巣ごもり生活の不安解消。飲食店が持ち帰り用に作るべきメニュー

新型コロナウイルスの流行拡大により、大きな打撃を受けている外食業界。テイクアウトやデリバリーに光明を見出すべくシフトチェンジする飲食店も多く見られますが、「差別化」なくして生き残りは見えません。この状況下では、どのような工夫が必要となってくるのでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、巣ごもりしている人々の心理状態を知り、彼らの心に響く「提案」をすべしとし、開発すべきメニューの具体的ヒントを記しています。

緊急事態を乗り切るために、飲食店が創るべきメニュー

お客さまが来てくれない状況に、店主のイライラ・モヤモヤは続きます。お店が潰れるかもしれない不安に、胸が締めつけられます。

どうすれば良いのか?
何をすれば良いのか?

しかし、悩んでいる時間はありません。考えられる手をすべて実践するしかありません。

こうした状況の解決策として、テイクアウトやデリバリーが提案されていますが、さまざまな飲食店が始めているため、すでに競争が激化しています。

そこで生き残るためには、自店が選ばれる工夫が必要です。他店と違う何かが求められます。自宅で巣ごもりしている人が興味を抱く、アピール力が重要なカギとなります。

そのヒントは、巣ごもりしている人がどういう心理状態にあり、何を不安に思っているのかを知ることにあります。

病気への不安や運動不足、こもったままのストレス、子どもたちへの影響など、心理的にも追い込まれていると言えます。そんな人たちの心に響くのは、いまの状態を少しでも緩和してくれる“提案”なのです。

すなわち、飲食店においては、料理そのものです。既存のメニューではない、新しい料理です。

たとえば、健康面からのサポートとして、「抵抗力・免疫力を高めるメニュー」。運動不足による便秘を解消する、「食物繊維増強メニュー」。イライラを抑える、「カルシウム添加メニュー」。こどもの発育を助ける、「バランス栄養メニュー」。こうしたメニューを提案することで、お客さまを支援するとともに、収益確保にも繋がります。すぐに、メニューの開発に取り掛かってください。

他にも、「先払いチケット」や「ネット通販」、「移動販売」なども考えられます。明るい未来に繋がるかもしれないので、躊躇せずに大胆に取り組んでください。

image by: Shutterstock.com

品揃えの問題ではない。伊勢丹の靴売り場に学ぶ付加価値の上げ方

伊勢丹は、既に婦人靴売り場で導入されていた「3D計測器」をこの春から紳士靴売り場でも導入しています。靴専門の販売サイト「ZOZOSHOES(ゾゾシューズ)」も3D計測を導入しており、靴販売の一つの流れとなっています。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんは、ここに付加価値の付け方のヒントがあると解説。新商品や品揃えや価格の安さではない顧客価値の上げ方を伝えています。

靴売り場で靴を売ってはいけない!伊勢丹に学ぶ商品の付加価値の付け方

マーケティング・テクニック~売上ジリ貧からの抜け出し方

「ここのところ、売り上げがジリ貧なんですよね」この悩みは、どこの職場からも聞こえてきます。そこで「差別化せよ!」と社長から号令がかかるのですが、「何を、どうすればいいのかわからない」というのが、あなたの本音でしょう。そもそも、なぜ「売り上げがジリ貧」になるでしょうか?

ここで、このメルマガを読むのを1分間やめて、ちょっと考えてみてください。

思いついきましたか?多くの人は「ほかより価格が高いから」とか、「商品に目新しさがないから」と答えます。それは、半分正解、半分不正解です。

売り上げが下がってくる理由は、「お客様からみて価値が下がったから」買ってもらえなくなったからです。他社より安くしても、他がさらに安くしてきたら、次はそちらで買われてしまいますし、目新しさだけでは、すぐに飽きられてしまいます。これは、BtoCでもBtoBでも同じことです。

まずしなければならないのは、お客さまから見た時に、ライバルよりも、「価値がある」と認識されるようにすることです。いわゆる“付加価値”ですね。値引きや接待といった、特別な価格または特別な人間関係以外で、付加価値をつけていくことが大事です。

ではどうやって、付加価値をつければいいのでしょうか?お客様が感じる価値とは、あなたの売るものやサービスから、得る“便益”と、失う“損失”のギャップです。

ラーメン店でいえば、美味しい、ここにしかない、という“いい点が便益”、出てくるのに時間がかかる、いつも満席だ、という、“よくない点が損失”です。この便益を上げれば上げるほど、価値は高まりますし、同時に「損失」を減らせば減らすほど、価値は高まります。

多くの人は、便益を上げることばかり考えます。これは大事なコトですが、お客様が感じる損失を減らしても、顧客からみた価値は“上がる”のです。損失を減らすことを忘れがちなのです。

なので、知らず知らずのうちにお客様が感じている、「損失」をいち早く見つけ出し、取り除いてあげるコトが大事なのです。

今日のマーケティング・テクニック

「お客様が感じる“損失を見つけ取り除く”ことで、付加価値をあげる」
では、この損失の取り除き方について、伊勢丹の靴売り場の事例で、ひもときながら、考えていきましょう。

靴はやっぱりリアル店舗で買わないと!足のサイズに合わないよね

ここのところ、ファッション業界で、3D(3次元)技術を活用した、「足の計測サービス」が広がっているとのこと。ネット通販のZOZOは自社で開発したマットで計測し、靴を購入できるサービスを開始しました。ZOZOのサイトに行くと、「ZOZOマット」というマットを申し込めます。こちらは無料。マットだけに、タレントのマットさんが、イメージキャラクターとして出ていました。

ZOZOスーツの販売で計測用ウエアを配っていた時と、同じ考え方です。今回は、そのウエアが計測用の“マット”になり、足をそのマットの上に置いて、スマホを使い、サイズを計測できるようにしたのです。

失業申告2000万人以上の米国で「銃」と「ひよこ」が売れる理由

新型コロナウイルスの感染爆発がもっとも深刻なアメリカでは、失業申告をした人だけで2000万人を超えたそうです。そして銃とひよこが売れているなど、アメリカ国内で起きていることを報告してくれたのは、メルマガ『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』の著者で米国在住の医学博士・しんコロさんです。しんコロさんは、危機に際し、保守派とリベラル派で二分する反応それぞれに危うさを感じているようで、リベラル派に近い反応を示す日本人に向けても警鐘を鳴らしています。

アメリカの飲食店事情

ボストンではすでに倒産・休業している業種も多い中、レストランやバーなどは数週間前から半クローズしています。半クローズというのは、店内での飲食はやっていないけれども、持ち帰りだけ可能だからです。日本と違って、アメリカではほとんどのレストランで「テイクアウト」が可能です。よほどの高級店はさすがにテイクアウトは一般的ではありませんが、多くの店が持ち帰りには対応してくれます。

そもそも、食べきれずに余ったものを持ち帰るという文化があるので、テイクアウトにも簡単に対応できるのだと思います。しかしこのテイクアウト文化のおかげで、この状況にもかかわらず飲食店はまだ生き延びる術が存在するわけです。店内飲食しかやっていない店だったら、外出禁止令によって閉店せざるを得ない状況になっていたことでしょう。日本は店内飲食が一般的な店が多いし、ファストフードでもない限りはテイクアウトはあまり一般的ではないので、休業要請が大打撃になっているのは間違いありません。

日本のニュースを見ていると、「シャットダウンはしないけど休業要請」という中途半端な政府の決断に、賛否両論飛び交っています。多くの業界から「休業要請するなら政府が補償しろ」という悲鳴が上がっています。「倒産したらどうするんだ!」「失業したらどうするんだ!」という声があちこちから聞こえてきます。一方で、アメリカは容赦なくシャットダウンしました。失業したらどうするんだ!なんて悠長なことも言っている暇もなく、一気にシャットダウンです。結果、すでに2000万人以上が失業申告をしました。

そもそも失業保険などがない人、正社員でない人、パートタイムの人などを含めたら、実際に失業している人は2000万人どころではないと思います。この状況がまだしばらく続くことになるだろうことを想像すると、アメリカ経済への打撃は本当に深刻なものになります。もちろん経済よりも人命が第一ですから、まずは感染を防ぐことが最優先です。しかしそうすることで経済が稼働できないという状況になり、八方塞がりな状況です。

年金「75歳から」法案が審議入りでどう変わる?変更点まとめ

年金を受け取り始める年齢を75歳まで繰り下げ可能にするための年金改革関連法案が、14日の衆院本会議で審議入りした。政府・与党は今国会での成立を目指すというが、では具体的に何がどう変わるのだろうか? その変更点をまとめてみた。

受給開始年齢が75歳まで延ばせる

現在、公的年金の受給開始年齢は原則65歳だが、60歳から70歳まで選べることになっている。その上限を75歳まで引き上げようというのが大きな変更点。

年金を繰り下げると、繰り下げた月数分、0.7%ずつ年金額が増えるため、仮に75歳まで120ヶ月繰り下げると、65歳開始の人に比べて毎月の年金額が84%増える仕組みとなる。

したがって、65歳以降も働き続け、年金に頼らずに生活できる人は、年金の受給開始年齢を75歳まで繰り下げることにより、その後の年金額を増やすことができるようになる。

厚生年金の加入要件を緩和

高齢者らが多いパート労働者などが厚生年金に加入できるよう、加入要件である企業の従業員数の基準を緩める。現在は「501人以上」となっているが、これを段階的に下げて「51人以上」にするという。加入要件を緩和することで、新たに65万人が加入する見通しだ。

より多くの短時間労働者が厚生年金の被保険者となることで、勤め先の健康保険に加入することになる。その結果、病気などで休業した場合の傷病手当金などの保障が充実するとともに、老後の年金額を増やすことができるようになるという。

安倍首相はこれについて「社会保障制度の支え手を増やし全ての生活者の安定につなげる」と語っているが、野党側はこの要件を撤廃する法案を今国会に提出している。首相は「企業規模要件は最終的に撤廃すべきだ」としつつ、「特に中小企業への影響が大きいことから、今回は段階的に適用範囲を拡大する」と述べ、理解を求めた。

在職老齢年金の引き上げ

在職老齢年金とは、一定以上の収入がある高齢者の年金の一部を減らす制度。現在は60~64歳で賃金と年金の合計額が月28万円を超えると、年金が減ってしまうことになる。しかし、これでは働く高齢者が報われない。働く意欲を削ぐことになってしまっていた。

そのため、今回の法改正ではこの基準を月47万円超までに引き上げる。22年4月から適用されるが、47万円を超えると、一部または全額支給停止となる。

外出自粛「要請」の限界か。駒沢公園や江ノ島など混雑に呆れる声

19日、新型コロナウイルスの日本国内の感染者数が1万807人となり、クルーズ船での感染者を合わせると1万1519人で、初めて1万人を超えた。このうち、国内で感染した238人とクルーズ船乗船者13人と合わせて251人が亡くなっている。19日に確認された新たな感染者数は東京都で107人、そのほか35の都道府県で合わせて374人。緊急事態宣言が出てから1週間以上が経過したが、感染者数は減っていない。PCR検査の体制が整ってきたことも関係しているようだが、収束の兆しは見えず不安な日々が続いている。

休日に「自粛できない」一部の人たち

NHKの報道によると、緊急事態宣言が出たにも関わらず人出が増加している場所があるという。たとえば、東京都の「駒沢オリンピック公園」。同公園では今まで週末に人が減少する傾向だったが、緊急事態宣言が出された4月7日の翌日から増加。平日の17日にも、人出は通常時の平日の2倍近くになり、この2カ月間でもっとも混雑した平日となったという。世田谷区にある「砧公園」では、桜が満開となった3連休を除き、平日・休日ともにこの2カ月間で人出はあまり変わっていないとしている。


また、人が混雑しているとSNSで話題になったのは、神奈川県の「江ノ島」だ。データを見ると、3月の3連休以降は平日・休日ともに人出は減少している。しかし、4月11日土曜日には人出が一気に増え、先月28日土曜日に比べて2倍以上となったという。実際に、インターネット上にも人々が集まっているとされる写真も複数見られる。



ジョギングでも飛沫感染の可能性

感染症対策に詳しい東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授はNHKの取材で、ジョギングについて、「走っているときは鼻ではなく口呼吸になるため、飛まつが飛ばない訳ではない」とし、「屋外とはいえ密集した状態をつくってしまうと、感染のリスクがないわけではない」と警告している。周囲で走っている人との距離はできるだけあけるなどの工夫が必要だという。

進む河井夫妻「包囲網」。克行氏に労基法違反や平手打ち疑惑も

自民党で2度目の雲隠れ中の河井案里参院議員の陣営による公職選挙法違反で起訴されていた、公設第2秘書の立道被告の初公判が20日午後に広島地裁で行われる。関係者によると被告は起訴内容を認める方針を示しており、今後禁錮以上の刑が確定し、連座制の適用を求める行政訴訟が認められた場合、案里氏の当選は無効となる。

進む「河井夫妻包囲網」

今回、検察は100日以内に判決を出すよう求める「百日裁判」を申し立てており、6月30日までに判決が言い渡されるとされている。案里氏の陣営では、ウグイス嬢14人に法定上限の倍にあたる1日あたり3万円の報酬額を支払ったとされており、これについて立道被告は「事務所の方針通りだった」と供述。選挙資金の決定権は案里氏の夫で前法相の克行衆院議員が持っていたとも説明している。ほかにも複数の関係者が、実質的に陣営を仕切っていたのは克行氏だと証言していることから、克行氏の関与も調査していくことになるだろう。

克行氏、運転手に平手打ち

案里氏の昨夏参院選前に克行氏から運転手として雇われた男性が共同通信の取材に応じており、男性は、深夜の割増賃金は支払われず、選挙後に突然解雇されたと証言したという。勤務中は暴言を吐かれたり、平手打ちをされたとも明かしている。

無期雇用を念頭に転職したという男性は「選挙のための駒として使い捨てられた」と述べており、「家族を養っているのにパワハラや生活不安で生きるのが嫌になり、一時は命を絶とうと思った」と話しているという。この証言が本当であれば、労働基準法や労働契約法に違反する。

新型コロナ「アビガン」症状改善例を多数報告。一方注意点も

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、日本感染症学会の緊急シンポジウムが開かれ、患者の治療について、インフルエンザ薬やぜんそく薬の投与で改善したケースもあったことなどが報告された。中でも、インフルエンザ治療薬の「アビガン」を患者に投与した結果に注目が集まった。

アビガンの有効性

この緊急シンポジウムは、コロナウイルスの専門家が集い開かれたもので、観覧者を入れずに講演をインターネットで配信する形で行われた。新型コロナウイルス対策にあたる政府の専門家会議のメンバーや、治療にあたる医師などが状況を報告。実際の治療に使われている、いわゆる「既存薬」の効果などについて議論が行われた。

このなかで、藤田医科大学の土井洋平教授は、抗インフルエンザ薬「アビガン」を治療に使った200の医療機関からの報告について発表した。それによりますと、アビガンを投与された300人のうち、軽症と中等症の患者ではおよそ9割、人工呼吸器が必要な重症患者では6割で2週間後に症状の改善が見られたという。

土井教授は、今回の結果はあくまで主治医の主観によるものであるとしたうえで、「アビガンが効いたかどうかはまだわかっていない。効果があるかどうか検証を続け、科学的な根拠を示せるようにしたい」と話している。

また、吸い込むタイプのぜんそくの治療薬「オルベスコ」についても報告され、肺炎になったあとで投与された75人のうち、症状が悪化して人工呼吸器が必要になった患者が少なくとも3人、亡くなった患者は2人だったということで、この薬を使わない場合に比べて悪化する割合を下げられる可能性があるとしている。

分断する世界。新型コロナウイルスは「国連」をも終焉させるのか

14万人以上の命を奪いなおも拡大を続ける新型コロナウイルスですが、この感染症は世界を根本的に変えてしまう可能性があるようです。元国連紛争調停官で国際交渉人の島田久仁彦さんは今回、自身のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』で、新型コロナの蔓延が各国に国内回帰と自国中心主義を選択させたと指摘。さらに、その選択により戦後からこれまで育てられてきた「グローバリズムと国際協調」が危機に瀕していると指摘しています。

 

新型コロナウイルス感染拡大が問うグローバリズムと自国中心主義の綱引き

「今回のCOVID-19のパンデミックをうけて、グローバリズムも、国連も終焉するのか」

時折出演しているBBCのプログラム中に尋ねられた質問です。

国際政治を勉強し、キャリアとして国連を選び、紛争調停官や気候変動交渉官として仕事をしてきた身としては、グローバリズム、そして国連の信奉者であるはずなのですが、今回は「もちろん、グローバリズムの力は衰えないし、その象徴となり得る国連の真価が発揮される時だ」とは答えることが出来ませんでした。

その理由は、そのグローバリズムの深化こそが、COVID-19のパンデミックをもたらし、わずか3か月という期間で200か国近い国々を恐怖に陥れ、そして多くの人の命を奪ったという“事実”です。それでも、これまでなら「だからこそ、COVID-19との闘いには世界の協調がマストだ!」と答えていたでしょう。

しかし、それが出来なくなったのは、すでに固定化している自国中心主義の流れと、グローバリズムの真骨頂である移動の自由を、各国で実施されたロックダウンが奪い去り、それにより必要とされた外交活動も大幅に縮小されるという現実に直面したからです。

要因としては、米中間の対立の激化があります。これまで3年にわたる貿易戦争を“戦い”、両国の相剋は、周辺国はもちろん、世界中の国々もネガティブな形で巻き込む形で深化してきました。そして、今回の新型コロナウイルス感染症の蔓延は、中国・湖北省武漢市周辺から始まり、それがアジア全域を席巻し、ヨーロッパ全土、そしてアメリカ全土へと拡大していきました。今やアメリカが世界第1位の感染者数と死亡者数を記録する事態です。

そこで、トランプ大統領が「COVID-19はChina Virusだ」と中国による生物兵器テロ説をぶつけ、それに中国が真っ向から対立することで、国際協調の芽は摘みとられてしまった気がします。その表れが4月9日に緊急に開催された国連安全保障理事会で、米中の非難合戦が激化し、珍しいことに(でも非常に不幸なことに)何も文書を出せない事態になりました。

この出来事で、これまで囁かれてきた国連無力説が確定し、私が憧れ、キャリアの基礎を築いた国際連合の存在意義は地に落ちたといえます。残念ですが、COVID-19の蔓延は、この辛い現実を突きつけました。

ところで同じ国連繋がりでお話しすると、今回のCOVID-19のパンデミックを受け、WHOもすでにその国際保健の要としての地位を失いました。皆さん、ご記憶にも新しいかと思いますが、SARSの蔓延を受けて改訂されたWHOの国際保健規則は、原則として、本来アメリカ合衆国も含む全196か国が法的拘束力を受けるはずなのですが、今回、各国から完全に無視され、結果として、WHOも国連も、そして加盟国である世界各国も、国際協調の構築に失敗しました。

それでどうなったか。各国はパニック状態に陥り、国ごとに国内法に基づいて対応を取り、検査体制や医療体制もそれぞれに実施したがために、イタリアやスペイン、アメリカ合衆国でも(そして今後はアフリカ諸国でも)感染爆発が起こってしまいました。

しかし、concerted actionsという協調した対策が根本にないがために、口々に国際協調の必要性を唱えても、誰一人踊らず、代わりに、国内・地域への回帰が起こり、ローカルに独自の対策が打たれ、封じ込め政策もlocalizeしてしまったがゆえに、大規模かつ世界的な対策は有効性を持てないようになってしまいました。

【ローカルな状況には、ローカルで対応したほうが有効】という見解も多く、私も、危機管理上、賛成するところなのですが、実効性を持たせるためには、【大きな方向性と方針】(いつまでに何をして、何を目指すのか)が示される必要があり、それをローカルな状況に当てはめてテーラーメイドで対策を講じる必要があります。

残念ながら、その大きな方向性は具体的には示されないままです。それほどCOVID-19のパンデミックは世界を恐怖に陥れたのだ!というのは事実だと思いますが、背後には機能不全に陥っている国連体制と国際協調があるのだと考えます。

誰の差し金か?台湾を怒らせたWHOテドロス事務局長の言いがかり

以前掲載の「新型肺炎の拡大防止よりメンツを選んだ中国『WHO恫喝』の魂胆」等でもお伝えしたとおり、これまで頑ななまでに台湾の加盟を認めてこなかったWHOですが、4月8日に行われた記者会見でのテドロス事務局長の発言が台湾の人々を激怒させています。台湾出身の評論家・黄文雄さんは今回、自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、その発言の内容と、思わぬ「中傷」を受けた台湾の著名人らが取った行動を紹介。国際社会での不当な扱いに屈せぬ台湾の姿を記しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2020年4月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【台湾】台湾発「WHO can help?」が世界に問いかけること

台湾の声を届ける有志企画の広告、米紙に掲載 WHOが反論

WHOが何かと話題を振りまいています。トランプ大統領が、WHOは中国寄りで基本的な任務の遂行を怠ったとして、資金拠出を停止するように指示しました。報道によれば、米国のWHOへの拠出は世界最大。2019年の拠出は4億ドル以上で、WHO予算の約15%を占めたそうです。

WHO事務局長、米の資金拠出停止「遺憾」 新型コロナで結束要請

これに対して、WHOはすでに「遺憾だ」との声明を出しています。一説には、新型コロナへのトランプ大統領の初動対処の遅れをWHOに責任転嫁するためにWHOを標的にしたとの見方もあります。確かに、アメリカの感染者と死者が世界最多となっている状況では、トランプ大統領の責任を問われても仕方ないかもしれません。武漢の感染者がピークだった頃、トランプ大統領はアメリカは大丈夫だと楽観視していたのも事実です。

トランプ大統領のこの決定に対しては、国際社会からも非難が相次いでいます。EU、フランス、ドイツ、ロシア、イランなどから、今は人道的援助資金を削減するときではないとの声が出ています。

トランプ氏のWHO拠出金停止、国際社会から非難相次ぐ

しかし、トランプ大統領の言っていることは間違いではありません。WHOは一貫して中国寄りの発言をしてきていますし、台湾に対して非常に無礼な態度を取り続けています。

すでにこのメルマガでも取り上げましたが、台湾のWHO加盟について記者から質問を受けた幹部は、答えをごまかしました。また、台湾から人種差別的な攻撃を受けたとして、テドロス事務局長が台湾を名指しで批判しました。さすがにこれに対して、台湾当局は根拠のない中傷だと反発しました。蔡英文総統はフェイスブックで以下のように反論しました。

台湾は長年国際組織から排除され、誰よりも差別と孤立の味を分かっている。テドロス事務局長にはぜひ台湾に来てもらい、差別を受けながらも国際社会に貢献しようと取り組む姿を見てほしい。

WHO事務局長「台湾から人種的な中傷」に台湾が反論

新型コロナでは世界中で唯一ウイルスの封じ込めに成功し、感染者ゼロの日もある台湾の政策は、世界が学ぶべき点が多々あります。そんな優等生の台湾に対して、WHOからの突然の非難に、台湾側は驚くと同時に怒りを抑えきれません。ネットではテドロス氏への抗議が相次ぎ、人気タレントたちも声を上げました。以下報道を引用します。

人気グループ・フェイルンハイ(飛輪海)出身の俳優で歌手AARONは、フェイスブックに英文で抗議の意を表明。「世界があなたの間違った指導で苦しみ、深刻な経済的損失、医療崩壊を招いているのに、国際的な場で自分の個人的なことを演説する神経に驚かされる。黙って自分の仕事をしろ」と書き込み、この投稿がネットユーザーの間で広く支持されている。このほか、今年2月にWHOへの批判を込めた楽曲「WHO」をリリースした人気ラッパーの大支(Dwagie)らも、それぞれ抗議の声を上げている。

WHO事務局長「台湾から人種差別を受けた」、俳優AARONら人気タレントが発言に猛反発

さらに、台湾の有志が集まり、WHOの言いがかりに対して反論する広告をアメリカのニューヨーク・タイムズ紙に出しました。広告費用をクラウドファンディングで募ったところ、2万6,000人から約2,000万台湾ドル(7,100万円)集まったそうです。そして出された広告に内容は、以下のような内容でした。報道を引用します。

広告は上下で対比したデザインになっている。上部にはWHOをイメージしたとみられる青色で「WHO can help?」と書かれ、下部では「Taiwan」と宣言している。

 

小さな文字で「孤立した時代に、私たちは連帯を選びます」とのメッセージもある。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)での辛い経験や、WHOから台湾が排除されている現実、台湾が諸外国へ新型コロナの感染拡大に向けて支援している点に触れ、

「あなたは一人じゃない。 台湾はあなたと一緒です」

「誰が台湾を孤立させることができるか?いや、誰もできない。なぜなら私達は手助けるためにここにいるから」

「コレは秀逸」「パンチが効いてる」 WHOへ強烈メッセージ、台湾市民が米紙に全面広告

広告の特設サイトもあります。

WHO can help? Taiwan.

米国が激怒。中国高官「新型コロナは米軍が持ち込んだ」に猛反撃

これまでに200万人以上の罹患者を出し、世界最大の新型コロナウイルス感染国となってしまったアメリカ。その初動の遅れを批判されているトランプ大統領は、全責任を中国に押し付けるべく、情報戦を開始したようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、現時点までの新型コロナウイルスを巡る米中の対立と、「中国悪魔化」路線を鮮明にしたアメリカの動きを紹介しています。

新型コロナ災、アメリカが【中国悪魔化政策】を推進する理由

新型コロナ災で、一つ大きく変わりそうなことがあります。それは、「中国のポジション」です。どういうことでしょうか?

世界は現在、第2次大戦以来、最大の危機に突入しています。すでに感染者は200万人を超えた。死者は、14万人を超えた。そして、IMFによると、今年の経済は、リーマンショック翌年の09年よりもっとひどい。1929年からはじまった世界恐慌並になる。身近な人が病気になっていく。身近な人が、亡くなっていく。自分が職を失う。自分が勤めていた会社が倒産する。金がなくなる。

世界中の人々は、「何でこんなことになったんだ!?」と問いかけます。人格者であれば、「犯人捜しをしても仕方ない。私は、自分でできることをしよう。人を助けよう。家族のために仕事をしよう」と思うかもしれない。しかし、そんな風に思える人は稀で、恐怖、怒りは、「答え」を要求します。

普通は、「為政者」が憎悪の対象になる。日本であれば、「政府が、中国全土からの入国制限するのが遅すぎたから感染が拡大したのだ」と。あるいは、「支援が遅すぎる、ケチすぎる」など。

今、全世界の多くの人たちが、恐怖と怒りにとらわれていて、「犯人」を求めています。

さて、アメリカのトランプ大統領もその対応のまずさを厳しく批判されています。なんといっても、アメリカの感染者数は66万人で世界一なのですから。とはいえ、トランプさんは2月初め時点で、「中国全土からの渡航制限」を開始していました。個人的には「叩かれてかわいそうだな」と思います。

トランプさんのすごいところは、「自分の責任を認めない」ところです(それが「いい」とはいいません)。他の犯人を見つけたのです。一人目の犯人は、新型コロナウイルスの存在を隠蔽した中国政府です。二人目の犯人は、中国に忖度し、新型コロナウイルスの危険性を過小評価しつづけたWHOです。

トランプは、「中国悪魔化」に動き出した

3月12日、トランプとアメリカ政府高官たちを激怒させる「世界史的大事件」が起こりました。中国外務省の報道官が、「新型コロナウイルスを武漢にもちこんだのは米軍の可能性がある!!!!」と発言したのです。

新型ウイルスは米軍が武漢に持ち込んだ、中国報道官が主張

3/13(金)15:02配信

 

【AFP=時事】中国外務省の報道官が12日夜、新型コロナウイルスは米軍が中国に持ち込んだ可能性があるとツイッター(Twitter)に投稿した。主張を裏付ける証拠は提示していない。

中国は、今回の世界的歴史的大災害の「犯人」にされたくない。それで、「アメリカが犯人ということにしてしまおう」と。激怒したトランプは、新型コロナウイルスを【中国ウイルス】と呼ぶことにしました。3月18日の共同。

トランプ米大統領は17日、新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼んだことに中国が反発しているのに対し「ウイルスは中国から来たのだから全く正しい呼称だと思う」と正当化した。ホワイトハウスでの記者会見で語った。

そして、そう呼ぶさらなる理由に言及しました。

「中国が『ウイルスは米軍が持ち込んだ』と偽情報を流すから来た場所の名前で呼ぶべきだと言った」と反論した。
(同上)

中国が「ウイルスは米軍が持ち込んだ」とフェイク情報を拡散しているから、対抗しているのだと。

これ、正しいですね。日本政府みたいに、スルーしたり、放置すると、「日本軍は南京で30万人大虐殺した!」というような話が「定説」になってしまう。全力で反撃しているトランプさんは、「大人げない」のではなく、「情報戦を戦っている」のです。