・ステガー博士の、「『日本人は寝ない』という通説は間違いだ」という主張を紹介している。バブル期の1980年代後半に初めて日本を訪れた同氏は、「働き過ぎ」と不満をいいつつもその真面目さにプライドを匂わせる日本人が通勤電車でうたた寝するのを何度も目撃し、時には立ったまま眠っている人もいるのに、だれも全く驚いていないことに疑問を感じたという。なぜなら、夜の睡眠時間を削り、遅刻に眉をしかめる働き蜂のポジティブなイメージとは裏腹に、怠惰な「居眠り」が許されていたからだ。

そして、女性も男性も子供も、時と場所を選ばず寝てしまうことに気付いたという。布団で寝入るのが怠け者のサインなら、大人が職場で、子供が学校で、居眠りするのがなぜ許されるのか。同氏はこの矛盾を解明するため、日本人と眠りを研究対象としたらしい。

添い寝が原因?

ステガー氏が注目したのは、日本の添い寝の習慣だ。イギリスでは、規則正しい眠りの習慣が確立されるよう、子供は小さなころから親と別室で寝かせるが、日本では、少なくとも学齢に達するまでは添い寝で愛情を与えたほうが、独立した社会的に安定した大人に育つとされていると同氏は説明する。そのため日本人は、人前で寝ることに抵抗がないのではないかと述べ、東北の震災で不安を抱えた被災者が、様々な葛藤や問題にもかかわらず、避難所で共同生活を送る人々と寝る空間をシェアすることで、安心して眠れるようになったという話も紹介している。

睡眠ではなかった?居眠りの社会的意義

しかし、これだけでは居眠りが社会的に許容されることは説明できないという同氏は、詰まる所、居眠りが睡眠と捉えられていないことに気づいたという。居眠りの「居」は、「その場にいること」を意味し、「眠」は寝ることを示す。つまり居眠りは、その場の社会的状況を邪魔しない限り浸ることができる従属的な行為と見られており、精神的には「アウェイ」でも、積極的貢献が必要なときにはすぐに現場に戻ることができる行いだと同氏は説明する。

ステガー氏は、原則として職場においては出席と積極的参加が求められ、居眠りは無気力と職務怠慢と取られるが、同時に仕事に関係した疲労の結果とも受け止められると説明する。会議では疲れを押して出席していることが、実際の業績よりも価値を持つこともしばしばだとし、これを「参加することに意義がある」というオリンピック精神に例えた日本人「内通者」のコメントも紹介している。

最終的に同氏は、居眠りは必ずしも怠惰な傾向を表すものではなく、任務から一時的に離れる方法を与えることで、通常業務のパフォーマンスを担保するという、日本社会の非公式な特色だと結論付けた。よって睡眠と居眠りは、全く別物だという見解に達している。

(山川真智子)

 

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